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ロバート・マンゴールドとミニマリズムの語彙

ロバート・マンゴールド(Robert Mangold, 1937- /US)
ミニマリズム(最小限のアート)のアーティスト。そして、ミニマリズム世代の傑出したアーティストの一人だ。
MoMA(二ューヨーク近代美術館)で、絵画を試行している時に、ソル・ルウィット(Sol LeWitt,1928- 2007/US)やロバート・ライマン(Robert Ryman,1930–2019)、ダン・フレイヴィン(Dan Flavin, 1933–1996)に出会っている、そう言う世代だ。
そのキャリアは、1960年代以来、幾何学と形状と形の非対称性のアイデアから派生した芸術的な語彙(ごい)を探究してきた。ロバート・マンゴールドの微妙な色と曲線の抽象的な形の使用はミニマリズムにつながる。それは、古典的な要素(形状、線、色)を組み合わせて、古代ギリシャの陶器から、ルネサンスのフレスコ画まで、また、その他の情報の源も思い起すだろう。
そして、1970年代のはじめには、平面幾何学的形体を様々に組み合わせることによって Flat Art (平面アート)の可能性を探求している。

「比喩的な芸術家は主題を発展させ、ロバート・マンゴールドのような抽象的な芸術家は”対象物”を展開させる」-2000,Robert Storr
ロバート・ストー (Robert Storr,1949- US/美術評論家、キュレーター、作家)

略歴-Robert Mangold
1937年、ノーストナワンダ、ニューヨーク州に生まれる
1956-1959、クリーブランド美術大学(Cleveland Institute of Art)、イエール大学(Yale University)で学んでいる。そこでは、BFA(美術学士-1961)/MFA(美術学修士-1963)。そして、二ューヨーク近代美術館(Museum of Modern Art-MoMA)のガード(警備員)として雇用される。
そのキャリアは、1964年の展覧会以降、以来、マンゴールドの作品は、グッゲンハイム美術館(NY-1971)で、グローバルに展示されている。アート・バーゼル(1977)、アムステルダム市立近代美術館(1982)。そして、ドクメンタ(カッセル-ドイツ/1972、1977、1982)そして、ホイットニー・アメリカン・アート・ビエンナーレ(Whitney American Art Biennale/1979、1983、1985)、ベニスビエンナーレ(Venice Biennale-1993)、オルセー美術館(Musée d'Orsay/Paris-2006)等々だ。その評価は高く、そして、大変なキャリアだ。

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(c)Robert Mangold

Robert Mangold. Obras de 1972 a 2005

Robert Mangold: Town & Country | Art21 "Extended Play"

(追記)ここミニマリズムの作家が、つづきますが・・・このロバート・マンゴールド氏も、MoMAのガード(警備)から、世界的な現代美術のアーティストになる訳だ、そこは、ロバート・ライマンと同様だ。作品を観ると、この事についての説明もいらない・・ある意味、自由で可能性のある国なのだろう、いや、そういうアメリカの、そう言った時代だったのだろう。これから、益々ご活躍を願いたい作家だ。


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