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「アートは予測のできないものの中にある」

with you 01  山崎由美子さん

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 高円寺のあづま通り商店会で、ガラススタジオブリエを運営されている山崎由美子さんにお話をうかがいしました。
 路面に面したガラス張りの明るくオープンなスタジオには、かわいらしいトンボ玉のアクセサリーや繊細なガラス細工の美しいペンなどが並びます。高温の酸素バーナーに向かい作品を作る生徒さんたちの姿も。カラフルなガラス粒を自由に配置し、火を使わずに創作するガラスプレート体験は、小さなお子さんたちも楽しく取り組みながら、自分で考え、選ぶ力を磨くことができると好評だそうです。
(以下敬称略)


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「遊び」っていうのはやりたいこと

中央線芸術祭2021のテーマである「with you」にまつわる質問をさせていただきたいのですが、山崎さんにとって「遊び」とは何でしょうか。

山崎 仕事とかそういうものと「遊び」の境目は私にはないですね。やらなきゃいけないこととやりたいことの違いですよね。「遊び」っていうのはやりたいことじゃないかな。それが最終的に何につながるのか、結局は同じことにつながっちゃうのかもしれませんが。

今、人と自由に会うことが難しかったりするのですが、最近人との「つながり」を実感したことはありましたか。

山崎 「つながり」は常に感じていますね。母とはね、状況的に頻繁には会えないけれど。かえって会える機会をちゃんとしようと思うんじゃないですか。今までだったら、母の日にちょっと遅れてもいいやと思っていたけど、きちんとプレゼントしなきゃとか。会えるタイミングを大事にするようになったのかな。今はいろんな通信機器もありますし。


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思いもよらない現象を発見して、はっとさせられる

以前におうかがいした時に、ご自身のことを職人とおっしゃっていたのが印象的だったのですが「アート」というものを常に身近に感じていらっしゃいますか。

山崎 感じていますね、ガラスの動き自体がアートだから。ちょっと理論的なアートになっちゃうかもしれないけど。思いもよらない現象を発見して、はっとさせられるとかね。そういうものにアートってあるのかなって思っています。

自分の意図しないところにアートを感じるということでしょうか。

山崎 ガラスの場合は失敗しても「う~ん、これ何かに似てないかしら?」とか。アートだと感じることが結構多いかな。

高円寺は、劇場があり、音楽活動も盛んで、文化的な街ですが、特にアートを感じる場所をご存知でしょうか。

山崎 お店がアートな感じですよね。理路整然としてなくて、計算されてないというか、機械的じゃないというかね。そういうところがアートっぽいですね。

街に、すごく様々なものが共存しているというか、許容されているところが面白いですよね。


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中央線が成熟していく姿を見ているから、愛着は人一倍強い

― 中央線にまつわる思い出をおうかがいできればと思うのですが。

山崎 ありすぎて大変!生まれも育ちも中央線沿線なんですよ。
私が子どもの頃は、中央線が高架じゃないのも当然でしたし。吉祥寺の井の頭通りの砂利道を舗装するっていう工事も見ました。

 戦後のドヤ街がまだ残っている時で、吉祥寺駅からパルコまでの細い道が商店街でね。卵屋さんには、もみ殻の上に卵ががーっと置いてあって、そこに裸電球があったのをよく覚えています。
パルコのあるところは、おもちゃ屋さんだったと思うんですね。そこに行くのが楽しみでね。

 中央線が成熟していく姿を見ているから、愛着は人一倍強いですね。


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 ホテルマンからガラス工芸の職人に転身された山崎さん。ガラスの動きのように、予測を越えた、思いもよらないものに出会うことを受け入れ、楽しむ姿勢に、いつもの生活を豊かに過ごすヒントがあるのではないでしょうか。


今回おうかがいした、スタジオブリエさんのウェブサイトは下記URLよりご覧ください。


with you 映像版もぜひご覧ください!


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