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『戀文』〜明恵と鷹島の石〜

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京都・栂尾高山寺の明恵上人は平安末期に生まれ、政権が貴族 から武士へと換わる動乱の時代を生きた高僧です。 上人は数々の逸話を 残した、アーティスト気質のユニークな人物でもあり…
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【春日詣】明恵上人と春日明神の邂逅を辿る旅

私が敬愛する明恵上人(みょうえしょうにん)。
明恵上人を慕う人々は「明恵さん」と呼んでいます。
鎌倉時代の高僧・明恵上人は夢日記を40年間記し、夢の中でも修行を重ねた、探究心旺盛なお方です。
その純粋さ、情熱ゆえ、おもしろエピソードも満載です。

明恵上人は母のお腹にいる時から春日明神に守護されていました。
明恵上人には温めていた夢がありました。
父と仰ぐ釈迦が修行した地、天竺へと旅することです。
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石からの恋文

石からの恋文

明恵上人の台本を書く前、私は上人を取り巻く女性の視点で描こうと想っていました。
「悟り」に至るまで、愛欲とどう向き合うかに挑むつもりでした。

ある朝、目覚めに布団の中で「石が心を得て、世界を知ってゆく」画が浮かびました。
作戦変更。
明恵上人が生涯手元に置き、愛玩した石が、上人と共に歩んだ景色を語ることにしました。

文字フェチの方、秋の読書時間に「石の言霊」をお楽しみください。
音読して、体内

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『戀文』~明恵と鷹島の石~ 配信中!

『戀文』~明恵と鷹島の石~ 配信中!

明恵上人との出会いは、学生時代の日本文化史の授業。
稲妻に打たれたような衝撃を受け、心の底のマグマの蓋がパッカリと開いてしまいました。
心の師と仰ぎ「50歳になったら明恵上人の台本を書く」と目標を立て、演劇活動に励みました。
『戀文』を脱稿し、上演の機会を伺っていたところ、縁あって、明恵上人が開いた高山寺の書院で朗読劇を撮影することができました。

9/20(日)から10/31(土)まで、YouT

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ポかリン記憶舎 朗読劇   『戀文』〜明恵と鷹島の石〜

ポかリン記憶舎 朗読劇   『戀文』〜明恵と鷹島の石〜

京都に引っ越して一年になろうとしています。
友がサラッと使った暑さの表現「今日はオーブンみたいやから」に驚きつつ、盆地の夏を体感しています。

京都に移り住んだのは、明恵上人の台本を書くため。
脱稿し、上演の機会を伺っていましたが、今年は難しそうなので、YouTube で無料配信することにしました。
(京都市の「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う京都市文化芸術活動緊急奨励金」の採択事業)

ポか

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