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精神訪問ナースの奮闘記〜ダイアローグが生み出すもの〜

ダイアローグって、カタカナだし分かりにくいですよね。

日本語で言う「対話」なんですけど、その意味は少し違うのです。

〇対話:2人以上が向き合って話をすること

〇ダイアローグ:お互いの言わんとする意味を深く探求する会話(アメリカの物理学者)

ちなみに、会話は「2人以上が話をすること」とされており、その範囲が広いことがわかります。

私は、去年の4月から精神科の訪問看護をしているのですが、それがきっかけでダイアローグについて考えるようになりました。というのも、フィンランドの精神医療にオープンダイアローグ(開かれた対話)というアプローチががあるのですが、その研修に行くようになったのが大きなきっかけになっています。

人はそれぞれに、今まで生きてきた世界があります。それって、他人からしたら簡単に理解することなんてできないですよね。だから、意見や考えが違うのも当たり前のことなんです。しかし人は、自分の意見や考えを相手に押し付けてしまうことがあります。でも、そうすることで相手を傷つけてしまったり、お互いに理解しあえないままになってしまいます。そうなったら、信頼関係なんてできなくなってしまいます。もっと、みんなが信頼しあえるように、認め合えるようになれば、もっと生きやすい世の中になると思うんです。お互いに、違う意見や考えを持っている。それはその人が生きてきた背景でもあります。相手の意見や考えを否定することは、人生を否定していることと同じなのかもしれません。ゆえに、否定せず、リスペクトすることが大事だと思っています。

相手へのリスペクトがあれば、相手の意見や考えが、たとえ自分と違っていても大切に感じ取れます。そして、お互いが待つ意味を探求していくプロセスであるダイアローグが大事なんだと思います。自分の意見や考え、もっというと言葉を相手に否定も批判もされずに、リスペクトしてもらい、大切に扱ってもらえる。そんな体験は、自分の存在が大切であることを認識させてくれるのかもしれません。

ダイアローグというプロセスの中で何が生まれるのか。答えは分かりませんが、なぜかワクワクしてしまうのです。










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