あるひ

穀潰しとして活動中

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記事一覧

黒沢清 Chime ネタバレ深読みメモ

以下、ネタバレあり ・物語について 統合失調の怖さがメインだけど、「芸術家」の傲慢、他者への無関心もテーマ 形式上の家庭の歪さ、無機質な綺麗さをめくると出てくる人…

あるひ
1か月前
14

ガリガリ君の当たり棒

先日、気まぐれでガリガリ君を食べたところ、当たりが出た。ガリガリ君はたまに食べる程度だが、当たりが出たのなんて本当に久しぶりだった。こんな感じだったっけか。最後…

あるひ
3か月前
4

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』を観た(後半ネタバレあり)

ドラえもんの映画を観るのは久しぶりだったが、とても良かったのでnoteに残しておく。 前半はネタバレ無しでの感想、後半はネタバレありでの感想を書いていくので注意され…

あるひ
6か月前
6

歌の性差について

歌うとき 男は鉄と死の匂い 女は血肉と命の匂い

あるひ
8か月前
2

備忘録:オタク原体験の記憶

小学生の頃、親もいる中で録画したのを見た金曜ロードショー、エヴァ新劇場版序。綾波の裸。 イオンのゲームセンター、モニターで流れる新劇場版Qの予告。桜流し。ピンク…

あるひ
1年前
3

恥ずかしい文

世の中には、2種類の人間がいます。 一方は、恥ずかしい文章を書ける側の人間。 もう一方は、恥ずかしい文章を書かない側の人間。 いまさっきまで人の書いたnoteを読んでて…

あるひ
1年前
1

絶望短歌 その2

・いつだって今が嫌いな僕らには今年の夏が一番暑い ・はじまりは覚えていない 終わりなど来る気がしない 「イマ」は見えない ・大学の休学届 理由など特にはなくて「心…

あるひ
2年前
1

絶望短歌 その1

・本当に死にたいのなら今すぐに自分自身が気付く間もなく ・キショすぎる己の性と相見え 死ぬにも死ねず寝て日を過ごす ・三日間飲まず食わずで死ねるとか 俺は初日でお…

あるひ
2年前
4
黒沢清 Chime ネタバレ深読みメモ

黒沢清 Chime ネタバレ深読みメモ

以下、ネタバレあり

・物語について
統合失調の怖さがメインだけど、「芸術家」の傲慢、他者への無関心もテーマ
形式上の家庭の歪さ、無機質な綺麗さをめくると出てくる人間の狂気、その先の殺人の怖さ
みんなそれぞれの自己狂気と他者への無関心を極めると連鎖的に破滅する
「芸術家」的自己表現にしか興味がない松岡は、価値や資本の中に迎合できず輝かしい未来を失う、そして更なる狂気へ

統合失調は結果でしかなく、

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ガリガリ君の当たり棒

ガリガリ君の当たり棒

先日、気まぐれでガリガリ君を食べたところ、当たりが出た。ガリガリ君はたまに食べる程度だが、当たりが出たのなんて本当に久しぶりだった。こんな感じだったっけか。最後に当たったのはいつだろうか。覚えていないが初めてではないような気がする。
その場で交換しても良かったのだが、さすがに一度に2本も食べるのはもったいなく思い、水気を飛ばすと無造作にポケットに入れた。

それから数日が経ち、俺はまだ当たり棒を持

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『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』を観た(後半ネタバレあり)

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』を観た(後半ネタバレあり)

ドラえもんの映画を観るのは久しぶりだったが、とても良かったのでnoteに残しておく。
前半はネタバレ無しでの感想、後半はネタバレありでの感想を書いていくので注意されたし。

ではまずはネタバレのない範囲で……
いや〜面白かった~。超絶スぺクタル!オモロの洪水!というわけではなく、安心して見れる面白さ。子供も大人も楽しめるやさしい映画。
最近『ボーはおそれている』を観て心を深くエグられた自分としては

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歌の性差について

歌うとき 男は鉄と死の匂い 女は血肉と命の匂い

備忘録:オタク原体験の記憶

備忘録:オタク原体験の記憶

小学生の頃、親もいる中で録画したのを見た金曜ロードショー、エヴァ新劇場版序。綾波の裸。

イオンのゲームセンター、モニターで流れる新劇場版Qの予告。桜流し。ピンクの新機体。
見たかったが、親に見たいとは言えなかった。

これも親に連れられて行ったホビーオフで見た、エヴァ量産機のプラモデル。妙に気持ちの悪い姿をした、知らない機体。旧劇場版の存在をうっすらと知った。

薄暗い蛍光灯。当時は自分が小さか

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恥ずかしい文

世の中には、2種類の人間がいます。
一方は、恥ずかしい文章を書ける側の人間。
もう一方は、恥ずかしい文章を書かない側の人間。
いまさっきまで人の書いたnoteを読んでて思いました。世の中には恥ずい文章と恥ずくない文章があるな、と。
妙に堅い筆致はちょっと恥ずい。
気取った言い方でなくとも、センスを見せようとしてくるのが感じられると恥ずい。
文章って、書いた人間の意図する意味が読んだ人間に伝われば仕

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絶望短歌 その2

絶望短歌 その2

・いつだって今が嫌いな僕らには今年の夏が一番暑い

・はじまりは覚えていない 終わりなど来る気がしない 「イマ」は見えない

・大学の休学届 理由など特にはなくて「心の病」

・ぬるま湯の心地のよさに満たされてソフトに死んだ幸せな人

・それでもなお生きようとする肉体に慈しみさえ覚える不眠

・酒なんて飲みたくないの本当は それでも夜中 気絶するまで

・才能のある人たちを遠ざけてチャチなプライド

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絶望短歌 その1

絶望短歌 その1

・本当に死にたいのなら今すぐに自分自身が気付く間もなく

・キショすぎる己の性と相見え 死ぬにも死ねず寝て日を過ごす

・三日間飲まず食わずで死ねるとか 俺は初日でお茶漬け食べた

・生きるとは本能を受け入れること 理屈を諦めて息をする

・自意識を飼い慣らすたび思い出す 産まれる前の充溢した無

・俺はもう「生きること」しかできなくて 誰に合わせる顔もないのに

・もう二度と誰の声にも触れないで

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