女性水彩画家Mary Ann Willson（アウトサイダーアート/フォークアート）

女性水彩画家Mary Ann Willson（アウトサイダーアート/フォークアート）
メアリー・アン・ウィルソン（Mary Ann Willson,18世紀後半から19世紀前半/US）アウトサイダーアート/フォークアート

1943年にアメリカの原始絵画（Primitivism/原始的、野性的、未開）の展示会（ハリーストーンギャラリー/ニューヨーク）に登場するまで、1世紀以上にわたって作品が発見されなかったアメリカの女性フォーク・アーティストだ。メアリー・アン・ウィルソンの人生については、ほとんど知られていない。
そして、多彩な染料や顔料を使った水彩画家だった。
また、メアリー・アン・ウィルソンの絵画は、絵画の教育はされていない作品だ。彼女は、主に、その画材（水彩画材の染料・顔料）は、ベリージュース、植物染料、またはレンガの粉などから作られた明るい色で制作されている。
その後、1944年、ニューヨーク市のハリーストーンギャラリーは、ウィルソンの残った水彩画20点を特集した、67点の「アメリカン・プリミティブ（民族芸術）」絵画の展示会を開催した。ウィルソンの展示絵画には、風景、静物、物語のシーン、肖像画、神話のテーマ、ジャンルの主題が含まれた。まずは、作品をご覧頂きたい。

Mary Ann Willson (public domain）

略歴- Mary Ann Willson（あまりにも情報が少ないのだが・・）その活動期間は、1810年から1825年までと言われる。
ニューヨーク州グリーン郡を拠点とするフォークアーティスト（民族芸術）だった。
（註）そして、メアリー・アン・ウィルソン（Mary Ann Willson）とユーニス・ピネー（Eunice Pinney,1770‒1849/US）とエリザベス・グレイザー（Elizabeth Glaser/US）は、水彩画(US-Watercolor painting/英- water colour)をメディアとする、最も初期のアメリカ人画家の3人だという、見識がされている。

19世紀半の文献から、分かる事は、ミス・ウィルソンと彼女の友人であるミス・ブランデージ(Miss Brundage /Brundidge)は、1810年頃にコネチカットから、ニューヨーク州グリーン郡のグリーンビルの町に定住した。
2人は数エーカー（１エーカーは、4046.86平方メートル/約1,200坪）を購入し、丸太小屋を建て、隣人の助けもあり、ブランデージは土地を耕作し、ウィルソンは、絵を描いた。そのユニークな芸術作品を、地元の農民やその他の人に売り生計を立てた。
友人のブランデージの死後、ウィルソンは、間もなく姿を消したと言われている。彼女の最後の作品は、1825年のようだ。その後、彼女がどうなったのか・・・

　　　　　　Mary Ann Willson- National Portrait Gallery(c)

・メアリー・アン・ウィルソン自身を、分類する訳ではないが、初期のアウトサイダーアーティストと言えるだろう。

（追記）後日、アメリカ合衆国の初期のフォークアートの水彩画家である、ユーニス・ピネー（Eunice Pinney,1770‒1849/US）、エリザベス・グレイザー（Elizabeth Glaser/US）の水彩画もご紹介致します。