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一生懸命はぜんぶまぶしい/韓国ドラマ「ミセン」
一生懸命なひとが好きだ。要領よく、深く悩まず、飄々と人生を渡り歩いているようなひとにも正直憧れるけど。
「ミセン」には、一生懸命なひとがたくさん出てくる。
物語の舞台は総合商社で、そこで働く人々の葛藤や奮闘ぶりが描かれているのだけれど、10年前のドラマということもあってか、みんなそんな働き方してたら病気になるで……と心配になるような、パワハラセクハラオンパレードの世界だ。
現実では、たとえば
積み重なっていく付箋の切なさ/0.5の男
「0.5の男」というドラマを観た。主人公は松田龍平さん演じる引きこもりの中年男性。
両親と暮らす実家を「2.5世帯」に建て替え、妹ファミリーとの同居が始まるところから物語は動き出し、甥や姪との交流を通し、主人公が徐々に社会に復帰していくさまが描かれている。
扱うテーマは中々重いのだけれど、松田龍平さんをはじめとする俳優陣の自然な演技も相まって、空気感は終始ほのぼのとハートフル&ユーモラス。そし
上手なレビューは書けないけれど
ほとんど前情報なしにそれを観て、突風に煽られたみたいに呆然とした心持ちで映画館を後にした。
さて、せっかくだから感想でも書こうかなとnoteを開いて、けれどどこから、何を書けばいいのかわからない。
参考にと、同じ映画を観た方の感想をいくつも読んでみた。
膨大な知識に裏打ちされた鋭い考察、豊かな感性でとらえた俳優陣や演出の魅力、自身の心がどのように動いたか。
多彩な文章で書き綴られたそれらを
わたしの感情は、わたしではない
ディズニー&ピクサー最新作映画「インサイド・ヘッド2」を観た。
主な舞台はライリーという女の子の頭の中で、登場するのは「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ビビリ」「ムカムカ」といった、擬人化された「感情」たち。
大ざっぱにあらすじを説明すると、ライリーが思春期を迎えるにあたって、新しく仲間入りした「シンパイ」「ハズカシ」「イイナー」「ダリィ」といったより複雑な感情たちに振り回されて、古株の感情
ドラマ「ブラッシュアップライフ」何度でも戻ってきてしまう
現在の記憶をもったまま、人生を最初からやりなおせたとしたら。
だれもが一度は考えたことがあると思う。バカリズムさん脚本のこのドラマの中で、主人公はなんと5回も人生をやりなおすことになる。
もちろんその都度ブラッシュアップされてはいくのだけれど、学力と職業以外は思いのほかなにも変わっていないようにも見える。
人生何周目だからといって、世界を変えるような大層なことを成し遂げるわけでもなく、身の回
映画「14歳の栞」みんなちがって、みんないい
映画「14歳の栞」を見た。
みんなちがって、みんないい。
金子みすゞの「私と小鳥と鈴と」の一節が頭に浮かんだ。
映画は、とある中学校の2年6組の3学期をとらえたドキュメンタリーで、35人の生徒それぞれの視点から見た日常が淡々と映し出される。
大きな事件は何も起きないけど、14歳ならではの心の揺らぎ、繊細さ、親密さ、不自由さ、ヒリヒリしたリアリティに引き込まれる。
あたりまえに、いろんなひ