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読書まとめ『レバレッジ時間術』→時間を消費せず投資して、時間密度を高める

『レバレッジ時間術 ノーリスク・ハイリターンの成功原則』本田 直之

一言でいうと

時間を消費せず投資して、時間密度を高める

概要

「時間投資」という観点で、最小限の努力で最大の成果を上げる時間の使い方について解説した本です。お金の投資手法を時間に対して適用しているところが特徴です。

「時間の家計簿」について言及されているので、先行研究として読んでみました。「時間の家計簿」の解説は数ページ程度で、思い出しておおざっぱに紙に書く、というスタイルでした。自分の時間を何にどうやって投資するかを主題にした本なので、「時間の家計簿」の目的は、時間の使い方を記録して振り返ることよりも、時間に対する意識を変えることのようです。

本書からの学びを3点でまとめました。

① 時間を投資に回せば新たな時間が得られる

・時間の使い方には消費投資があります。お金と同じように、消費ばかりで投資をしなければ、資産は増えていきません。時間を投資して時間密度(使った時間に対する成果)を高めることで、不労所得のように自由に使える時間を得ることができます。

・例えば毎週5時間のルーチンワークを、15時間かけて毎週1時間に効率化した場合、(5時間-1時間)×52週-15時間=193時間/年の時間資産が得られる計算です。来年以降も継続する業務であれば、最初に投資した15時間を元手に、208時間/年が不労所得のように得られることになります。そうして得た時間資産を、さらに次の投資に回していきます。

・時間投資の基本は、仕組み化です。②で詳述します。

・また、自己育成も有用な時間投資と言えます。筆者は、20代のときにキーボードのブラインドタッチを習得したりビジネススクールに通ってビジネスの原理原則を学んだことが、そのあとの時間資産を大きく増やしたと述べています。

② 面倒・繰り返しに対して仕組みを作る

・一般社員であれば、ルーチンワークを効率化し、それに再現性を持たせることなど。一方、経営者であれば、状況が一目で把握できるようなデータ整理の方法や、分析のマニュアル化に投資するべきです。何かの判断に時間がかかってしまう場合は、ゴールが明確になっているか確認しましょう。

・プライベートの時間の使い方でも、自分にとって面倒なことを洗い出すことから始めます。そのうえで、出張準備のチェックリストを作ったり、定期的な予定をカレンダーに入れて忘れないようにしたりして、仕組み化していきます。

・そもそもの仕組み化する時間を作る手段としては、天引き貯金の発想があります。貯蓄・投資するお金を先取りしておく方法は、『バビロン大富豪の教え』などでも推奨されています。時間投資においても、投資に回すための時間をあらかじめスケジューリングして確保しておくことが有効です。一定の時間だけ確保することで、締切効果が生まれて時間密度も高まります。

③ いつ何をするのが自分にとってベストか把握

・本書で紹介されている「時間の家計簿」では、1日の時間の使い方をインプット(自己投資)、アウトプット(仕事)、生活、プライベートの4種類に分けています。また、何をしていたか思い出せない不明時間がないか確認することで、時間密度を高めることを狙っています。記録を残してデータ集計することよりも、日々の意識を

時間の使い方を日々振り返ることで、時間密度が高いやり方・高くならないやり方を見つけ出します。著者の場合、夏5時起き・冬6時起き、仕事90分+休憩10分でワンセットにする、夜にインプット・朝に復習する、などです。

・著者のやり方が誰にでもベストな方法になるわけではなく、各人が自分にとってベストな方法を試行錯誤して見つけ出す必要があります。ここもお金の投資と同様に、有望な銘柄を買って株価が上がればホールドor利益確定、そうでなければ損切りして他の銘柄に投資する、という考え方を使います。

※「時間の家計簿」を集計することで、時間の使い方を振り返るための基礎データを提供する仕組みになると私は考えています。


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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。