その後の「俺はまだ本気出してないだけ」ボーイ(日記 9/21〜9/23)
9月21日(土)
来月の大きなステージに向けて練習が佳境に入っている。子どもたちだけでなく、保護者の皆さんも後方支援を熱心に取り組んでくださっていて足を向けて寝られない。
ところで、前にここで書いた「俺、まだ本気出してないだけ」ボーイを覚えておいででしょうか。
彼も来月そのステージに立つべく、クラスのみんなと練習に励んでいる。全体練習で課題になったところを、昨日の個人レッスン内で扱って練習した。頭も良く、譜読みも速いのでクラスの中でいちばんに通して弾けるようになっているのだが、細かいアーティキュレーション(スタッカートやスラーなどで付けられた表情)のフレーズに苦戦している。
私は「〇〇君はいまタラララタラララって弾いてるけど、これだとダラ〜ンとしてるよね。ここはねパッパッパーラッパッパッパーラッって軽やかなんよ」と弾いたり歌ったりながら大汗をかいて熱血指導。私のお手本を何度も真似して弾いてもらう。
「パッパッパーラッパッパッパーラッ」
「タラララタラララ」
「パッパッパーラッパッパッパーラッ」
「タラララタラララ」
「パッパッパーラッパッパッパーラッ」
「タラララタラララ」
このやりとりが何度繰り返されただろうか。「俺はまだ本気出してないだけ」ボーイもさすがに今日は本気で取り組んでくれているのだが、何度やってもできない。そうしているうちに目に涙が溜まってきた。ここはプライドの高い「俺はまだ本気だしないだけ」ボーイ、私に悟られまいとなんと「これは泣いてるのではありませんよ、あくびで出た涙ですよ」というテイをとろうと無理くりふぁ〜あとあくびをしているではないか。この時点で爆笑しそうになったがグッと堪えた。小さい子なりのプライドは守ってやらねばならぬ。
「パッパッパーラパッパッパーラ」だと長すぎてできないのかもしれないので、もう半分の「パッパッパーラ」だけにして、さらにそれを半分ずつまた真似して弾いてもらう。
「じゃあいくよ。パッパッ」
「パッパッ」
「できるできる!!じゃあこれは?
パーラ」
「パーラ」
「おおおーできるできる」
じゃあ、続けるよ!
パッパッパーラ」
「タラララ」
なんでーーーーー。区切ったらできるのにーーーー。
しかしここでネガティブな言葉をかけてはいけない。「区切ったらできてるよ!!ゆっくりやってみようか!!」と今度は先ほどのやりとりをスローでやる。すると、できた!「ゆっくりだけどできたから、あとはこれをちょっとずつちょっとずつ速くしたらできるからね」と、ここでレッスン時間が終わってしまった。
「俺まだボーイ」は笑顔でレッスン室を後にした。彼の頬の「あくび(仮)」の涙は乾いていた。『俺はまだ本気出してないだけ』ボーイ」は、今日は「『俺もやる時はやるんだぜ』ボーイ」だった。
9月22日(日)
同僚が猫を保護した。彼女の敷地内に捨てられていたのだそう。以前にもそういうことがあって保護したことがあり「『あの家ならなんとかしてくれる』とでも思われているのだろうか」と怒っていた。大の猫好きの彼女は、前回も今回も、親身になって世話をしている。前回も里親探しに奔走して無事に引き取り手を見つけた。頭の下がる思いだ。私も県内に住む姪(実家の兄の三女)に声をかけた。姪も大の猫好きなのだ。あいにく住んでいるアパートが動物禁止とのことなので、彼女の職場の人に当たってもらうことにした。
悶絶するような可愛さ。どなたか里親になってくださいませんか。
お彼岸なのでおはぎ(買ったものだけどね!)。あとはだし巻き、具沢山お味噌汁、とシンプルな夕食。
9月23日(月)
昨夜はクーラなしで眠れた。とても気持ちが良かった。
朝も涼やかな空気の中、ウォーキングできた。
陽が昇るとそれなりに暑いのだが、爽やかな暑さ。カラッとしていて家の中ならクーラーは全く必要なし(注:田舎の古民家というのもありますが)。こういう日は家事が捗る。窓という窓(掃き出し窓も)を全部開け放して乾いた空気を取り込み、箒で床をどんどん掃いたらこざっぱりした。
布団を干し、シーツや枕カバーも全部洗ってスッキリ。これだけの作業をしたら昨日までなら滝のような汗が出ていたが、今日はそんなことはない。暑くても爽やか。
生協に、鶏ももを一口大に切って濃いめに塩胡椒して冷凍してあるものが売っているのだが、これを常備しておくと便利。もやしやニラと一緒に炒める鶏ももの塩胡椒と相まってちょうど良い味付けになる。野菜を多めにして味が薄くなるようならポン酢をかけていただくと美味しいよ。今夜はそれをメインにして、あとはシジミの赤だし味噌汁、かぼちゃのマリネ、野菜サラダ。
よく動いたので今夜はスッと眠れそうだ。そう願う。