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ジャンヌ・トリピエは、惑星の芸術家か?幻視アートなのか?(アウトサイダーアート)

ジャンヌ・トリピエは、他の惑星からの芸術家か?また、幻覚アートなのか?(アウトサイダーアート/アール・ブリュット)

ジャンヌ・トリピエ(Jeanne Tripier,1869-1944/仏)
主に、イメージとテキストを融合させた作品だ。
スピリチュアリズムの影響から、絵画と比喩的な刺繡(かぎ針編み)の作品を制作している。
独特であり類型がない、いわゆる文化の継承ではない作品なのだ。ビジョナリー・アート(幻視芸術)だけでは語り尽くせない世界を感じる。
ここで、語るより、作品をご覧いただきたい。

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Jeanne Tripier (Public domain)

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Jeanne Tripier

略歴-Jeanne Tripier
1869年、パリで生まれ。ジャンヌ・トリピエは、ワイン商の娘であり、幼少期を祖母と一緒に地方で過ごした。その後、成人してからは、パリのモンマルトルに住み、デパートで販売員として働いた。
そのモンマルトルでは、アメリカ人で息子がいるグスタフと暮らし、その息子を育てている。
58歳の時、スピリチュアリストの教義の方向へ進んでいった。そして、この活動が彼女の存在の中心になり、仕事を退職している。
そして、1934年には、ジャンヌ・トリピエはパリの精神病院に入院する事になる。
トリピエの作品はトランス状態(通常とは異なった意識状態)の間に制作しているのだ。
その入院10年間の間に、惑星間の旅や地球上の使命を語るメッセージに書き写した世界のビジョンを残している。
「遊星の自警団の中のジャンヌ・ダルクの生まれ変わり、彼女の惑星間の旅や、病院でのジャンヌ・トリピエの日常生活を説明している」、彼女はインクの絵を制作し、それをヘアダイ(染毛剤)、ネイルポリッシュ、また、薬剤と混ぜた絵画や、刺繍も制作している。
この当時、ジャンヌ・トリピエは特殊な言語で「地上での使命」を秘密のコードを使って会話をしている。
1944年、病院での没後、1948年、300点以上の絵画と刺繍作品、そして、2000ページのテキストが発見された。
現在、ジャンヌ・トリピエの作品は、スイスのローザンヌにあるアールブリュット美術館で収蔵・展示されている。

Jeanne Tripier. Creación y delirio (Exposición) -創作と展示会| La Casa Encendida

La Lettre à l'Economat, Jeanne Tripier

(追記)アウトサイダー・アーティストと呼ばれる作家の範囲は、実に広い。ジャンヌ・トリピエの世界も、その作品がインパクトある様相で語っている。従来から予測でる範囲を超えているような作品だ。アンリ・ベルクソン(哲学)の書かれた「物質と記憶」という書籍があるが、その理論構成の解釈からも、ジャンヌ・トリピエの作品は、すっとんだ感がする世界だ。

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