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#2)モッズ (MODS)からのシフト

モッズ (MODS、モダーンズ-MODERNS)は、英国(London)において、1950年代後半から60年代に流行した音楽やファッションなどをベースに展開したカウンターカルチャー(対抗文化)のムーブメントだ。
その内容をもう少し、具体的に、そして、そのパラダイムシフトとしてのSwinging Londonへの流れを省みると・・・

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具体的には・・・
モッズは深夜営業のクラブに集まり、ダンスに興じたりその衣服・改造されたスクーターを見せ合い、そして、ある意味、当初は、和やかにコミュニケーションをとっていた。移動の手段は、スクーター(Vespa/LAMBRETTA)だ。それは、例えば、エンジンが剥き出しのモーターサイクルではスーツが汚れる事もあっただろう。これらのスクーター(Vespa/LAMBRETTA)は、やがて多くのライトやミラーで飾り立てられていき、そして、すべてのボディパーツを取り払ったものまで、実に様々だ。そして、スクーターに貼ってるあのマーク(Roundel)は、モッズ・ムーヴメントの象徴として使われたイギリス王立空軍のラウンデル(Roundel)というマークだ。

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モッズは、もう1つのカウンターカルチャー(既存への対抗文化)支持者、ロッカーズ (Rockers/イギリスで誕生したバイカーズ-50’s後半-60’s/カフェレーサー) と対立したと当時のメディアには伝えられている。
しかし実際は、このモダニスト達はそのロッカーズとの対立には、あまり興味は無かっただろうと感じるのだが・・・
ただ、そのメディアの影響もあってか、ブライトン海辺では、ロッカーズとの暴動事件が発生している。

Mods VS Rockers : The Battle of Brighton Beach, May 1964

彼らの対立は、「時計仕掛けのオレンジ」(A Clockwork Orange/アンソニー・バージェス)に影響を与え、未来のアンチヒーロー小説として作品は誕生した。(時計仕掛けのオレンジ:風刺的作品であり、荒廃した自由な放任主義と、全体主義との間のジレンマを描いている)
そして、1979年の映画「さらば青春の光」 (Quadrophenia)は、ザ・フーのアルバム「四重人格」 (Quadrophenia)からそのタイトルを取り、そのコンテンツは60年代のモッズ達を描いていた。(次回、取り上げます)

さらば青春の光

そのモッズは、1960年代後半から変化していき、さらに髪はスキンヘッズ、ディープなレゲエを聴き、Dr.Martensのブーツに、BenSherman のシャツを身に着けたスキンズ(スキンヘッズ)へとつながる。その時点では当初のモッズらしさから、かけ離れて行った訳だが、それは、人が関わる表象(この場合、MODS)というものは、時間軸と移行するものなのだろう。
そして、その流れは、Swinging Londonの先駆けとなっていくだろうし、例えば、デヴィット・ボウイ(David Bowie,1947-2016)にも影響を与えている事も確かだろう・・


A Clockwork Orange | Masterpiece Trailer | Warner Bros. Entertainment

時計じかけのオレンジ・日本版予告(奇抜な構成なTrailerだ)


このコラムは、1979年の映画「さらば青春の光」 (Quadrophenia)を垣間見る。
その流れから、当時のもう1つのカウンターカルチャーである、ロッカーズ (Rockers)へ、続きます・・・


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