ありまたや

より良く生きることを目指しています。中小企業診断士です。

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  • C-ウォッチャー

    キリスト教にまつわる話を集めていきます。

  • 読書録《経営のための》

    経営の参考になると思われる本を読んでいきます。

最近の記事

説得はむつかしい

【カンピ先生の講義】      1 「組織で動く」には、「他人を動かす」つまり、「他人を説得し、納得してもらって、動いてもらう」ことが必ず関係してきます。ところが、その説得が難しい。いいことを言っても口先だけだと思われてしまって信用されなかったり、真意が伝わらなかったり、舌足らずに終わったり… みなさん、よくご存じの通りです。とりわけ、説得相手の本当の意図を見抜き、自分の主張を相手の意図に沿うような形で繰り広げるのが本当に困難。至難の業と言っていいでしょう。 例えば、名

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    • 快復の1週間

      1 男は息をしていなかった。担架に乗せられ刑場から運び出された時も、誰もが死んだものと疑わなかった。 春の日差しが良かった、という者もいる。 灼熱の太陽の下だったら、とても生きていなかっただろう、と。 ともかく男は生き残った。 それが後々、大事件として人々に記憶されるようになるとは、露ほども思うことなく。 2 男には弟子がいた。 彼は、2番目に古参の弟子だった。 師匠が、祭りの屋台を壊して廻り、商売人にリンチを受けた際、真っ先に逃げ

      • 0.1%でいい。昨日の自分を超えて行こう

        毎日、昨日の99.9%の力で生きていく。そうすると、1年経ったらどうなるでしょう? 99.9% の365乗は、69.407% 簡単な数値例ですが、毎日少しづつ活力を失っていくだけで、1年経つと去年の7割も活動しない人になってしまうことを上手く表現できているように思います。 多くの人の身近に思い浮かぶのは、職場のオジサンたち? 「若いっていいよなぁ。」「俺、結婚してるしなぁ。」「最近、残業が多くて。」と言っている無気力なオジさんも、昔は動けていたし、今も時々は動くし、た

        • 〔勝手に翻訳〕リーダーシップの代償③(後半)

          Spiteful little voices in the domain of art were raised against our own Whistler as a mountback, long after the big would had acclaimed him its greatest artistic genius.  イギリス美術家協会長を務めたわれらが(アメリカ出身の)ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー(James Abbott McNe

        説得はむつかしい

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        記事

          ≪読んだ本≫ 吉原毅『信用金庫の力』(岩波ブックレット)

          吉原毅さん(城南信用金庫 前・理事長)の書かれた『信用金庫の力』は、地域の絆を守り、産業を生むための視角を与えてくれる本だと思います。 ■書籍HP https://www.iwanami.co.jp/moreinfo/2708500/top.html 信用金庫が、1900年(明治33年)の産業組合法によって出来た組織で、農協・生協と同根である、という組織の性格によるところも大きいと思いますが、金銭の暴走について強い危惧感が示されています。 「貸すも親切、貸さぬも親切」

          ≪読んだ本≫ 吉原毅『信用金庫の力』(岩波ブックレット)

          〔勝手に翻訳〕リーダーシップの代償②(前半)

          In every field of human endeavor, he that is first must perpetually live in the white light of publicity.  人間の営みにおいて、頂点にある人は、どの分野であっても、絶えず注目の光の中で生きなければなりません。 Whether the leadership be vested in a man or in a manufactured product, emulati

          〔勝手に翻訳〕リーダーシップの代償②(前半)

          〔勝手に翻訳〕リーダーシップの代償①

          伝説的な広告「リーダーシップの代償」は、高級車キャディラックの新聞広告として作られ、1915年1月2日にたった1回、サタデー・イブニング・ポスト誌に掲載されました。たった1回の掲載にも関わらず評判に評判を呼び、その後、数十年に亘って求められ続けています。(あのエルビス・プレスリーも自宅に額装したといわれています。) コピーライターは、セオドア・マクナマス(Theodore Francis MacManus, 1872-1940)。マクマナス・グループの創立者です。 これか

          〔勝手に翻訳〕リーダーシップの代償①

          不安と不満?

          旧社会主義国での政治ジョークにこんなものがあります。 === ◇ 神は、社会主義国の国民に対して、 (1)賢さ、(2)誠実さ、(3)党派性 の3つの資質を用意した。しかし、ひとりに3つ全てを同時に与えることはなかった。つまり: ● 賢くて誠実な人間は、党を信用しない。 ● 誠実で党に忠実な人間は、賢くない。 ● 党に忠実で賢い人間は、誠実でない。 === これは、サラリーマンでも当てはまりそうです。 === ◇ 神は、サラリーマンに対して、 (1)賢さ、(2

          不安と不満?

          《読んだ本》P・F・ドラッカー『イノベーションと企業家精神』(ダイヤモンド社)

          P・F・ドラッカーが75歳で発表した『イノベーションと企業家精神』(ダイヤモンド社)は、3部構成で書かれた実践的な本です。 ■概要 第1部は、「イノベーションの方法」   有名な「イノベーションのための7つの機会」について説かれています。 1.予期せぬ成功と失敗を利用する 2.ギャップを探す 3.ニーズを見つける 4.産業構造の変化を知る 5.人口構造の変化に着目する 6.認識の変化をとらえる 7.新しい知識を活用する (8.アイディアによるイノベーショ

          《読んだ本》P・F・ドラッカー『イノベーションと企業家精神』(ダイヤモンド社)

          《読んだ本》アレックス・カー『ニッポン景観論』(集英社新書)

          アレックス・カーさんの書かれた『ニッポン景観論』は、示唆に富んでいます。 1960年代から、国土が開発の手で「近代」に変わり始めたことで、美しい日本が次々に失われている! という警告の書になっています。 貴重な観光資源を破壊することの愚を指摘し、美しい景観を取り戻す方策を提言してます。 例えば、写真は、サンピエトロ寺院を日本の観光地的に考えるとどうなるか、というモンタージュです。(本書p.174からの引用) 具体的に見ることで、読者にも具体的なイメージが湧き、著者の切

          《読んだ本》アレックス・カー『ニッポン景観論』(集英社新書)

          《読んだ本》ヨハネ23世の回勅『地上の平和』(Pacem in Terris)

          ■特徴 1963年4月11日に発表。キューバ危機(1962年10月)の収拾や、宗派・宗教の融和(エキュメニズム)に努めたヨハネ23世が、遺言として作成したもの。ローマカソリック教会の回勅としては初めて、カソリック教徒だけではなく、「すべての善意の人々」に宛てて書かれています。 ■感想 ・キリスト教の表現が散見されるとはいえ、キリスト教の本というよりは、世界平和を熱心に希求する「節度ある常識人」からのメッセージという印象を受けます。 ・この本が書かれる直前におきたキュー

          《読んだ本》ヨハネ23世の回勅『地上の平和』(Pacem in Terris)

          夏バテで大盛り食べてたら太っちゃって…は、なぜ女性に通じないか?

          いよいよ夏。今年もまた暑くなるらしい。 夏といえば夏バテ。 噛むことが億劫になり、ついつい米や野菜などを敬遠してしまう。 そして、毎日、麺類をしこしこ食べながら、秋が来るのを待ち焦がれることになる。 ところが、麺類は、食べた気がしない。 ツルッとノドを通り抜けていく。 食べた気になるために、勢い、大盛りを頼み、すこし長い間の喉越しを楽もうと工夫を凝らす。 《夏バテしたので、よく噛まずに、麺類を大盛りで摂る。そして太る。》 至って、合理的な話だと思う。 しかし

          夏バテで大盛り食べてたら太っちゃって…は、なぜ女性に通じないか?

          聖アンデレを讃えて

          キリスト教の第一の聖者である聖アンデレは、3つのエピソードで知られています。そのいづれにおいても聖アンデレは、誰かをイエス・キリストに引き合わせています。コミュニケーションの達人です。 先ず、弟であるシモン・ペテロ(のちにローマ教会をつくります)をイエス・キリストの前に連れてきて、イエス・キリストの弟子にさせました(ヨハネによる福音書1.40以下)。後には、同郷のピリポに相談を受け、(ユダヤ人以外、つまり初めての異邦人宣教として)ギリシア人をイエス・キリストに引き合わせてい

          聖アンデレを讃えて

          カンピ先生

          カンピ先生(韓非子)は、紀元前280年頃に生まれ、紀元前233年に亡くなった思想家で、「法家」の大家として知られています。 古代中国を初めて統一した始皇帝が、まだ統一を目指していた頃にカンピ先生の文章を読んで感激し、自国に招いて教えを乞おうとしたと言われています。 人と人が交わり、集団で生きていく以上、どのように人々をまとめていくか(これを「政」(まつりごと)といいます)は、難問です。論語の世界では礼や徳を重視しますが、カンピ先生は、まずルールが大切であると説きます。礼や

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          カンピ先生

          なぜ妻に頭があがらなくなるのか?

          ◆ サラ川(サラセン)から 日本を代表する生命保険会社である第一生命が「サラリーマン川柳コンクール」を主催しています。これ、毎年楽しみにしている人も多いのではないでしょうか? 「退職金 もらった瞬間 妻ドローン」(第29回第一位。「元自衛官」作品) 「あゝ定年 これから妻が 我が上司」(第28回第七位。「呼人」作品) 「妻が言う 「承知しました」 聞いてみたい 」(第25回第3位。「大魔神」作品) 「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」 (第23回第一位。「北の揺人

          なぜ妻に頭があがらなくなるのか?

          結婚する君へ

          結婚、おめでとうございます。 ご両家の皆さま、誠におめでとうございます。 既に職場での働きぶりや、お人柄についてはお話がありましたので、10数年前に(まだまだ短いながらも)結婚生活を先にスタートした者として、結婚の心構えについて、簡単なアドバイスをさせていただければ、と思います。 今日は楽しく、みなさんに祝ってもらえますが、結婚式を挙げただけで幸せな結婚生活になることはありません。そして、世の中には、目指すべき「理想の結婚」や「理想の夫婦生活」もありません。 そういった

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