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なぜ特別支援教育は難しいのか?

「特別支援教育は難しい」と苦手意識をもつ先生は多いと思います。

実は,この「苦手意識」がさらに特別支援教育を難しく感じさせる原因になることがあります。

教師が,「難しい」,「うまくできない」などというようなネガティブな意識をもっていると,「やっぱりうまくできない」,「よく分からない」などと,自分の周りのネガティブな情報が目に付きやすかったり,無意識のうちにネガティブな情報を探したりする姿勢につながることがあります。

教師がこの状態にあると,自分の指導・支援や子供の見方までもが好ましくない影響を受けることがあります。

なぜ,「特別支援教育は難しいのか?」

これまであまり馴染みのない「発達障害という医療的な視点」が導入され,新たにたくさんの知識を覚えなくてはならなくなったということが挙げられているかもしれません。

確かに,日々の激務の中で,さらにプラスアルファで勉強しなければならないのは大変です。

これまでの指導では見られなかった子供の様子を目の当たりにし,何度指導・支援しても改善の糸口が見えない状況が長期間続いたとき,「いったいどうすればうまくいくのか?」と不安を感じることがあります。

「うまくいかないな」と不安を感じているとき,「特別支援教育には専門的な知識が必要です」と聞いた教師は,ネガティブな情報にのみ着目してしまい,「うまくいかないのは,専門的な知識が足りないから」,「もっと勉強しなければならない」などと,自分の指導だけでなく,子供を見る目についても疑心暗鬼におちいることがあるようです。

ネガティブな情報にばかりとらわれていると,教師の専門的な判断を鈍らせてしまうことがあります。

「ならば,通常の学級での障害のない子供たちへの指導・支援は難しくないのか?」

そんなことはないし,こちらの指導・支援も難しいのです。

特別支援教育に対する誤解や思い込みがあるとするなら,それをまず解消し,焦らず,丁寧に子供を見て,粘り強く指導する教師本来の姿に戻ることが大切です。

特別支援教育は、私の経験上うまくいかないことの方が圧倒的に多いです。

私の感覚では、うまくいかないこと9割、うまくいくこと1割程度かなと思っています。

うまくいかなくて当たり前だと思っていると、少し気持ちは楽になると思います。

支援は持続可能な形で行っていかないといけないので、常に10割だとすぐにつぶれてしまいます。

なので、6割くらいの力で1割の成功率を目指す。

それも答えを焦らずに、じっくりと丁寧に時間を掛けて。

気持ちにゆとりをもつことで、持続可能な支援ができると思います。

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