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てんてんてんは三点リーダーというらしい。(エッセイ)

―3ヶ月前。

「超!大事」
という題で書かれた、文通相手のおじさんからの手紙のおもて面を読む。

noteの創作大賞応募期間に送られてきたおじさんからの手紙は、図書館で雑誌の1ページを印刷したA4紙の裏に書かれていた。
おもて面には、「文學界新人賞原稿募集」の告知が印刷されている。

おじさん手書きの面には、箇条書きでこの告知を私に送った主旨のようなものが書き連ねられていた。
おじさんは、過去に自身も「文學界」に積極的に投稿していたらしく、私にも猛プッシュで投稿を勧めている。

その前におじさんは、私が小説を書き始めた報告をスルーして、恋にうつつを抜かしていた。そして未だに、おじさんは私の小説を読む気はない。それなのに、ぼんやりではあるけれど夢を託してきた。

「人生の無駄も大切ですが、多忙な青豆さんには近道をすすめます」なんて書いている。
近道なのかどうかはさておき…というか私は特にどこへも向かっていないのに、おじさんに勧められたからか、この3ヶ月、なんだかんだ頭の片隅にこの新人賞の存在があった。
そしてちょうど10日前(9/19)に小説のしっぽを偶然捕まえたことで書き始め、ようやく今日の昼頃に書き終えた。

おじさんの猛プッシュに押されたというよりは、選考委員の金原さんのこの言葉にやる気がでた。

裏面はおじさんからの手紙


(身内に金原さんのファンがいることも、やる気になった理由の一つ)


「なんでもいいから書けたら送ってって、金原さんが言ってるよん」
「えー、そんなんで応募していいのぉ?」

こんなノリで、最終的に原稿用紙74枚。募集要項は70枚以上だったのでギリギリセーフ。

今日は午前中時間があったので、自分が書いたものを最初から通して読みながらチェックして、最後の1000字程度を書き足して仕上げようと思ったら、読むのに2時間もかかってしまった。信じられない…。

それでも、一先ず書き上がって良かった。

『おじさん、書き上がりましたよ。今回ばかりは印刷して送ります。おじさんの目の黒いうちに(失礼)、1回くらい読んでください。私だって、おじさんの“濡場あり”の小説、読んだじゃないですか…』

近々郵便局でレターパックを買ってこよう。



ちなみに今日のタイトル。
縦書きで原稿を書いていて、縦の「…」の入力の仕方がわからず調べてみたら「三点リーダー」という名前だった、という説明です。学びました。




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