見出し画像

物理数学の世界 #5 〜ケプラーの3つの法則(1)〜

物理数学の世界。始まります!

前回は微分方程式を利用して、いくつかの物理現象(物理モデル)について紐解いてみました。

今回は、少しハードルは上がりますが、2次元の物理現象(物理モデル)を扱います。惑星の運動を表現するケプラーの法則についてです。

みなさんはケプラーの法則はご存知でしょうか。高校の物理でも扱う範囲なのですが、その導出まではやらなかった(と言うかできなかった)と思います。

今回は2回に分けて、ケプラーの法則の導出過程を追うことにします。

画像2

整理したノートを公開

実際にノートにまとめてみました。本題に入る前に、まずは「ケプラーの法則」について復習しておきます。

■第1法則(楕円軌道の法則)
惑星は太陽をひとつの焦点とする楕円軌道上を動く。
■第2法則(面積速度一定の法則)
惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は一定である。
■第3法則(調和の法則)
惑星の公転周期Pの2乗は軌道の長半径aの3乗に比例する。

今回は惑星の公転運動(回転運動)に合わせて、直交座標系から極座標系に座標軸を変換する作業をメインに行います。その過程で、ケプラーの第2法則についても証明しました。

画像1

2次元の運動に加えて、並進運動から回転運動に座標系を切り替えているので、長丁場になりますが、お付き合いください。

画像3

惑星の運動は2次元の問題

太陽系の8つの惑星(冥王星は惑星に含まれない)の公転方向は一致していて、惑星の軌道はほぼ同一の平面内にあるそうです。これは、太陽系の形成過程と密接に関係すると考えられています。

なので、今回のように2次元の物理現象として扱うことができます。基本的に回転運動の話になるので、高校の数学B(ベクトル)で学習するような直交座標系の考え方から、極座標系に発展させる必要がありました。 

これは、どこかで座標変換の話を挟まないとダメみたいですね(そのうち数学の話で書こうと思います)。

画像4

おわりに

今回は2次元の質点の力学の問題の一例として、ケプラーの法則を扱いました。

高校の物理で学習する範囲ではありますが、大学で学習する数学の話をかなり使うため、その導出過程は説明し難いものでした(それ故に公式を覚える方針になってしまったのだと思います)。

基本的に準備段階の話がメインでしたので、運動方程式の話まで進みませんでしたが、次回から登場します。この運動方程式(微分方程式)を解くことで、第1法則と第3法則も示せます。

次回の更新までお待ちいただけたら幸いです。

-------------------------

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。なるべく毎日更新する気持ちで取り組んでいきます。あなたの人生の新たな1ページに添えたら嬉しいです。何卒よろしくお願いいたします。

-------------------------

⭐︎⭐︎⭐︎ 谷口シンのプロフィール ⭐︎⭐︎⭐︎

⭐︎⭐︎⭐︎ ブログのロードマップ ⭐︎⭐︎⭐︎


この記事が参加している募集

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?