青小人

青い物が好物の小人です。四十にして人生初のバイクでの事故入院と手術の体験を書き残してお…

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青い物が好物の小人です。四十にして人生初のバイクでの事故入院と手術の体験を書き残しておこうと思いnote始めました。

マガジン

  • リハビリ、びりびり。

    人生初の事故入院と手術から回復し、地元の病院でのリハビリを徒然と書き残し。

  • 拝啓、ワタクシ、事故りました。

    四十にして人生初、バイクでの事故入院と手術の体験の書き残しです。

最近の記事

リハビリ、びりびり。/③引き剥がし、ベリバリ。

リハビリ、びりびり。/③引き剥がし、ベリバリ。 稼働制限が取れて、肩より上に腕を上げるメニューも加わった。 関節なとの可動部の損傷が無いので動かされるのはあまり問題ないが、癒着した「筋膜」を「剥がす」マッサージが結構痛い。 ベリバリとは言わないが、ゆっくりと引き伸ばしながら、短く固まった膜を剥離させていく。 骨と筋肉を繋ぎ合わせる接着剤の役目をしている筋膜が、怪我で固定されると、その状態でより硬くなるそうで、怪我が回復した後は改めて元の長さと柔軟さを取り戻すために引き

    • リハビリ、びりびり。/②身体の貯金、チャリンちょきん。

      リハビリ、びりびり。/②身体の貯金、チャリンちょきん。 私のリハビリを担当してくれるのは、若い30代男性の先生。 まず週2回、40分間、自重を使った腕全体の運動や、先生のマッサージによる曲げ伸ばしを行う。 先生もレントゲンやCTスキャンの画像を見て、骨折箇所の多さに驚いていたが、それ以上に私の体の柔らかさに驚いていた。 「40代でこんなに柔らかい人は回復も早いだろうし、歳とってから困りませんよ、凄い貯金ですね」 先生曰く、私の体つきは教科書通りの理想的な感じらしい。

      • リハビリ、びりびり。/①始

        リハビリ、びりびり。/①抜糸、ばしばし 埼玉の病院を退院したその日、早速地元のリハビリに通う病院に行った。 が、ギリギリ診察時間帯オーバーだったので、翌日改めて診察を受けた。 「はえー、見た目以上に酷く折ってるねー」 術後の傷跡の保護フィルムを剥がしながら先生が言う。 「うん、傷跡は綺麗。抜糸しちゃおう」 瘡蓋を引き剥がすような、べりべりっとした感触が肩口に走る。 「鎖骨は真ん中からバッキリ、凄い。滅多に見ない(笑)、肋骨、肩甲骨、背骨、肺のダメージっと。あ、ち

        • 拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑨終

          ⑨13日目:RTB 退院当日の朝、最後の入院朝食を食べ、身支度をして親を待つ。 既に退院後に飲む薬、書類と画像データ諸々の受領、退院前に行く受付の話は終わっている。 結果的にはHCUからの移動は無かったが、私の部屋は私以外で一人一般病棟へ移動、二人退院が居た。 他の部屋はもっと慌ただしかったので、かなり大きい大学附属病院だが、恒常的に怪我人や病人って居るんだなぁ・・・。 父親が迎えに来てくれたので、着替えをし、部屋で仲良く?なった方にお別れの挨拶をして、HCUを出て、退

        リハビリ、びりびり。/③引き剥がし、ベリバリ。

        マガジン

        • リハビリ、びりびり。
          3本
        • 拝啓、ワタクシ、事故りました。
          10本

        記事

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑧

          ⑧~12日目:退院前日 ・7日目の午後に点滴の管が外され、親が荷物を持ってきてくれた。 ・面会が叶わないので手紙に2日目に来てくれた後の話をまとめてくれた。 ・職場への連絡はすぐに行ってもらった。 ・バイクの保険屋さんとも話をして、車体はレッカーでお世話になっている「ホンダドリーム杉並」にひとまず預けることができた。 ・体の回復度合いから実家より自宅の方が便利だと判断が付いたので、退院後は自宅近くの病院に通うことに。 ・整形外科の先生にリハビリに通う病院名を伝えて紹介状を書

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑧

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑦

          ⑦7日目:だからホウレンソウをしてくれよ クダを抜いた後、レントゲンを撮りに行った。 また「左側を向いてください」と言われた。 二度目である、呆れた。 【回診】 各分野の担当医が部屋を回って、対象の患者さんの状況を診察して回るイベント。 「ブラックジャックによろしく」で読んだことがあったけど、まさか自分が「診られる側」になるとは思ってもみなかった。 私の所に来たのは手術を担当した「麻酔科」の先生と、骨の状況を担当してくれる「整形外科」の先生。 前者は問題なかったが、後

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑦

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/閑話休題

          閑話休題/インターミッション:その男「クダ」付きにつき 下半身に違和感を感じる。 「術後の説明」で知ったのだが、今日は一日安静で、ご飯は食べられず、水分は補給して良い、トイレは「クダ」を付けているので「小」は気にせず、「大」の場合は呼んで欲しいとのこと。 ※この日の夕飯はカレーだったので、食べたかった・・・。 意識すると、結構違和感。 そこそこ奥までクダが「入っている」。 手術の翌朝に外すことになったのだが、それまで「トイレ」はどちらもしなかった。 ただ朝方に生理現

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/閑話休題

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑥

          ⑥6日目後半:初めての全身麻酔と手術 ひとしきり泣いて気持ちが落ち着いた後、とうとう手術の時間となった。 看護師に案内されて手術室へ移動し、事前確認を行っていく。 その後入室して、手術台に横たわり、酸素マスクを着ける。 「これから麻酔をマスクから出しますので、普通に呼吸してくださいね」 眼を閉じて普通に呼吸をしていたと思ったら、意識が途切れた。 「青小人さん、分かりますか?手術は終わりましたよ」 え?終わったのか? 呼吸を再開しようとすると上手く呼吸ができない。

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑥

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑤

          ⑤6日目午前中:物品破損とアンガーマネジメント 5日目の昼食配膳中に事は起きた。 その日部屋担当だった男性看護師が昼食を配膳してくれた時に、テーブルの端に置きっぱなしにしていたシェーバーが押し出されて落ちてしまった。 「あっ」『あっ』 落ちたシェーバーを拾い、軽く見まわした後、看護師は何食わぬ顔で荷物棚の方にシェーバーを置いた。 この時私が確認しなかったのが悪かったのだが、打ち所が悪くシェーバの刃が欠けてしまったのだった。 午後にそれを確認して、夕食の時の夜勤担当の

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/⑤

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/④

          ④5日目:思いやりとホウレンソウ 「CTを取るので呼ばれたら行きますよ」 朝食後にそう女性看護師さんに告げられて、徒歩でレントゲン室へ。 長椅子の上に座り、上半身を倒そうとするが、左側の鎖骨、肋骨、肩甲骨を痛めているため補助がないと寝起きできない。 看護師とレントゲン技師が手伝ってくれるが、よりにもよって左側を支えようとするので激痛で呻く。 「大丈夫ですか?痛かったですか?」 『左側の所々を痛めているので、右側からフォローを・・・』 おいおい、患者さんのどこが痛んで

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/④

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/③

          ③3日目:「イ」動と「イ」圧 眠れぬ長い夜が明けて日が差し込んでくる。 ICUの天井は少し高めで、空間がとても広く感じ、そして白が目にきつかった。 相変わらず傷は痛み、寝がえりはろくにうてず、37度台の高温が続き、思考はずっと単純化され続けている。 時間の経過を気にするか、痛まない体勢はどうした良いか?くらいしか考えられなかった。 水分を取るようになってから「尿瓶」を使って「小」をするようになった。 初めての体験だ。 看護師さんが男性だろうが、女性だろうが今の私はろくに

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/③

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/②

          ②2日目:飲めない水と不眠 「即日で手術があるかもしれないので、お水は飲めません」 喉が渇いたので看護師さんに相談すると、そのように説明を受けた。 飲めないのならばしょうがない。 乾きを唾で誤魔化しながら寝ようとする。 しかし、寝れない。 痛みもそうだが、興奮してしるようで眠れない。 それなのに急にスタミナが切れて意識を失うが、目を開くと15分くらいしか時間が進んでいない。 そんなショートスリープを繰り返し、朝方にようやく少し寝ることができた。 2日目の朝、看護師さ

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/②

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/①

          ①拝啓、ワタクシ、事故りました。 2020年8月14日、金曜日深夜。 何故か、私はストレッチャーに乗せられて、救急車で病院へ緊急搬送されていた。 意識は、モヤっていてハッキリしない。 痛みは、救急車の中では感じなかった。 何故、私は救急車?に乗っているんだろう。 これは夢なのだろうか? これまでにリアルな夢で、都合が悪い内容だった時に「これは夢、早く醒めないと」と意識する事で夢から醒めるなんてことを体験したことはあった。 「青小人さん、病院につきましたよ」 IC

          拝啓、ワタクシ、事故りました。/①