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留学生の住宅事情②-「ため込みくん」との攻防

前回のコラムで、部屋探しについて書きました。
今回は、共同利用の洗濯機・乾燥機について。

私のアパートでは洗濯機・乾燥機は共同で、アパートの地下にそれぞれ2台ずつ設置してあります。コロナのおかげで大家さんが無料にしてくれたので(それまではコイン式だったが、接触を避けるためらしい)になり、洗濯をため込むのが嫌いな私は数日おきに利用してます。
 
アメリカ人の知人らによると、これは東海岸特有の習慣?らしい。学生向けではなく一般向けの高級コンドミニアムでも、洗濯機・乾燥機は住民共有だったりするそうです。
 
確かに、毎回洗濯物を運んだり、乾燥機に入れ替えたりする手間はややめんどくさい。。ですが、慣れてしまえばどうってことない。ほんの時たまですが、洗濯置き場で他の住人と一緒になり「寒いね~」だの、「昨夜は近所のパーティーがうるさかったね~」だの、世間話をするのも楽しいものです。
 


洗濯場の写真を撮り忘れたので、家から遭遇する野生動物たちを。まずは、どこでも見かけるリス。

とはいえ、問題がないわけではない。
2台ずつある洗濯機・乾燥機はほとんどの時は空いておりスムーズに作業を進められるのですが。。。時々、やつが現れるのです。「ため込みくん」が!大量の洗濯物を持って現れ、2台とも一度に占領する輩です。ぎりぎりまでため込んで一気に洗濯するのが好きなのか、単にものぐさなのか。
 
「やつ」に遭遇してしまうと、「ああ。。今日はもう洗濯できないな」と嘆きたくなります。というのも、「やつ」は乾燥機が終わっても回収に来ないからなのです。1日たっても、乾燥機の中に放置してあることもざら。洗濯は30分ほどで完了しますが、乾燥には2時間ほどかかる。君が回収にきてくれないと、その後、みんなが乾燥機が使えないのよ。最初のころは、心の中でぶつぶつと嘆きながら、「仕方ない、明日また洗濯に来よう。。明日忙しいから今日やりたかったのに!」と思いながらあきらめていました。
 
しかし!あまりにも放置状態が何度も続きます。こちらも限られた時間で洗濯計画を立てているのに進まないことに腹を立て、ある日、意を決して乾燥機からすでに終了した「やつ」の洗濯物を取り出すことにしました。
乾燥機のドアを開けると、中から乾いたジーンズやスエットシャツ、マットなどなどが大量にこぼれてきます。これ、2時間前にもこの状態だったなあ!まだ見たことない「やつ」に心の中で詰問しながら、取り出します。それにしても洗濯物、大量にあるなあ!これが2台分、洗濯中だなんて、今いったい君は何を着ているんだ!?そんなことまで考えながら、ようやく自分の洗濯物を放り込み、乾燥をスタートさせました。
 
別の日に洗濯場に向かうと、女性の住民がちょうど、同じように「ため込みくん」ものらしき洗濯物を乾燥機から取り出していました。「あ、私もいつも困ってるの」と話しかけると、「そうでしょ、いつも残ってるわよね」とやはり同じように感じていた様子。「本当は他人の洗濯物を勝手に取り出すのは気が引けるけどね。。」と言いながら、手伝いました。それにしても、毎度のことながら大量の洗濯物。「一体、この人は今、何を着てるの?タオルは足りてるの?!」と彼女と笑いあいましたが、本当にどう過ごしてるんだろう??
 

別の日にはアライグマが、隣家をたずねて?いました。


ここに住んではや10カ月ですが、まだ「ため込みくん」には会ったことはありません。洗濯物から推察するに男性だと思うのですが、これまでアパート内で会った他の男性陣はみな、礼儀正しく気持ちの良い人たちばかりです。もしかして彼らのうちの一人が、実は「ため込みくん」なんだろうか。。。今日も彼が占領していたらどうしよう。そんなことに思いを巡らせながら、戦々恐々と今日も地下の洗濯場に向かいます。


野ウサギにもしょっちゅう出会う。
そして、groundhog(マーモット?)も。

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