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レコードを選ぶ楽しみ

今これをレコードを聴きながら書いている。リヒテルが弾くチャイコフスキーのピアノ協奏曲だ。

実はうちには沢山クラシック音楽のレコードがあり、それと同じくらいCDもあるのだけど、レコードプレーヤーしかない。後はタブレットでSpotifyを使っている。この新旧どっちもを同じアンプに繋いで音楽を聴く生活になってから1年半(仕事であの曲...とすぐ聴く必要がある時はスマホで聴いてしまうけれども)。

元々東京で子供の時から買い集めたCDは、イタリアに住む事になった時に泣く泣く厳選して数枚だけ持ってきたものの、うちにはCDプレーヤーがないまま。そのうちSpotifyなんて便利な物が現れたし。

じゃあ何で私はレコードを聴いているのかと言うと、数年前に夫の同僚のお父さんが亡くなり、その方が持っていた沢山のレコードを良かったら譲ると言われて見に行ったところ、確かに結構な数のレコードやCDがあり、一人暮らしになった奥さんが小さな部屋に引っ越すのでいらないレコードはみんな捨てると言っていたのだ。ざっと見た所、保存状態はみんないいけれど、物凄い価値のあるお宝みたいなレコードと言うわけでもない普通に古いクラシック音楽のレコード。幸い?私達は自分達の持ってる本だけを並べるには大きすぎる壁一面の本棚を持っていて、レコードを並べるスペースだけには困っていなかった。

ともかく大量のレコードなので、今聴いてるリヒテルのも今日初めて開封したのだ。自分が選んで買ったわけではないレコードを、聴きたい曲を手がかりに棚から探して聴くというのは、学生時代によく図書館でしていたCD探しと同じで懐かしい。

ちょうどチャイコフスキーのピアノ協奏曲もラストに向かって盛り上がってきた。そんなわけで私はある日曜日の昼過ぎを、優雅に音楽を聴きながら過ごしたのだ。



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