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【発見!】海外に広がるアサヒ飲料ブランドの商品たち

皆さんはいままでに当社ブランドの商品が海外で販売される様子をご覧になったことはありますか。例えば、日本でも多くの方にご愛飲いただいているカルピス®は、実はアメリカでは日本と異なる商品名、パッケージデザインで販売されています。このように海外で販売される商品は、現地スタッフと国内で働く社員が協力して、各国・各地域の特性に合わせた商品開発を行っています。今回は海外向けの商品をテーマに、当社国際部でアメリカと台湾向けの商品戦略・開発に携わる社員へのインタビューをお届けします。

【プロフィール】

(左)小林 芳之(こばやし よしゆき)
アサヒ飲料株式会社 国際部所属。米国事業の戦略立案および推進業務を担当。
趣味は子どもと一緒に水族館に行くこと、おいしい居酒屋・BAR探し。
(右)山本 真由(やまもと まゆ)
アサヒ飲料株式会社 国際部所属。台湾・アメリカなど海外商品の企画担当。
趣味は脱出ゲームと音楽ライブ(どちらも今も社内外のコミュニティで楽しんでいます!)。

海外でもアサヒ飲料ブランド商品を楽しんでもらうための工夫


―――アメリカや台湾ではどのような商品を販売しているのでしょうか。

小林 アメリカではCALPICO®を主とし、十六茶や三ツ矢も展開を開始しています。CALPICO®とは日本におけるカルピス®のことで、日本をはじめ世界中の国々・地域で製造したものを販売しており、十六茶は米国専用商品を取り扱っています。

山本 台湾では、当社のグループ企業である台灣朝日飲料股份有限公司にて商品を販売しており、主に2パターンの商品を展開しています。一つ目は、日本向けに開発・発売された商品の中でも台湾で好まれそうな商品を選定して輸出するというもので、三ツ矢・ウィルキンソン・カルピス®・ワンダを中心に約50品(※1年間で発売される商品の累計)あります。二つ目は台湾の工場で製造し販売する現地オリジナル商品です。台湾のグループ会社メンバーの企画案を基に、日本で味づくりなどの開発を行っており、カルピス®や十六茶ブランドを中心に約25品あります(カルピス®は両パターンの商品を展開)。

―――CALPICO®など日本とは異なる名前で販売されているものもありますよね。ネーミングや表記はどのように考えられているのでしょうか。

小林 触れてもらった通り、カルピス®をCALPICO®と名称を変えて販売しているのは海外でよりなじむようにという考えが背景にあります。また、十六茶も漢字ロゴのみではなく、「Juroku-Cha」と記載しています。ただ、「Juroku-Cha」は現地の方々からするとどういう意味か伝わりにくいようで、「16 ingredients」、「Blended Tea」という表現も併記しています。このように商品がそれぞれの国・地域で人々に愛されるように、名前や表記を工夫しています。

アメリカで販売されている商品。
左から「CALPICO®」、「Juroku-Cha」、「CALPICO® Lychee」

山本 ブランド名の中には元々カタカナ表記のものもあるので、その国・地域の言語に合わせた表現をつくることもあり、台湾ではカルピス®は可爾必思®、ウィルキンソンは威金森と表記しています。日本向けの商品を輸出する場合は日本語の商品名に込めた思いや表現が台湾でも伝わるように、台湾のメンバーにネーミングを考えてもらっています。例えば2023年1月の「カルピスソーダ®きゅんとするいちご」という商品は「可爾必思®蘇打心動草莓」という名前になりました。「きゅんとする」を「心動」と表現したのですが、どういう気持ちの動きなのかを捉えた良い表現ですよね。漢字の並びを見ると日本人でもイメージがわきそうです。

日本でも販売されていた「カルピスソーダ®きゅんとするいちご」を
台湾で発売することになった際のリリース

―――パッケージデザインを見ると日本と異なる装いのものも多いですが、現地で愛されるために工夫した点はどういったことですか。

小林 日本の商品をそのまま持っていっても、商品特長が伝わらずになかなか手に取っていただけないんです。そのため、「CALPICO®」においては味が想起しやすいように、現地の人とともに味わいの表現を考えて記載しています。(例:「Citrusy Flavor」)

また直近のイメージ調査では、「CALPICO®」は白と青のイメージから「スポーティ」という印象も持たれており、ここはもっとブランドコンセプトや商品特長を伝えなければならず、課題の一つと考えています。ほかにも、日本の十六茶は白と緑をベースとしたデザインですが、海外では緑を見ると緑茶を連想する人が多く、緑茶と誤解されないように十六茶のパッケージデザインを茶色にしています。

国内のマーケティング部門での業務も経験している小林。
当時の経験も生かしながら海外商品の検討にあたっている

山本 さきほども少し触れたのですが、台湾で製造・販売される商品のパッケージデザインは、より現地の人の好みが分かっている台湾の会社のメンバーにお願いしています。例えば、台湾バージョンの「カルピス®」のパッケージでは、現地でも乳製品のおいしさで信頼のある北海道の乳原料を使用していることを、あえて地名を記載してアピールすることで商品の魅力をアップさせました。ちなみに、台湾の方々には日本の商品が人気で、日本語が書いてあると信頼度が高まる傾向にあるため、現地製造の商品であってもあえて日本語のコピー文を入れたりしています。

「上質な濃さ」「北海道」など日本語が混ざった商品パッケージ

―――味わいは日本で売られているものと異なりますか。

山本 はい、現地で製造する商品は、日本の研究所で行う開発の段階から台湾で使用する水や果汁などの原料を取り寄せています。また、何度か試作品をつくるのですが、国内にいる研究所メンバーと台湾にいるメンバーと一緒に議論しながら開発を進めています。

小林 CALPICO®は日本では売られていない味の商品も販売されています。オリジナルの味に加えて、ライチなど現地の方々に人気のさまざまな味とともに展開することで、売り場での横並びの見せ方も工夫しています。

国内外で働く社員の連携で生まれる広がり


―――現地スタッフとはどのように連携しているのですか。

山本 基本的にオンライン会議またはメールにて議論をすることが多いです。中味の試作時には試飲サンプルを現地に送付し、研究所・国際部・現地の3者間のオンライン会議にて、味の感想や次の改良ポイント、開発スケジュールなどについて議論します。パッケージデザインなどは、メールで進捗を共有しながら連携をしています。出張がある場合には、冷蔵販売している商品やドリンクスタンドの商品など、なかなか日本では味を知る機会がない現地の競合商品と比較試飲をしながら議論をすることもあります。対面で話せる機会を生かして、自分の気持ちを伝えたりするなど議論を通して関係性を深めることができています。

多くの商品の開発業務を担う山本。世界中に商品を届けたいという熱い思いを語ってくれました。

―――海外商品の開発を進める上で特に大事にしていることや気をつけていることを教えてください。

山本 現地と日本の得意なところを発揮し合うことです。例えば、台湾やアメリカの商品の中味は、日本で開発をしていますが、国や地域によって好む味わいも、興味を惹かれる素材も異なります。日本人のメンバーだけでは、なかなか現地の好みを把握することは難しいです。そこで、現地のメンバーに、現地の人たちはどのような理由で、何に魅力を感じるのかを教えてもらうことがよくあり、助けになっています。一方で、日本ではこれまで多くの商品を販売してきていますので、マーケティングやブランドに関する知識や成功事例も多くあります。海外向けの商品開発においても、日本のやり方や情報を取り入れながら、より良いブランド・商品展開が現地でできるように一緒に進めています。

本年浅草本社にて行われたグローバルブランドツアーの様子。
各国から集まった社員たちとブランド勉強会などを行い、理解を深めました。

商品を通して世界中にワクワクと笑顔を


―――各国への商品販売を通して100年後をどんな未来にしたいですか。

小林 私は大人になるにつれてつくづく、家族や友人たちなどと一緒に過ごす何気ない時間が、かけがえのない瞬間だなと感じることが多くなりました。これは場所や時代が変わっても共通だと思っています。そんな瞬間に、私たちの商品がほんのちょっとでも役に立って、ワクワクと笑顔をお届けできる、そのような世界を実現できるよう、今自分ができることを全力で頑張っていきます。

山本 世界のどこに行っても、アサヒ飲料の商品が手に取れる環境をつくりたいです。当社の商品を飲む生活を通じて、普段の生活から世界の人が日本のことを好きになってくれたらいいなと思います!

―――ありがとうございました!

いかがでしたか。国内外の社員が世界中にワクワクと笑顔をお届けするために取り組んでいることや、その様子が少しでもお伝えできていたら幸いです。夏休みに海外旅行に行かれる方もいらっしゃるかと思いますが、その際にはぜひ、どのような飲料が販売されているのかチェックしてみてください。もし当社ブランドの商品を見つけたときは日本との違いにも注目しながら楽しんでいただけるとうれしいです。

YouTubeでも動画を公開しています。こちらもぜひご覧ください!
(YouTubeは7月22日10時公開予定です)
URL:https://youtu.be/6y6UpA0Qnew

※「カルピス」「CALPIS」「CALPICO」「可爾必思」はアサヒ飲料(株)の登録商標です。
※商品情報については2024年7月現在の内容です。


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