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#05 /オンライン上でクリエイティブは可能?アイデア出しから設計までのプロセス


オンライン上で実際にアイデアを出し合い、デザイン設計を進めていくプロセスについて。

今回も、生嶋がアーティストリーメンバーの津野(Aチーム)への質問を交えながらどのようにアイデア、設計を進めていったのか、中間プレゼンまでの流れを追っていきたいと思います。

「NARA(New Artistry Rest Area)プロジェクト」
実際に会ったこともない、学校も年齢も経験もバラバラな全国各地の学生が、このコロナ禍のなか、日本有数のものづくりの会社とともに、新しいものづくりの手法に挑戦しています。

アセット 4



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オンラインでのアイデア出しの流れは?


生嶋:津野さん、今回もよろしくお願いします。
中間発表までは約3週間という期間でしたが、Aチームのアイデア出しはどのように進めていましたか?

津野:アイデア出しは基本お持ち帰りスタイル。ミーティング中に浮かんだアイデアは随時シェアしていきました。

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ミーティング中はそれぞれが持ち寄ったアイデアを方向性と照らし合わせながら吟味する。次のステップが見えたらまたタスクを持ち帰って次回のミーテングで持ち寄るという流れです。

アイデアの内容は直接アプローチできるものもあれば、直接関係なくても考え方を参考にできるものなどもあり、メンバーの意見にはいろんな刺激を受けましたね。

生嶋:Bチームも、一度、休憩所を作る際の条件を整理・共有してから、各自アイデアを持ち寄り、お互いのアイデアを聞いた上でまた各自でブレストし持ち寄る。意見発散→収束→もう一回発散→収束 というイメージで進んで行きました。

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学生さんたちの持ち寄ってきてくれる様々な世界の建築物やストーリーには、私もとても刺激を受けました。知識も豊富で、考え方なども共有してくれるので勉強させてもらいました。

Bチームは、お互いの意見でアイデアが広がっていったり、考えを融合させて昇華させることができていたと思います。
お互いのアイデアを組み合わせることで新しい方向性が見えてくることもあって、アイデア出しが毎回楽しみでした。


中間プレゼンまでの流れ、走り出し

生嶋:Aチームの走り出しはどんな感じでしたか?

津野:情報の整理やリサーチから、提案の方向性を探るという走り出しです。

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NARAプロジェクトは休憩所を作るというプロセスを経て、現在のアーティストリーの課題を解決する、ワンステップ前に進むという目的がありました。

さらにアーティストリーのコアコンピタンスである「5軸CNC×3DCAD×職人」を活かす提案であることや、ビジネス展開ができる提案、アーティストリーのブランドイメージに沿っているなど様々な条件を満たしている必要があります。

どんな方向性で提案すればベストなのか、ぼやけた輪郭を浮き彫りにすることから始まりましたね。

生嶋:今回の休憩所の条件は多く、どれをも満たすものを見つけるのに時間がかかりましたよね。

Bチームでは、アーティストリー側の休憩所に対する要望、与件を整理して、各自でざっくりとしたコンセプトのキーワードや参考事例を出していきました。

参考事例を出す際に、まずは「5軸を活かす」というテーマに対して5軸でどんなことができるのか?3軸との違いはなんなのか?という認識の共有や、現状の休憩所の使われかた・導線のリサーチをしました。

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そこから各自のコンセプトを深掘りしたり、組み合わせたりして、ストーリー展開できるようにより具体化したり、ハード面とソフト面に視点を分けてコンセプト設定を進めていきました。


各チームのデザインの方向性

生嶋:途中、Aチームが迷走してる、という話を聞きました。笑

津野:ナイスなアイデアや広がりを持ちそうな提案が出ても、具体的な落とし所を見つけるのに苦労しました。

例えば、Aチームでは喫煙者と非喫煙者が共存でき、有機的な表現をすることで使用者が心地よく過ごせ、5軸CNCの可能性を最大限に発揮できるという方向性を見つけたのですが、それを満たす形状を探る段階で躓きました。

生嶋:では、中間までにどのようにアイデアをまとめていったんですか?

津野:ミーティングで出たアイデアの中から今回の課題にハマりそうなものを時系列で整理することでまとめていきました。

これまでのミーティングを振り返って、ピックアップすべきアイデアを洗い出したのですが、これまでの流れや、企画の整理を改めて行うことで、俯瞰的な視点で新たな方向性を展開していきました。

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生嶋:振り返ると、そのときには見えていなかった視点から見ることができて新たな気づきがありそうですね。

Bチームは、原点に立ち戻って、休憩所の条件やアーティストリー の要望とアイデアを照らし合わせる、という作業をし、2つの方向性に絞って中間発表に挑みました。

形状はその時点ではイメージやスケッチ程度で、コンセプトにしっかり時間をかけました。

津野:Bチームの中で大切にしていたキーワードはなんでしたか?

生嶋:Bチームは
・集う人たちが、より豊かなコミュニケーションと休息を取れるような空間づくりを目指すための、「いい空気を編む」休憩所であること。

・アーティストリーに対しての対比、アクセントであること。
ナウシカ的にいうと人間対粘菌類→共存していく存在

・製品として実現可能であり、市場に投入できること。

この3点が軸になっていました。
特に「いい空気を編む」というキーワードは初期から出ていて、このキーワードを実現する形を目指していきました。

津野:Aチームは、空間と表現の方向性で示す2つの豊かさです。

休憩所という空間がアーティストリーや使用者にとって豊かなコミュニケーションが取れる空間であること。
休憩所という形状自体にこれからのものづくりの可能性を感じるような豊かな表現が見えること。

初期から出てきたこの2つのテーマは後半にかけても大切にしていきました。

まとめ

生嶋:さて、今回も少しボリューム多めでしたが、各チームの走り出しから大体の方向性にたどり着くまでの経緯は以上のような流れでした。
次回は中間発表。果たして、各チームはどんな方向性になったのでしょうか?
楽しみですね!

最後までお読みいただきありがとうございました!


【おまけ】オンライン上のアイデア出しで便利だったツール


生嶋:
アイデア出しのツールは何を使っていましたか?

津野:アイデアをシェアするには「miro」というオンライン上のホワイトボード。データのシェアなどはGoogleドライブで共有しました。

オンラインホワイトボードmiro https://miro.com/

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miroなんかは現在の落とし所までの過程が追えるのでプレゼンにそのまま使ったり、最終的なまとめの作業でかなり重宝しました。

生嶋:Googleドライブとmiroのおかげでオンライン上でのやりとりに不便さを感じなくなりましたよね。

miroは現在までの過程が追えるので、最終的なまとめの作業でも便利です。
Googleドライブでの共有も、気軽にお互いが作業したり確認ができるのでメールやラインで送るという煩わしさが解消されました。
時間を気にせず見れるので普段の仕事でも取り入れたくなりました。

対面でいつでも会話ができる環境ではないからこそ、オンラインにあったツールを選ぶことも、重要なポイントでと感じました。


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リアルタイムのNARAプロジェクトの様子は
アーティストリー公式Instagramにて随時配信中!

アーティストリー公式HP→http://www.artistry.co.jp/index.html
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