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カラテンの回顧展:グッゲンハイム美術館

カラテンの回顧展:グッゲンハイム美術館

2011-2012年、グッゲンハイム美術館では、マウリツィオ・カテラン大規模な回顧展が行われた。
ただ、この展覧会の機会に、カテランは早期引退を発表した。が・・・

2000年のヒューゴ ボス賞のファイナリストの 1 人であるマウリツィオ・カテランの作品は、その後 2011 -12 年のグッゲンハイム展の対象となった。
Maurizio Cattelan: All

Maurizio Cattelan: All

その回顧展では、美術館の象徴的なロタンダ( rotunda/円形の建築構造)の空間の天井から吊り下げられたマウリツィオ・カテランの芸術作品全体が展示されていた。

Maurizio Cattelan: All

文化的権威と政治的権威の両方に対する批判で知られるカテランは、回顧展形式への伝統的なアプローチを拒否する。
その展示方法などの伝統的なアプローチを拒否するジェスチャー(gesture/人間の意志の伝達方法)を考案し、年代順またはテーマ別のグループ分け、教訓的な壁のラベル、またはギャラリーの床と壁での標準的なプレゼンテーションを放棄している。

回顧展の機会に、カテランは早期引退を発表した。が・・・

2011-2012年、この大規模な回顧展の機会に、カテランは早期引退を発表した。が・・・
2016 年に美術館のために新しい作品「アメリカ」を携えて戻ってきた。それは、18金で鋳造され、グッゲンハイムに設置された完全に機能するトイレだった。

マウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan)

マウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan,1960- /イタリアのコンセプチュアル・アーティスト)
作品には、ユーモアと強烈な風刺が貫かれている。
その作品は、コンセプチュアル・アートであり、彫刻、インスタレーションアート、そして、剥製を扱った作品も90年代以降多い。
それは、社会的に染み込んだ規範と階層に関する、奥深い問いかけとも取れる。そして、キュレーション(curation)も行っている。

イタリアの裕福とは言えない家庭で生まれ育ち、コンセプチュアル・アーティストとしての巨匠へと至る、アートに於ける多くのプロセスを、ほぼ独学で学んだ。
それは、1980年代の初めにイタリアで木製家具の設計と製造からキャリアをスタートさせた。そのカテランには、正式なアートの教育経験はない。

「アートカタログを読む事や、ショーを作ることは私の学校」-Maurizio Cattelan

その作品群は、グローバルに、主要な美術館やベニス&ベネチュア・ビエンナーレ等でも著名だ。

次回は、「実際に使える18金製のトイレ-カテラン」のコラムに続きます。
お時間の許す折に・・・

#マウリツィオ・カテラン #Maurizio_Cattelan #コンセプチュアル・アート #キュレーション #出版 #現代アート #働くことは悪い仕事だ #風刺 #ユーモア #彫刻

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