【小説】花束の物語【薔薇編#4】
ある日のお昼休み。屋上で一人ご飯を食べていた。屋上は、カップルが多く、初めて屋上にご飯を食べに来たときは、居心地が悪かったが、今はもう慣れた。教室にいるよりはマシだ。
ご飯を食べ終わった後、屋上から街を眺める事が最近の私の楽しみだ。眼下に広がる人々や車、建物は、どれも小さく映り、まるでこの広大な世界を支配する神様にでもなったかの様な気分にる。その感覚はとても心地よかった。
京谷が私を庇った日から、私に対する虐めがひどくなってきていた。
無視は勿論、教科書や筆記用具が