モスバーガーが従業員の歌手デビューを支援する取り組みについて思うこと
こんにちは。演劇エンタメ分野をビジネス視点で語るAsakawaです。
ここ最近、この手の話題で興味深いものがありましたね↓
はい、なんとモスバーガーが働いている従業員を対象にして音楽活動を支援していこうじゃないかというニュースです。
このニュースを聞いて私はようやくエンタメ分野でもこういう取り組みをする企業が出てきたかと思いました。
実は私は数年前から紹介した通りの投稿を続けていくうちに自然と思い至りました。
例えばスポーツの分野では企業がスポーツチームを持ったり、ある選手がその企業に所属して活動を支援してもらっているなんて当たり前のように行われているなら、エンタメ分野だってあっても良いんじゃないか?と。
エンタメ分野も同じく大多数の人達は生活費を確保しつつ、その活動に専念できる境遇など手に入れることはできません。
かと言って待遇がまともな正社員になると当然そっちに都合を合わせる必要があり、エンタメ活動は趣味の範囲で留まらないといけません。
だからこの分野で成功を勝ち得ようと奮闘している人は、その成功を収めるまではアルバイトをしていることが殆どなので「貧乏・ギリギリの生活をしている」というイメージも定着しています。
この不安定さに耐えきれずに活動を断念してしまった人は多いと思います。
そんな厳しい状況下でも芽が出た人こそ『本物だ、この世界でやっていける価値ある人材』という見方もできると思いますが、それでも時には「止めるなんてもったいない!」と思ってしまう人も出てきてしまうような環境であるのも事実だと思います。
そこで素質ある人までが止めてしまわない、活動を継続できるようにするための一つの案として「働いている会社がそのエンタメ活動に理解がある所」というのが挙げられると思います。
リンク記事では「優秀な人材を確保するためにやる」みたいなニュアンスの文章もありましたが、個人的にもこのような夢を追いかけている人にはその通り優秀な、やらせてみれば仕事ができる人はそれなりにいる印象を持っています。
受け身では、待っていても道は切り開けない分野を目指そうとしているので「自分で考えて行動する」ことができる人は多いです。
そのような人材も散見される分野でもあるので「あなたの夢を追いかけながら働くことができます」というように新しい切り口で求人をすれば今まで来なかった人が応募してくる事は大いにあり得ると思っています。
これはもしかしたら、夢を諦め切れずにやって来なかった人材を呼び込むチャンスとも言えます。
正直こういう人達が低賃金で、敬遠される仕事のアルバイトの枠を長く埋めてくれている節さえあると言われていますし 笑
今回はさらにその上をいく例として、
「その企業が活動の支援までしてくれる」となったらなおさら魅力的に映る事でしょう。
ここまでしてくれたら、
その人は会社に感謝しながら、モチベーション高く働いてくれますので会社に対する忠誠度も高い従業員を得ることができるはずです。
なんで先例としてある「企業はスポーツ選手を支援するのか?」と聞かれたらやはり「その企業のアピールの場として使わせてもらう」というのもあると思います。
スポーツというのはどんなマイナー競技でも「オリンピック」という世界的に注目される大会がございます。
その世界中で放送される大会で自分の企業の名前がプリントされたユニフォームを着ている選手がいたらそれだけで「宣伝効果」が期待できますよね。
他にも人気選手であれば「CMに出演してもらう」なんてことも頼めます。
その企業の社長がそのスポーツが好きだからという理由もあるかもしれませんが、ともかく「大きな注目を集める可能性を秘めているスポーツ選手」を支援するというのは企業側としてもメリットがそれなりにあるのです。
それと同じように「エンタメ分野で売れる見込みのある人材を育てる・コンテンツ作る」というのは決して悪くない挑戦のような気がします。
何よりエンタメコンテンツというのはまともに作ろうと思ったらめちゃくちゃお金がかかります・・・😓
私が関わった演劇分野を見ても、
舞台であれば小規模(一公演あたりの動員数が2、300人前後)でも一千万円、
映画ならその気になれば数十億とかはかかりますよね、
アニメも一作品を作るのに億単位の費用がかかります。
と、とてもじゃないけど資金力のある所じゃないと手が出せない分野となっております。もちろんこの金額には遠く及ばない低予算でも頑張って作っている人はいますが、一人あたりの負担が過剰でかなり無理をすることになります。
それでもヒットさせればとんでもない収入が入ってくるのもまた「エンタメ分野」の特徴ではないでしょうか?
企業の新たな成長をするために「エンタメ部門」を作ってみてはどうでしょうか?とは提案したいですね。
夢を追う者目線で言えること
オリンピックに出場した選手でもマイナースポーツで、資金がないのでスポンサー集めに苦労しているというお話を聞きます。
ビジネスとして成り立っている人気スポーツのサッカーでもいくらプロリーグのクラブチームに所属していても、純粋にサッカーだけをプレイして生活できるだけのお金を稼いでいる人は上位カテゴリのチームの選手に限られます。
何が言いたいかというと・・・、
エンタメ分野も他の仕事と兼務しての活動がマストであるという認識が広まってほしいと思っています。
「俺は俳優として成功するんだから、まともな職に就く必要はない!」
みたいなスタンスの人は非常に私の周りには多かったですが、先述の通りスポーツの世界ではいくら日本代表に選ばれる実力はあってもそのスポーツに専念して生活できるだけの稼ぎは得られない人はたくさんいます。
なら、同じように演劇の分野って代表クラスの実力さえあれば大きな稼ぎが得られる分野ですか?と問われたら残念ながらそこまでビジネスとして確立しておりません。
ごく一部の俳優や作品はとてつもない支持を得ているのは間違いないが、そっちの方が本当は稀であると。
つまり、いくら努力して、実力を身につける、良い作品を作ってお客さんから賞賛されても、それが専業としてやっていけるきっかけになる方が珍しいと心得ておくべきではないでしょうか?
「俺は宝くじで一等を当てるんだから、まともな職に就く必要はない!」
上記の言葉を言い換えるならこんなことを言っているに等しいんですよね・・・。
流石に観客動員数が何百万人、興行収入何十億円などの売り上げを記録すれば話は別ですが、それ以外の小さな成功ではなかなか難しいということです。
だったら俳優などエンタメ分野以外の仕事での稼ぎもまともな収入であるべきある、
こう意識を改めるべきだと思います。
そのために今後、個人事業主として稼ぐ以外にも新たなの選択肢としてエンタメ分野以外の企業がそのような部門を作ってくれたり、選ばれた人を支援してくれたり理解を示してくれたり、お金を投じてくれる事が増えればいいなと思いました!
では今回は以上になります。ここまでお読みいただきありがとうございました。
高いお金を払ってプロの俳優・声優を育成するとうたっている学校や養成所に入っても大事なことなのに教えてくれないことを日々、発信しております。正しい認識を持ってこの分野を目指してもらうためにご覧になった記事がためになったと思われた方はよろしければサポートをお願いします。