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日本食を世界へ

初めまして青柳正則と申します。これからnoteに海外での生活・飲食店開業・経営の日々の話や、毎日ありえない事が起こる海外生活で得た楽しく生きるコツなんかを綴っていきたいと思います。

2008年4月に突如、日本から見れば地球の裏側、メキシコにある世界遺産の街グァナファトの路地裏で妻と息子(当時3歳)と小さなお惣菜デリカを開業しました。最近はタイトルにもあるように「日本食を世界へ」というのをライフワークとして「どうすっべか?」と考えながらコーヒーを飲むのが好きです。

初めましてのご挨拶の後に唐突ですが

ご報告

去る2020年9月30日をもちまして地球の裏側のしかも路地裏にある惣菜デリカ店デリカミツを引退しました事をご報告させて頂きます。

デリカミツって?


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そして、2020年10月1日より
デリカミツの2店舗はEncounterMexicoJaponの一員となりました。
(え?路地裏から2店舗?って話はまた別のnoteで書きます。)

Encounter Japan代表取締役社長の西側たけし氏のnote

これからは僕のもとでお惣菜作りを学んだメキシコ人達が主役となって引き続きグアナファトで愛される惣菜デリカ店作りを続けていきます。

2020年3月半ばメキシコでも非常事態宣言が出され、僕たちも出口の見えないコロナ禍に入りました。 
自分達が出来る事はなんだろうと考えて4月頭にクラウドファンディングを立ち上げて、まだ、「コロナってなに?」と情報もそこそこしかない状況の中、本当に沢山の方達に支援、応援して頂きキャスト達の雇用を守る事が出来ました。救って頂きました。ありがとうございました。


当初は流石に究極にスーパーポジティブなメキシコ人も

「おお。。お前らでもそんな落ち込むことあるんか」と驚くくらい落ち込んでいました。

でも、そこは持ち前の明るさ、そして非常事態への向き合い方が僕たちと全く違うメキシコ人、(このことについてはこれからnoteにも書いていきます。)とにかく明るい明るい明るいんです! そのおかげでお店もいつも以上に元気な雰囲気で、今も毎日元気に働いています。

現在は両店舗とも、一時休業を経て、再開し、2020年10月現在で来客・売上はコロナ前の50%まで持ち直しています。そんな中、世界中の国々と同様、11月後半からまた第3波がきていますが、一度どん底を経験している彼らはめちゃくちゃ頼もしく、3月からずっと変わらず来店してくれているお客様も多いのできっと乗り越えていってくれると信じています。
僕も最近は毎日アドバイスをしてるのですが、この2ヶ月で本当に驚くくらい成長していて誇らしいです。これも皆様のおかげです。頂いた支援は僕やデリカミツというお店を救ってくれただけでなく、彼らの人生そのものを救い変えてもらいました。今では彼らはデリカミツにはなくてなならない主役達です。
本当にありがとうございました。

本来ならば、支援して頂いた皆様には個別にご報告をさせて頂くべきことなのですが、このnoteにてご報告に代えさせて頂きますことをどうかお許しください。 

ただでさえコロナ禍で混乱の日々を過ごしている彼ら、そのうえ、急に突然に、

そう、どんなラブストーリーよりも突然に。。。

僕から言い渡された「引退宣言」に皆が戸惑い、泣き、「おいおい私達これからどないなんねん」という不安の中、僕は静かに引退することに拘っていました。どうしてもデリカミツ=僕というイメージが強すぎる中で、僕がゼロから創業したデリカミツからいなくなるということを主張するよりも、スムーズな引き継ぎに専念し、今までと変わりない日常(すでにコロナで新しくなってしまった日常ですが)の中、仕事をし、新しく家族として迎えて頂いたEncounterMexicoJaponのチームと一緒に今まで以上に素敵なお惣菜デリカをこの街で続け、そして成長していって欲しい、という気持ちが強くあったため、しっかり引き継ぎができる今日まで報告するのを控えていました。

おいおいそうはいってもちゃんとお世話になった人には挨拶せなあかん。
とお叱りを受けるかもしれません。しっかり受け止めます。ごめんなさい。

でも、僕が引退モードになってしまうと、それを前に出してしまうと、それがスタッフに伝わって(すぐ顔にでる)変な緊張感を与える気がしました。

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それくらい僕の感情や行動がダイレクトに伝わってしまうくらい

デリカミツ=僕

というお店を今は彼らが引き継ぎ、今日も皆で美味しいお惣菜作りを頑張っています。

どうかご理解いただけると幸いです。

引退からもうすぐ2ヶ月、今も週に2−3回は味のチェックや相談毎への対応にかけつけていますし、ほぼ毎日Whatsappが届く 笑 愛されてる。
未だに「Boss!」と呼ばれてるし。

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でも、正直、僕が一緒にいたころよりも一段と輝いている彼らを見ていると、本当にこの決断を下してよかったなと思います。

いつも舞台の中心に彼らがいる。

それが嬉しくたまりません。

海外にある日本食店、その中でも惣菜店という専門性が高いお店、
日本食は日本人が作ってなんぼ。って思う人も多いよね。
でも、デリカミツの主役はメキシコ人であり、メキシコ人がお惣菜を作って、メキシコ人のお客様に提供しています。 
そこにめちゃくちゃこだわってきたからこそ今回の事業受け渡しの殆ども彼らが主役です。僕はあくまでも裏方。

さらっと、書いてますけど、これってものすごいことなんです。
これこそが

海外での日本食普及のあり方

だと僕は考えていて、今後もこの考えで僕は日本食の魅力をお惣菜を
通して世界に発信していきます。食を通して少しでも誰かの心が豊かになれば良いなあ。

2008年から12年半、地球の裏側から少しでも沢山の人に日本食の魅力を体験してほしいと全力を尽くし戦ってきたけど、今後はさらに日本食の世界を盛り上げていく為、新たな地での惣菜デリカ起業を準備します。
(ちょっと今はコロナ禍が酷すぎて、メキシコから動けない。。涙)

きっと誰かの役に立つ

自分の海外での起業・経営経験が海外で飲食店をされている方、したい方、そして、日本から海外へ進出されたい企業様、個人の皆様に役に立つかもしれません。そう思って去年から海外飲食コンサルトして活動を開始しています。今後はこちらでの活動も広めていきたいと考えています。

始めた時は10坪にも満たない小さな、そして表通りからは一切見えない路地裏での惣菜デリカも、2店舗になり、毎月計3000人以上が来店してくれて、お惣菜を食べていくお店になりました。 
創業店の路地裏には毎月1500人以上の人が、お惣菜を食べに来てくれていました。

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こんなのが毎日だったので、12年半の間に数十万人の人が地球の裏側でお惣菜を食べた事になります。
コロナ禍で今は50%になったとはいえ、それでもすごいね。
すごいよほんと。
 
これからは僕個人では成し得なかったメキシコでの惣菜事業の展開もEncounterMexicoJaponの飲食部門の一員となりメキシコ各地でデリカミツのお惣菜が食べることができる日も夢ではなくなりました。
そうすると、数百万人以上の人が日本の日常食お惣菜を食べることになる!!! 想像しただけで震えませんか? 

そっと引退したい。。そう思ってましたが
最終日にはEncounterの西側社長の大号令のもとそれはそれは盛大なパティーを開いてくれました。

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絶対泣かないっと決めてたのに、泣いたし。泣いたよ。めっちゃ。

いつもメキシコ国内を飛び回ってるEncounter代表の西側たけし君に

「たけし君、デリカミツをEncounterの一員として迎え入れてくれへんかな?」

と言ったときのびっくら仰天、椅子から落ちそうになってた顔は忘れません。 10年前からデリカミツの事を誰よりも知ってくれてて、僕がやられて落ち込んでる顔も嬉しくてテンション上がってる顔も沢山知ってくれてる。こん時、どんな顔してたんかな僕。

驚きを隠せず、そのころコロナで開業以来12年半で前代未聞初めての赤字になったデリカミツ、それでもデリカミツのブランド力や事業の可能性を信じてくれて、メキシコと日本との架け橋になるという想いのもと、動物園の猛獣のような彼女達を受け入れてくれた西側たけし君には本当に感謝しています。

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(なにしとんねん!?コロナ禍真っ只中のハロウィン。これも見てもわかるように、メキシコ人達のマインドは僕たちでは理解が出来ない境地。スーパーポジティブ!)

デリカミツのメンバーたち、そして、Encouterで働く全てのメキシコ人たちはダイアモンドの原石です。
いや。。ダイアモンドなんです。ピッカピカの。

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磨いて磨いて愛情を込めればきっと輝きを世界に届けてくれるそう信じてる。

メキシコと日本の架け橋になる

その理念を実現し続けるEncounterMexicoJaponとたけし君

これからも僕は応援団長としてずっと応援しつづけるね。
実は僕もこの万馬券を買った一人だから。でも、もう万馬券ではないね。
きっと2021年は重賞レースを勝ちまくるはずだから。


これから僕は

なんかメキシコが世界中から感染症危険国に認定されてしまっているので(完全に偏見だ!)無謀な動きをとらず家族皆で動ける時を待ちながら、自分が出来ること少しづつでもやらせてもらっています。
また、何よりも家族とずっと一緒にいれること、そしてこの苦難を一緒に乗り越えていることが家族の絆を一層深くしてる気がする。
そして、このnoteも自分にとっては新しいチャレンジ。
12年半に及ぶはちゃめちゃなメキシコでの飲食店経営にまつわるエッセイや路地裏の10坪の店が街一番の繁盛店になったこと、誰もが口をそろえて僕に聞いた

「こんな場所でどうやって繁盛させてるんですか?」

という問いかけに答える事ができるかもしれない、日々僕が考えて実行してきたことや、どーでもいい僕の人生観を書いていきます。

そんな僕の経験はきっと誰かの役に立てると信じて。

もちろん僕の日々や、これから先のことをしっかり書いていきます。

2021年
僕はまた新天地でお惣菜を始めます。どんなカタチになるかわかんないけどそれがみんなとの約束だから。
引き続き応援お願いします。


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