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読書で自然と上がる語学力

数か国語を勉強してきた私に効果がある勉強法のひとつが、読書。

中学・高校の時に英語版の『ハリー・ポッター』を自分の部屋のベッドに寝っ転がりながら、夢中で読んでいたことは今でも覚えています。これを買ってくれたのは両親だったと思うけれど、本好きな家族だったので、本を買うことにためらいのない親でよかったなと本当に思う。

おもしろすぎて、やめられなかった。このシリーズは日本語では読んだことなくて、全巻英語で読みました。

すると、それから自分の語学力がやけにあがっていたことに後から気が付きました。本が好きだったので、語学勉強という認識ゼロで読んでいたのですが、すごい効果があった。

多読で語学力がわかりやすく上がるほうなのかもしれません。

なにより、時間を忘れるくらいにもともと読書が好きで、本の内容に「ただただ引き込まれた」のが効果があった理由でもあると思いますが。

どの言語でも、本を1冊読むときは辞書はほとんど使いません。

何度も出てくる単語が気になったら調べるくらい。

単語や文章ひとつの翻訳に一生懸命になるのではなく、全体のストーリーの流れをつかもうとする。

想像力を爆発させる。まぁ、間違っても誰かに迷惑かけるわけじゃないし。

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読書ではなく、「翻訳」を意識し始めたら、ページが進まなくなりそう。

授業の宿題でそれを求められているのでない限りは、本1冊を読むときは「細かく翻訳」はまずしません。

最初の段階は単語力もまだまだ足りないので、本の中によくある風景描写とかはぱぱっと飛ばすこともあります。まずは登場人物の会話部分をなんとなく理解できれば、ストーリーは少しずつわかってくる。

先週からムーミンをフィンランド語で読み始めました。

全シリーズで日本語もフィンランド語もあるけど、まずはこれからフィンランド語で。

秋田生まれの私は冬が好きで、白い雪景色はほっとします。ムーミンシリーズで冬の話が一番好き。

好きすぎて、この本のイラストが描かれたフィンランドのスーパーで買ったエコバッグは部屋に飾ってある。白や青、冬のイラストはほっとします。

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日本語はとっくの前に読んでいて、フィランド語の本は去年ヘルシンキ空港のムーミンショップで全巻購入。とはいえ、まだまだ読めるレベルではなかったので、本棚に飾ってあったんです。「いつかフィンランド語で読むぞ」という目標を私の好きな本棚に飾っていた。読書してみようと思ったのは突然で、1年前から準備しといてよかったなと思います。

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「そろそろいけるかな」と先週からチャレンジ。もちろんまだまだ分からない単語はたくさんあるけれど、去年よりは分かる単語は増えています。その小さな成長に気づくようにして、細かく翻訳はしようとせずにストーリー全体を追うようにしています。

本の冒頭って、風景描写が多い場合があり、それだと挫折しやすいので、私は一番好きな章、ムーミンママが冬眠から目覚める最後の部分を先にフィンランド語で読みました。そこでフィンランド語で読む基礎体力とやる気をつけてから、つまりエンジンをかけてから、本の最初のページから読み始めています。本1冊は長いからね、時間も体力もかかるから、エンジンかかるのも時間かかる。

あまりにストーリーがわからなくなったり、単語の意味が気になったら、ネット辞書で調べるのではなく、日本語訳の本で読み比べします。読書する時はソファかベッドなので、辞書使ったりするの面倒。

「この前勉強した単語だ」

「この文法はこういうシーンでこういう風にも使えるのか」

「この単語はどういう意味だろう?」

「この単語、見たことあるような気がするけれど、どういう意味だったけ?」

「これはあの文法を活用させたものかな」

そういうことを思いながら。

ハリーポッターは内容を全然知らずに英語から読み始めたけれど、ムーミンは日本語で先に内容を把握しているので、そういう意味では話は追いやすい。

今までの経験上、自分は本1冊なんとか読めれば、ある程度は語学力があがるとすでに体感しているので、「まぁなんらかの効果はあるだろう」という思い込みを土台に読んでいます。

複数の外国語を学んだ場合はこういう過去の成功体験があるから、新しい言語が追加されるほど、自信を持って進めるというメリットがあるかも。

今はオスロの家の周りも白い雪で真っ白なので、ムーミンの冬の世界観には入りやすい。相乗効果あるかもしれない。思い込み大事ね。

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☆左側に皮がはげて薄い茶色の肌が露わになっている木が1本あるけれど、それはキツツキのしわざ。こういう光景も好き。自然と動物、大好き。

学んでいる言語で読書をする時は、時間を忘れるくらい自分が没頭できる1冊にしたほうが絶対にいい。有名な古典や名作とか無理して読まなくていい。

語学で「好き」や「楽しい」は強い。

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