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PS5を見てコアなAppleファンが思ったことを書きます

2020年6月12日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから、PS5のデザインが発表されました。

開発用のデバイスとのあまりの違いにけっこうびっくりしたのですが、ここまで違うものなんですね。外装が違うとかいうレベルではなくて、内部コンポーネントの配置からして違いそうですよね。



今回は、Appleのファンとして、PS5のデザインを見て思ったことを書きたいと思います。


PS5のデザイン

PS5のデザインを考える前に、他社のゲーム機を見てみましょう。ここでは任天堂のNintendo Switchについて考えたいと思います。

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任天堂

Nintendo Switchの見た目は、かなり控え目ですよね。あんまり主張がない。
任天堂のゲーム機は、基本的には全年齢をターゲットにしています。男女も問わない。そうすると、誰にでも受け入れられる、控え目で穏やかな外観が重要になってくるのだと思います。

また、こうしたデザインから伝わってくるのは、重要なのはゲームをするという体験であり、ゲーム機に存在感は不要という考え方です。


ではSONYはどうか。
こちらは、ゲーム機はゲーム体験だけがあればいいとは考えていないんですね。
ゲーム機というハードウェアの存在感を大事にしている。

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SONY

PS5は、独特の曲線で構成されたホワイトのオブジェクトが、ブラックのオブジェクトを包み込むデザインです。すっきりした見た目ですが、これはAppleがいうところのシンプルではありません。
曲線を大きく取り入れている点や、要素を2つ分ける点はミニマリズム的に考えれば余計です。

でもそこが大事なんです。

まるでゲームに出てきそうな見た目をしています。

PS5を起点に様々な世界観のゲームができることからすれば、PS5を、様々な世界を統括する上位概念の存在として捉えることもできます。これは各人で好きに考えていいところだと思いますが、いずれにせよ独自の世界観を持っている。

独自の世界観があることが、ユーザーがPS5を「好きになる理由」であり「選ぶ理由」なのです。
iPhoneやiPadがゲームプラットフォームとして力を持つようになってきた今、単純なゲーム専用機同士の競争以上に、激しい競争が起きようとしています。
その中で、独自の物語性や世界観を持ち、個々のゲームタイトルではなくプラットフォームのレベルで「選ぶ理由」があることが重要なのだと思います。



AppleはSONYよりも任天堂に近い

Appleはハードウェアを売る会社ですが、モノとしての側面を意識せず使える製品を目指しています。iPadのデザインとかは、特にその傾向が分かりやすいですよね。
他にも、ゲーム関連で言うと、AppleTVはテレビでゲームができる製品ですが、本体は小さくて目立たない外観です。

もちろん製品の外観を無視しているわけではなく、ちゃんとAppleらしさがあるのですが、それは体験に重点をおいた結果立ち現れる姿に過ぎません。

iPhoneの開発時には、AppleのデザイナーがSONY風のスマホを作ってみたりしたというエピソードがあります。
しかし、現状を見るなら、AppleはSONYよりも任天堂に近いのではないでしょうか。


SONYのスマホに期待したいこと

今のスマホ業界は、Appleの作ったシンプルさを重視するトレンドに飲み込まれて、新しいデザインがが出てきません。

SONYもスマホについて言えば、Appleにならって、デバイス自体の存在感をなくす方向を目指しています。
でもミニマリズムでAppleを超えるのはほぼ不可能なので、初めから不利な勝負なのです。

昔あった竜頭型の電源ボタンのような、装飾的なデザインもやめてしまいました。もっと前にさかのぼれば、曲線を用いた独自の世界観を持つデバイスを作っていたのに、今では面影もないわけです。

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SONY


PS5でこれだけ面白いデザインができるなら、Xperiaでも、同じように独自の世界観を持ったデザインができるのはずです。
別に装飾的であってもいい。むしろ装飾的であることが、強みになる時代だと思います。

Appleデザインの重箱は毎日更新です。
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