aloë

大体フィクション

aloë

大体フィクション

マガジン

  • 仮小説

最近の記事

出発

何か緊張している。 4月や、春が始まるとか、明日は早く起きて準備するとか、そういうのでもなく只々単純に、自分が明日から社会人であるという事への緊張感。 臆する事は何も無いはずだけれど、 綺麗めのジャケットに袖を通してみたりバッグに必要なものを事前に入れたり、 学生を真っ当した証拠に、私は学生証を本棚の上に立て掛けた。 肩の力が抜けない事に、私は時に嬉しく、時に酷く混乱する。 この感情を忘れてならないと思った雑記

    • 枯れない愛

      今日、お客さんに入店祝いでシャンパンを空けてもらった。 先日、帰りに買いに来るねと枯れない愛を誓ったサボテンを買い忘れてきた。 この前、恋人と新宿御苑で本を読みに行ったところ、あったかい草の上で二人で寝ていた。二人にしか分からないツボで、私はゲラゲラと笑っていた。 いつか、大学寮を退寮して、一人暮らしをし、カラオケバーのバイトを始めた。 一昨日あたり、首にしこりが出来ていることに気がついた。 幸せになり過ぎて、そろそろ死ぬのかなと思った。

      • 私の村の話

        行動を受け入れて蹲り朝を迎える一晩は、体力を消耗させる。但し泣く事は私自身より許されない。夏を仄めかす暑さは私を真夜中へと連れ去る。クーラーに身を任せない夜もいいな。窓を名一杯開けて網戸の隙間から入ってくる生ぬるい風は、帰宅途中のサラリーマンの歌声と共に、私の頬をぬるりとねぶる。確か、車のCMの歌だった。この静かな私の時間に出歩けたらどれだけ心が休まるだろうか。 車が通らない深夜に、森や河川敷や灯のない大道路、終電が終わった電車の通らない線路を。蝉や蛙の声と共に歩くんだ。過

        • 悔しい

          対人関係に対して、必要以上に何かを求める。 その代わりに、求めつつ、私に対する愛情を伺って期待して、勝手に不安になり、結果己を押し潰す。 人が怖い故に、私への愛をゆっくりこっそり、見定る。 母、異性、友人、皆、信用に欠けるから信用出来ないなりに探って遠回しに私への愛を確かめる。 汚い。 不安で怖くて泣いてしまうなら、又それは死んでしまおうと試みる程にもなるのなら、全てやめて徹底的に孤独を貪れば良いものの、何せ私は不安で在る事に安心している。そのほうがまだ怖く無い。幸せより

        マガジン

        • 仮小説
          2本

        記事

          20230518

          泣きたくなるほど純粋で愛らしい彼女の手記を読むと、とてつもなく微笑ましい感覚に襲われる。それは自堕落で唯一、人間の肉体を持っているだけの己のような人間にしか理解できない状態。 己の手記を見返す事にしよう。どれもこれも生々しい本当に血の混じったインクを使って、丸く円を描いた雫と共に滲み出ている。拙く丸い文字がつらつらと、震える手で何度も書き直しているようだ。時には、真っ赤なペンを使用して殴り書きとでも言うのだろうか。B4びっしり描いたと思えばそれは全て上から多くのバッテンで文

          20230518

          蝋燭に溺れる

          幸せになる勇気が無いのかもしれないな。せっかくの愛を疑ってしまうし自分より相手の事を考えられるのが愛か、と問われてもそれは分からないし。自分に自信が無い、の派生できちんと存在している愛にさえも疑いの眼を向けてしまう。大袈裟に語ってしまうと、不幸な人生で安定していて、そして不幸な人生に安定を欲する。そんな状態の中に埋もれて生きてきたから、幸せな人生に飛び込む事に恐怖を覚えるのだ。程よかった。色々と丁度が良かった。だから余計に、もう私の身体は知らない人間の身体を受け付けず、気持ち

          蝋燭に溺れる

          you're gonna miss me ?

          三つ目のショートケーキは甘ったるかった。冬を越した僕は知らずの間に愛情に埋もれている。「毎日同じ繰り返しをして、朝起きたと思えばもう職場にいて、出勤したと思えば終わってる。終わったと思えば寝に帰るだけの家で寝る。そして又朝が来るんだ。私毎日何してるんだろうって考えるんだよ」私達2人とも考えていない時間が無いよね、考えない時間が意味分かんないってくらい何かを漠然と考えてる。それって疲れるし良い事無いのかな。いや、それもそうだけど考えるって事は自分は何か知りたいんだなぁって思うと

          you're gonna miss me ?

          face.

          残りの3分をどう使おうか。無音が重なる最中で起きる現象は緊張感による利尿作用。煙草を蒸すとそれはグッと重く、この数分で何本かを口に持ってゆく。久しぶりに思い切りジャンプをした、上の写真はジャンプをした直後の爽快な顔をしている。カーゴの紐のデザインがなんとも愉快に動いて、空の自然を感じた(そんな紐如きで自然を感じるものなのか)。これからもっと春が来て、夏が来て、去年のような暑さが戻る。汗っかきには紛れもなく最も嫌いな季節だな。しかしせっかく痩せる事が出来たのだから身体を思う存分

          20230303

          レディオヘッドのMotion Picture Soundtrack 私の中でかなり価値のある曲だけれど どうしてかと言われたら、 物理的には、オルガンの音や死の直前 死ぬ間際に耳に入ってくるような音 聴くとよく分からない苦しみまで付いてくるけど 好きだから聴いてしまう 感覚的には、ここでは何も言えないけれど 私にとって大切な曲だから。私達を繋いでくれた音 そんな気がしてる。 パイプオルガンってずるいよね。 教会のイメージが湧いてくるからか、生や性や幸せとか孤独とか、神の

          20230303

          20230226

          私はこの感覚を幾度経験したら学ぶんだろう いつまで経っても学ばない。 分かりきっていること 今回の件も、ただ欲の思うままに支配されただけ 何かを大切に有るべきなのだろうけれど 貴方の言葉も幾度となく受け入れてみた。 所詮ただの穴に過ぎない。 はは、惨過ぎるな。 やっぱり彼女の言う通りじゃないか。 私、私が考える事、? 考える事なんてもう分からないよ 何せ、私の頭は毎分毎秒フル回転 何も考えていない時間は寝ている時だけ これ以上考えるのか?それはもう無理な話だ そうだ、

          20230226

          20230222

          信用なんて言葉に縋ってたら 死ぬまで永遠に分からないよね 人間なんて、って話をこの間してた 信用に希望を持つ事はしていたいけど 信じるって何なんだろう。 人間関係ってめんどくさいよね。 自分で拗らせるからだけど。 それが嫌だから、拗らせる事は面倒くさくて ただデメリットでしかないから(この言い方したく無いけど) 自ら防ぐしか無い。 だから"もの"って無くならないよね 依存対象が口走って喋ったりしないし、 よってたかって気持ち悪い。 まだまだここに残ってる 二人きりで

          20230222

          20230218

          人混みに溶け込んだ 夜の新宿はまるで8cmヒールのパンプスみたい 一匹狼だと言わんばかりに キャリーケースをズカズカ引いて歩く民衆 引くぞ私の足、引くぞそれ。 新しいスニーカーだからなこれ。 隣の人、貧乏ゆすりをやめてくれないか。 と思っていたらどっか行った 黒木渚の砂金を聴く the birthdayの涙が溢れそうを聴く ajicoのペピンも聴く きっとコンセントが無い今回の夜行バス バッテリーは残り18% 詰んだか。ギリギリにコンビニで買おう (コンセントあっ

          20230218

          20230217

          さっき4分の4を達成したんだ。緊張した。 4分の2強くなる→美容院(くるくるパーマ) 4分の3強くなる→スニーカー買う 4分の4強くなる→大事な人に贈り物を贈った。約束守れた。私への戒めと覚悟も含めて。 強くなったよ。少しだけ。 見た目だけかもしれないけれど。 3:00頃、母親が亡くなる夢を見て泣いて起きたんだ 泣いて起きるくらい母を失いたく無いみたいで、 泣いてしまうくらいまだまだ弱々しいけど。 母が今日の夕方に電話をかけて来た。 「生きてまーす!生きてまーす!生き

          20230217

          ハロー、世の中。

          (喫茶店での盗み聴き) 息子のエロ本の話 建築士になるぞって言ってました デザイン… 最初に会った時は かっこつけるのが問題で 尾崎豊好きなんで… コメント色々貰ってるけどあんまりさ ちょっとー、パターン化してると言うか 岡本太郎さんの言葉で、好きなのが… 告白する時「好きです」じゃなくてもっとロックな感じで、「好きなんだよ!!!」とか 可愛がってよ!可愛がって。 (以上) 「もっとロックな感じで好きなんだよ!!!!!って」 良いね、ロックになろうよ ロックは世界を救

          ハロー、世の中。

          20230214

          14時半頃最寄りの駅に歩いて行ったんだ、前を歩く叔父様の格好を見て、その紺色のコートなら革靴は茶では無く黒の方が宜しいかと、とか考えてた。そのコートには黒だろ〜、。なんてね。 バレンタインデーだなんて私信じない。 バイト先の隣のGODIVAコースで人集りとうせんぼ あの人は誰にあげるんだろう、あの人は、この人は…って人集りを見てたよ。とても暇だったから。 あの人は元気かな、去年の今日は近くの公園でひとつだけ咲いてた桜を見てたな。よく覚えている。よく覚えてるんだ。 家に居

          20230214

          20230213

          あーあ、自分が余りにも怖くてさ 怖くて怖くて私が私について行けない みたいな 憎悪が混じったり 4本の空き缶を見て愛しくなったり 海辺のカフカ(上)をいくら探しても 見つからなかったり 貰ったスターチスに上書きされて 新しい嬉しいが芽生えたり 未来なんて分からないよね。 分からないから楽しい、なんて思えないけど 人って愛なしでは生きていけないよ だからこそ純粋で素直な他には無い私の良い所 大事に出来たら良い、大事にするって 本当に難しい事だけど それでも私は生きてる

          20230213