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初のセカンドオピニオンーやって本当によかった!

To get surgery or not? That is a question. (手術すべきか否か? それが問題だ)から続く

主治医以外の専門家に治療法や病状についての見解を求める「セカンドオピニオン」のことはもちろん、知っていました。でも活用するのは初めてです。不信感を抱いていたとはいえ、最初の検査からお世話になっている病院や医師ら(親身になってくれた研修医など)に不義理をするようで、実行することになんとなく躊躇していました。

でもでも、(医者が責任放棄したと思われる)この状況なら機は熟しただろう!

案の定、主治医は「あっ、それがいいね」と軽妙に反応し、すぐに同意しました。全くもう…と思いながら、必要なデータや資料、紹介状をそろえてもらいます。この先、手術や治療で長く付き合うことになる医師や病院は重要です。この病気も、一生の付き合いになるかもしれません。私と人生を伴走してくれることになるであろう医師とは、何よりも大事なのは信頼感です。セカンドオピニオンの結果次第では転院も考えていたので、ここから先は主治医にも言いたいことを遠慮なくいおう!と決めました。

セカンドオピニオンを受ける医師や病院は自分で探す必要がありますが、私はすでに目星をつけてありました。主治医らの対応に不満があったため、少し前からセカンドオピニオンの可能性を考え、検討していたのです。また、私のもう1つの病気「原発性アルドステロン症」について、たまたま身近な知り合いに同じ病気の患者が2人、いることもわかりました。そのうちの1人が通う先生に、セカンドオピニオンをお願いすることにしました。

その病院では、セカンドオピニオンを申し込む際に質問内容などを書類に記し事前に提出します。私はあまりに質問項目が多すぎて枠をはみ出し、追加で2ページ目を作り提出したほどでした。時間制限もある中で、今の主治医からは得られない情報を何とかして聞き出したい、自分の病気や置かれた状態、今後の可能性、他の治療の選択肢について少しでも詳しく、多く知りたいと必死でした。

私の未来はどうなってるの? 

当日は、友人が一緒に付いてきてくれました。
私が見落としてるポイントなどあればなんでも遠慮なく一緒に質問して、と事前にお願いしておきました。私もノートとペンを用意し、医師の説明をすべて書き留めようと臨みました。

 結論からいうと、本当にやってよかった!

先生がお話してくださった内容は私の健康状態や今後の見通しについて参考になる情報だらけで、とても納得いく時間を過ごすことができました。

医師は、私が事前に提出していた検査結果等(前の病院で受けたもの)を見ながら見解を説明してくれましたが、初めて耳にする情報、目からうろこの話もたくさんありました。

「同じ材料(検査結果)を使ってるのに、取り上げる人(医者)が代わるだけでこんなに違う話になるのか?!」と驚きです。同じデータでも、医師によって注目する箇所はこんなにも違うのか、と感じました。いえ、もしかしたら単に、以前の主治医による説明が十分でなかっただけなのかもしれません。そんな風に感じるほど、今回の医師は細かなデータや検査結果が示す意味を丁寧にひも解いてくれました。

また、手術のメリット・デメリット、しないことによるリスク、時間的な猶予も含め私(症状)がどんな状態にあるのか、等々もとても丁寧に説明してくださいました。

私も、自分が一番不安に思っていることや、手術はできるだけしたくないがどこまでの状態なら延ばすことができるのか、手術後はどんな状態になるのか、等々、知りたいと思うことはどんどんと質問しました。

先生は、最終的な判断については患者の意志が重要だが、医師としてはその判断を最大限、応援するとも言ってくださいました。 

話をしながら、「今後の私の治療は、この先生に委ねたい」との気持ちが強まり、その場で転院したいという旨もお伝えしました。

セカンドオピニオンは有料で、健康保険適用外なので全額自己負担になります。この病院では、時間ごとに加算されていく仕組みでした。

なるべく少ない時間に抑えたいと思いスマホのタイマーをセットしていたので、途中でブーッとバイブレーターが作動しました。ですが、この先生の話をもっと聞きたい!もっともっと自分の状態をちゃんと把握したい!と、結局タイマーを無視して予定の倍の時間を過ごし、1時間ほど先生とお話していました。

検査入院から退院した際にもらったブーケ。黄色い彩が気分をとても明るくしてくれた🌻

でも、料金以上の価値は間違いなくあると感じました!

もし時間や体力、金銭面で余裕があるならば、セカンドオピニオンは絶対に求めたほうがよいです。私のように、同じ材料(検査結果)をもとにしていても、医師によってどこに注目するのか、何を重視するのかによって見解が全く違うことがあります。治療法が複数あるならば、医師によってそれだけ選択肢も異なり、立場や環境が違えば意見が異なることもあるでしょう。

そもそも大事なのは、当事者である患者自身が「多様な選択肢がある」と知ることだと思います。自分の身体だし、できるだけ細かく、多くの情報が把握できるのに越したことはない、と思うのです。セカンドで納得できなければ、3人目、4人目と、自分自身が納得できるまでさらに追い求めてもよいのです。私もセカンドオピニオンに踏み切る前は「医師に不義理かしら」なんて遠慮も感じましたが、そんなことを感じること自体が不要だと思いました。
昨今はむしろ「セカンドオピニオンが当たり前」になってきているようで、医療側も奨励しているようです。

とはいえ、幸運だったのは、私の場合は私自身がまだ元気で自らセカンドオピニオンを求めて行動できたことだと思います。医師も自分で見つけ、自ら病院に出向いて話を聞きに行くことができました。もし症状が進んで体調が悪かったり、時間的に余裕がなかったりしたら、あきらめていたかもしれません。
セカンドオピニオンは医師も自力で見つけなければならないし、申し込むまでには時間もかかり体力や時間、エネルギーが必要です。病状によっては自ら動くことが難しいケースもあるとは思います。

でも、もし今の病院や病状、治療法に少しでも疑問があるならば、「セカンドオピニオンという選択肢がある」と頭の隅に置いておくと、何かのときに役立つかもしれません。

大事なのは「選択肢がほかにもある」と知ること。そして、自分(もしくは一緒に動いてくれる人)が行動すれば、今とは違う何らかの道が開ける可能性がある、と信じることです。


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