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蔡國強「龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト」

蔡國強「龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト」

「万里の長城に1万メートル加えるプロジェクト」と「烽火台を再燃する」(烽火台-ホウカダイ/のろしをあげる場所)とを組み合わせて、万里の長城の最西端の関所、中国嘉峪関から1993年2月27日夕刻、1万メートルの炎と硝煙の長城を出現させた。

龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト
龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト

原初火球

「1991年の「*原初火球」展を終え、そこで発表したプロジェクトプランのうちのひとつをP3と蔡で実現させようと、中国で行われる計画を選びました。」-蔡國強
(註)「*原初火球」は火薬と墨で描かれた屏風状ドローイングで、それぞれの作品は、実現させることを前提としたプロジェクトの計画図でもあるため、「The project for projects」 と副題が付けられていた。

原初火球

「龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト」

1年間のリサーチを経て、北京の花火制作元とプロジェクトを実施する現地政府の協力が得られた。そして、「万里の長城に1万メートル加えるプロジェクト」と「烽火台を再燃する」(烽火台-ホウカダイ/のろしをあげる場所)とを組み合わせて、万里の長城の最西端の関所、中国嘉峪関から1993年2月27日夕刻、1万メートルの炎と硝煙の長城を出現させた。

龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト
龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト
龍脈/万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト

P3ギャラリーでは、蔡の故郷で祭のために使われている布製の龍を素材とした巨大なインスタレーションを発表した。
万里の長城はその姿形から龍に例えられているのだ。
また、サブギャラリーには、嘉峪関(万里の長城最西部に位置する関)の薬店を想起させる展示を行い、プロジェクト実施前後の参加者の精神状態に合わせて調合された漢方薬が作品として提供されている。
龍脈
会期:1993年1月22日~3月20日
会場:P3 art and environment(アート組織-新宿)
主催:P3 art and environment、北京市礼花廠
協力:中国嘉峪関国際旅行社
プロジェクト・アドバイザー:李毅華
万里の長城を1万メートル延長するプロジェクト
日程:2月27日
場所:中国甘粛省嘉峪関市

蔡国強 (蔡國強、さい・こっきょう)

蔡国強 (蔡國強、さい・こっきょう、ツァイ・グオチャン、Cai Guo-Qiang/1957年 -  /中華人民共和国出身で、ニューヨーク拠点の現代アーティスト)

蔡国強

その作品は、火薬を用いた絵画やパフォーマンス、古来からの中国文化、また、アジア圏を彷彿させるインスタレーションが多い。
異文明や社会、その人々の調和・共存するための手段をアートという認識のもとで、作品が制作されている。
例えば、火薬は、中国の歴史・文化にかかわりが深い、そして、薬であるが、破壊し、無に帰する暴力衝動も並列化する。
蔡国強は、その火薬をコントロールし爆発させる。それは、暴力衝動や破壊を作品で、創造へ転換しており、生命や存在の根源を探る作家だ。

Chinese artist creates stairway to heaven fireworks| CCTV English

蔡国強の作品抜粋

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