マーケティングと身の上の片隅で
Marketingに携わると、妙に話がフィットしないことがあり、また会話するもの同士、互いに理解はしているけれど、どの部分の話をしているのかを擦り合わせながら話すということがあります。自身のキャリアとしてもどう進めばいいのかと考えることもあります。
・業務レイヤー
まずは、業務のレイヤーで「戦略的レイヤー」「コミュニケーションレイヤー」「オペレーションレイヤー」で話が変わってくると思います。
・戦略レイヤーでは、基本的にマーケ部署だけで決められるようなものではなく、会社全体方針・市場選定・商品企画・年間予算策定・人員配置などに関わるものです。
・コミュニケーションレイヤーでは、会社の方針に沿って広告出稿プラン・広報活動・インターナルマーケ・SNS計画・コンテンツマーケ計画・WEBサイト情報整理など、外部顧客(または社内)に向けて何をどのように発信していくか、どのような目標をクリアしていくかを実行に移していくものです。
・オペレーションレイヤーでは、コミュニケーションプランに沿って、広告の作成、エクセル上での分析、ウェビナーのファシリテーション実施、数値管理などです。(以下はBtoBのマーケスキルマップ参照)
・ターゲットと自社フェーズの四象限
上記の業務レイヤーを前提とした次の論点として、ターゲット(主にBtoCとBtoB)と自社のフェーズによってマーケティングに求めるものが異なるという点が挙げられると思います。
・自身の役割と業務の幅の四象限
なかなか悩ましいのが、自身のお給料や年齢や経験などのキャリアも無視できないという点です。例えば、それなりのキャリアでSNSの運用だけをやっている状態はあまり企業のマーケティングとしては、フィットしてこないかもしれません。(SNS経由での売上が全体の半分以上で、超重要パートなんてこともなくはないかもしれませんが、それなりのコミュニケーション計画が必要だろうと思います。)
❶ 専門的×役職者
全体の方向性を指し示すことができ、2Cや2B向けのマーケティングの経験や知見が十分にあり、他組織やマーケ組織メンバーごと動かすことで会社の売上に貢献することができるようなイメージです。
❷ 網羅的×役職者
どちらかというと、マーケティングを中心にキャリアを積み上げてきたというよりも、サービスや商品設計、または経営から必要に駆られてマーケティングが必要となる場合など。個々のマーケティング施策についての知見や専門性は劣るかもしれませんが、専門性は他の人に任せて網羅的にマネジメントを行うイメージです。
❸ 専門的×実行者
マーケティングリサーチやマーケティング計画立案などの経験を実務上積み上げ、また2B向けでいうとリード獲得におけるデマンドセンター構築や個々の分析ツール、アクセス解析ツールに熟知しているイメージです。専門的な環境に身を置いても数年は経験が必要でしょうか。
❹ 網羅的×実行者
意識していなかったけど結果的に自分のやっていることはマーケティングと呼ばれるジャンルだったということもあると思います。広報とマーケ間でのジョブローテーションや、販売促進・営業企画のような営業サポートの立ち位置の延長上でマーケティングの領域に突入するようなことも多いと思います。
・最後に
「ターゲットと自社フェーズの四象限」でも「自身の役割と業務の幅の四象限」でも同様ですが、自身のポジションと会社として必要なポジションがフィットすることは難しいということです。もちろん、どこの領域を特化するか意図的なキャリアチェンジができれば素晴らしいと思いますし、結果的にある領域でスキルを発揮できていたという場合もあると思います。
いづれにしても、マーケティングの話をしていて、相手はどの部分の話をしているんだっけ?とか自分が次に進むべき象限はどこだっけ?など、迷子になりがちなので整理していくことが重要だろうと思いました。