悲しみよ、さようなら
あ、雨……
頬に、ぽつりと冷たい雫が……
そっと顔を上げた先にある空間は、どんよりとしていて。
でも、とっても広くて。
ふと、誰かの悲しみが聞こえた気がした。
この広い世界で、泣いている人がいる。
「泣かないで……」
頬をつたう雫たちが、悲しみの声に聞こえてくる。
きみが泣いていると、わたしも泣きたくなるよ。
「一緒に泣いてもいいですか?」
わたしには、きみの涙を止める方法が分からないから。
だから、せめて、
一緒に泣かせてほしい。
もし、わたしの涙に温かさがあるなら、少しは冷たさも和らぐかな?
たとえ、わたしの涙が冷たくても、きみの涙と混ざりあい一緒に流れていこう。
そう、ひとりじゃない。
ちゃんと見てくれている人はいる。
苦しかったら、やり直せばいい。
悲しかったら、今の自分を手放せばいい。
きみなら、きっと大丈夫。
雨が降ったあとには、必ず笑顔が待っているから。
悲しみよ、さようなら💕
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