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職場カルチャーはつながりがすべて。ビジネスリーダーもそれに然り。

強い職場文化(カルチャー)の形成は、リーダーにとって新しい問題ではありません。実際、10年以上前のデロイト調査では、"94%の経営者と88%の従業員が、明確な職場文化はビジネスの成功に重要であると考えている "という結果が出ています。それなのに、調査対象の従業員のうち、自分たちの文化が組織に浸透していると考えているのは、わずか15%でした。

Forbesが2022年を「職場カルチャーの年(The Year of Workplace Culture)」と呼ぶほど、転職(就職)の際にも大きな要素になっています。

特に大企業の、何千人もの従業員がいる中では、100人以上の大規模なデザインチームでさえも、比較的小さな存在です。さらに悪いことに、多くの企業は、業績管理、コミュニケーションツール、表彰システムなど、企業の幅広い取り組みをデザインチームにも適用していますが、彼らが本当に望んでいるのは、クリエイティブな環境と、自分の専門分野の新しいスキルを身につける機会です。

経済的な変化、レイオフ、再編成、リモートでの入社など、すべてが企業文化に大きな影響を与えています。そしてもちろん、リモートワークやハイブリッドワークの形態は、チーム同士やビジネスとの結びつきの強化を複雑にしていますが、今日の求職者が求める本物の職場カルチャーを形成するためには、つながりがとても大事。

そこで今回、私たちInsideOutコミュニティは、ニューヨーク、シカゴ、シアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスで集まり、包括的で協力的な職場カルチャーを築くための方法と注意点について話し合いました。デザインチームやクリエイティブチームにとって魅力的な職場カルチャー作りのためのリアルなアドバイスをご紹介します。

模範を示す

つながることの価値をチームに理解してもらうためには、リーダーはそのための時間と予算を確保しなければなりません。

あるシニアリーダーは、チームミーティングの最初の6分間を2〜3人に分けて、キャッチアップのための時間を確保しています。また、別のシニアリーダーは、四半期に一度直接集まって、チームのカルチャーを活かした活動をしているそうです。

仕事とは関係ない話題でつながる場を設けることで、自分自身の存在が、自分の生み出す仕事と同じくらい重要である、というメッセージを送ることができるのです。

エグゼクティブは、自らの行動や経験を共有することで、カルチャーに影響を与えることができます。シニアリーダーや会社のストーリーは、1) チームにインスピレーションを与え、2) 会社のコアバリューに結びつけ、3) メンバー自身のキャリアパスを見出すことにも役立つのです。

最も重要なことは、弱みをさらけ出してリードし、日頃からカルチャーの違いを認識し、認め、称賛できるマネージャーこそ、より信頼でき、深く有意義な関係を大切にしていることを示せる、ということです。

共創の場をつくる

つながりの構築において、直接会って話をすることが、より良い人間関係をより早く構築することは間違いありません。しかし、それが不可能な場合、リーダーは分散したチームのためにバーチャルまたはリアルのイベントを開催するための資金を割り当て、積極的に共同創作を奨励しましょう。

ビジネス上の問題に一緒に取り組んだり、共有のプロセスを見直したり、チームで何かを作り上げる可能性は無限にあります。

場所やトピックに関わらず、これらの交流の焦点は、目標と責任を共有し、一緒に創り、解決することです。

あるリーダーは、「百聞は一見にしかず」をキーワードに、消極的なメンバーには新しい働き方をまずは体験してもらい、その中身を理解することで積極的に参加するようになる、と話しています。しかし、長期的に行動を変えるためには、リーダーは、支持者(シニアリーダー)とアンバサダー(仕事に近い仲間やリーダー)を見つけ、必要な準備を最小限に抑える必要があります。進化の途中であることを前提に「Works in Progress(進行中)」の過程を共有する場を設けることで、参加者が一緒になって選択肢や解決策を見出すことを促します。

そして最後に、ツールをチェックしましょう。世の中には非常に多くのデジタルコラボレーションツールがあり、どれもユニークな機能や利点を備えています。例えば、Figmaは未完成の作業を共有することを推奨するプラットフォームで、最終的な成果物だけを共有するために使用される一般的なツールとは違った特徴があります。チームにとっての優れたUXを考え、提供し、適切なメッセージを発信していきましょう。

メンバーに「つながる」ことを教える

人は職場で「お互いを見つけることができる」と考えるのが一般的です。しかし、すべてのやり取りが締め切りに追われていると、自然と人間関係よりも仕事の方が大事になってきます。

社内にグループを作り、チームが大切にしていることを明確にし、ボトムアップでつながる機会を作る。この努力は、リーダーがチームを知る責任に代わるものではありませんが、グループの関心に合ったよりオーガニックな取り組みを生み出すことになるでしょう。

しかし、メンバーを同じ部屋(バーチャルでもリアルでも)に配置しておくだけでは十分ではありません。個々、またメンバー同士で取り組むための方法を教え、その結びつきを強化するために、プロセスを見直す必要があります。また、プレゼンテーションやストーリーテリングのスキルを高め、メンバーの人間関係構築に関する目標を設定することで、コミュニケーション全体を向上させ、長期的なパートナーシップを形成することができます。

まず、チームのアイデンティティと規範を確立し、スタッフ同士がお互いを思いやることができるようにします。そして、コミュニケーションスタイルツール(DiSCなど)を探求し、自分の傾向を発見し、違いへの共感力を高める。

ロサンゼルスのある優秀なリーダーは、「カルチャーとは価値観と行動の産物である」と指摘しました。価値観は重要ですが、無形のものです。一方、行動は、変化を促す望ましい行動に対して何か報酬を与えることによって影響を与えることができます。そのため、リーダーはソフトスキルの開発に投資し、チームビルディングの選択を刺激するようなインセンティブを与える必要があります。

インパクトを示す

今日の私たちは、意義と変化を切望しています。Simon Sineの有名なトーク "Start With Why "のように、自分達の仕事がいかに重要かを説明することで、彼らの関心を引くことができます。製品またはプロジェクトのストーリーを活用し、あなたのチームがより大きなイニシアティブやムーブメントにどのように価値を与えているかを裏付ける外部のトレンドに目を向けてください。

リーダーとして、メンバーを顧客に集中させ、将来の価値を高め、会社を前進させる方法を模索するサポートをする。自分たちのデザインワークが世界に与える影響を示すことで、チームの目的意識を高めることができます。自分たちの仕事が社内パートナーや企業の事業目標にどのように役立つのかをチームに理解させられれば、たとえ納期に時間がかかったとしても、リーダーはチームが目標に向かって前進していることを実感させることができるでしょう。

さらに、ビジュアルを駆使してストーリーを語り、チームにコンセプトを紹介し、目標を達成するためにメンバー同士が繋がり、個人個人がスキルを活かせるためにサポートするのがリーダーの役割です。デザインの力を使って変化を起こした結果を見ることほど、デザインの力を実感する方法はありません。

素晴らしい職場カルチャーを体験したとき、私たちが感じるのは、本物の、包括的な人と人とのつながりの強さです。人を集めるのが難しくなっている昨今ですが、その分、人とのつながりを大切にすることができます。

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