自主研という名ばかりの不必要な講義

学校には“自主研”という名の研修があります。
自主研は『自主的な研修』です。必ず受けなければならない研修ではなく、その学校の実態に即して行われる研修ということです。


学校の先生、特に公立の学校の先生は法律で『研究と修養をおさめること』とされているので、1年間の中で多くの研修が準備されています。
わたし自身も研修で多くのことを学びました。実際に現場を離れてみるからこそ、見えてくる課題や、自分が行っている実践が周りからはどのようにみられるのかを知ることができる機会だからこそ、研修は積極的に行うと良いと感じています。

研修とはあくまで自分の仕事をうまく行うため、また今の組織をよりより良くするために行うと思います。つまり、仕事の一環としての研修です。

不必要な研修が多い

学校の中で行われている研修の中には「本当に必要のある研修なのか?」と疑問を呈したくなる研修があります。時間外にしか開催されない研修や、職場の親睦を深めようというような研修です。

そもそも時間外にしか行われない研修は、参加できる人が限られてきます。子育てや介護がある教員は受けることができないですし、他にやりたいことがある教員からすると、わざわざ勤務時間外にまで研修を行いたくないと思う方もいると思います。

職場の親睦を深めるという研修は、わたしの勤務校では全職員が受けなければならないものとなっていました。職場に対してアットホームな関係を求めている人にとっては良いですが、職場は職場と割り切りたい人からすれば苦痛です。その点多様性を涵養することができていない職場だなと思います。
※飲み会なんかも全員参加しなければならないみたいな風潮ありました…


自主研のあり方

自主研自体を否定している訳ではありません。そして、外部では研修のような活動に参加していたりもします。

自主研などある程度自由な研修は、
① (職員なら)だれでも参加可能である
② 時間を見つけていつでも参加できる
③ いつでも見直すことができる

このような研修であることがいいのではないかと思います。
たった1回、限られた時間でしか参加することができねければ、本当は参加したかった研修でも参加できなければ、もう今年は学ぶことができません。それはとても勿体無いことです。
今は、ネットでの会議などが一般化しているので、その内容をアーカイブに残し、誰でもアクセス可能な場所においておくことは容易です。さらに、リアルでホワイトボードなどを活用するようなことをしているのであれば、オンライン上でJamboardなどを活用することで同様な活動を行うことができます。
オンライン上で活動を行うことで、後から見た人でも活動の足跡を見やすく、またその議論に意見を追加することも容易です。

終わりに

研修の目的は何なのか、そしてその目的を達成するためには何がツールとして活用することができるのか、そういったことをこれからは考えていく必要があります。
自主研を乱発し、意味のない研修を強要するのではなく、自分のライフステージや課題に対して研修を選ぶことができるような、研修のあり方になると今よりも学びのある研修になっていきそうです。


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