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戦略コンサルタントはどんなときにやりがいを感じるのか?

戦略コンサルタントのアップルです。

今回は「戦略コンサルタントってどういうときにリアルにやりがいを感じるのか?」という話を書きます。アップルの具体的なエピソードとともに書いてみますので、
・コンサルティング業界志望者
・コンサルティング業界の中の人。特に、今一つやりがいを見いだせていない方
はぜひ参考にしてみてください!

代表的な4つのやりがい

戦略コンサルタントもいろんな人がいるので、何にやりがいを感じているかは個人差がありそうですが、アップルがこれまでの経験から実際にやりがいと感じていてある程度共通性がありそうなのは次の4つです。

①目に見える成果が出る
②クライアントから感謝される
③知的好奇心が満たされる
④いろんな人と出会える

順に説明します。

①目に見える成果が出る

戦略コンサルティングは何らかの成果を目指して行われるものです。ただその成果物は「●●の戦略が策定される」みたいな感じ(戦略そのものが成果物)で、ふわっとしたものであること、つまりリアルに目に見える成果ではないケースも多いです。

いい戦略が立てられて、それが実行に着手されること(重要意思決定につながること)は、それ自体大きな成果ですが、戦略コンサルタントがよりやりがいや手ごたえを感じるのは成果が形になったときです。

どのような「形のある成果」が生まれるかは、コンサルティングの内容次第ですが、アップルの場合例えば次のような成果につながる仕事に携わってきました。

事例:提案した事業が実際に立ち上がる
クライアントに提案した新規事業が準備期間を経て実際に立ち上がるケースです。クライアントと練り上げたビジネスモデルが、「絵に描いた餅」ではなく、実際の事業として形になるのはとても達成感があります。

大企業の新規事業なので、事業開始時には当然ニュースにもなります。「提案したビジネスが実際にこうやって誰かの役に立つものとして世の中に出ていくんだ」と感慨深いものがありました。

事例:提案した営業戦略が目に見える効果を出す

あるクライアントに営業戦略を提案した後、その戦略に則ってクライアントが着実に実行し、数年後に「めちゃくちゃ効果が出て、競合もぶっちぎってます。ありがとうございました」という報告を受けたことがありました。

正しい戦略を提言したことが立証されたということで、この時もすごくうれしかった記憶があります。

このように、コンサルティングした内容が、着実に実行に移され、クライアントの事業や業績にリアルに反映されていくというのが一番コンサルタント冥利に尽きる時だと思います。

②クライアントから感謝される

これはクライアントサービスに従事する人に共通するやりがいだと思います。コンサルティングプロジェクトを終え、プロジェクトのオーナーやリーダーから「いいアウトプットでした。本当にありがとうございました」とねぎらいの言葉をかけられるときはモチベーションが上がります。

期待値通りだとこういう言葉はもらえないので、期待値をどうやって上回るかがポイントになります。

③知的好奇心が満たされる

戦略ファームは知的好奇心旺盛な人が入社してくる傾向がそもそもありますが、実際に、仕事を通じて知的好奇心が満たされるのは戦略コンサルティングの大きなやりがいの一つだと感じます。

お客さんからお金をもらいながら、クライアントのイシューに関わる領域(業界など)を徹底的に深掘りして、かなり深いところまで知ることができる。こんな仕事は世の中にほとんどないですし、知的好奇心旺盛な人にとってはやりがいの源泉になります。

ポイントは「かなり深いところまで知ることができる」というところです。浅い情報や知識であれば、ネットの情報や書籍から得ることができますが、コンサルティングで調査分析するときはその10倍くらいは深掘りするので、知恵と呼べるレベルの知見が得られます。

④いろんな人と出会える

戦略コンサルタントはクライアントのいろんな人とは当然会いますが、加えて、外部の人とコンサルティングワークの過程で会う機会も多いです。

一番多い出会いのきっかけはインタビューです。事業戦略立案や新規事業立案のプロジェクトだと、仮説の立案や検証のための有力な情報を得るためにインタビューをしますが、このインタビュー自体が新たな出会いであり、ときに意気投合したり仲良くなったりもします。

アップルも、最初コールドコールでアポイントをとった大学の先生と初回のインタビューで意気投合し、以降、その先生の専門領域に関わるプロジェクトのときには毎回ディスカッションさせてもらいました。

ときに、すごいマニアックな業界や専門分野の方にインタビューすることもあり、「俺、この仕事してなかったら、絶対この人たちに会うことなかったわ」と思うこともありました笑。

やりがいを感じられるかは確率論の側面も

以上、戦略コンサルタントのやりがいを4つご紹介してきました。

①~④の順番には実は意味があって、
・やりがいの出現頻度の低い順
 かつ
・やりがいの大きい順

になります。

出現頻度とやりがいの2軸のフレームで4つのやりがいをマッピングすると、次図のイメージになります。

やりがい

①が大きなやりがいを生む一方、①の出現頻度はさほど高くありません。アップルが①にそれなりに遭遇しているのは比較的長年この業界にいるからです。

また、②についても、プロジェクトで常にクライアントの期待値を大きく超えられるわけでもないため、出現頻度は中程度となります。

一方で③や④はほぼすべてのプロジェクトで感じられるやりがいです。

コンサル業界は人の出入りが激しい業界なので、平均勤続年数は3年くらいです。で、3年くらいの在籍年数だと、①や②にほとんど遭遇せずに終わってしまうケースも大いにあり得ます。

実際、①や②に遭遇する機会に見舞われず、「この仕事にやりがいや手ごたえを感じられない」という問題意識を口にして辞めていった若手を何人もみたことがあります。

踏まえると、戦略コンサルティングの仕事でやりがいを感じるためには、

・生来の気質として③や④にやりがいや楽しみを見出せるか
・コンサルティング業界で、少なくとも5年くらいは腰を据えて仕事に取り組むことができるか(その覚悟があるか)

の両方が必要なんじゃないかという気がします。

やりがい2


今回はここまでです。
最後までご覧いただきありがとうございました!

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