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実践者が語る! ダイバーシティ&インクルージョン推進の立ち上げとこれから 【横浜人事カレッジ#3 黒坂 祐介さん】

こんにちは。ダイバーシティ&インクルージョン推進を組織と人の側面から支援するAn-Nahal(アンナハル)です。

2023年11月27日に、An-Nahalがモデレータを務める横浜人事カレッジの第3回を開催しました🎉

今回はNTT東日本におけるダイバーシティ推進立ち上げ期を経験し、現職ではマネージャーとして全社的なD&Iのさらなる推進を担う「NTT東日本 総務人事部 ダイバーシティ推進室黒坂 祐介さん」をお招きし、実践者としての道のりと経験についてお話いただきました。

正解が1つではない取り組みであるD&Iだからこそ、組織に合わせた方法をカスタマイズする必要があります。
0からどのように社内にダイバーシティ&インクルージョンを推進していったのか?当日の様子を紹介します!


横浜人事カレッジとは?

イノベーション推進が加速する企業において、「人事」としての役割・視点・知識をゲストや企業の垣根を超えた参加者との越境体験のなかで共に学びあう横浜未来機構主催のコミュニティです。

毎回異なるテーマに関連するゲストの経験やリアルな事例を学べるイベント、様々な企業の人事担当者との交流や情報交換ができるオンラインコミュニティに参加できます。

ゲストスピーカー:NTT東日本 総務人事部 ダイバーシティ推進室 黒坂 祐介

まずは、黒坂さんからの講演からスタート。
これまでの苦労から現在の取り組みについてを話して頂きました。

2004年立教大学卒業後、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)に入社。
営業・営業企画・開発を経て11年前に人事・ダイバーシティ推進を担う。
その後、営業・営業企画・採用・SDGs推進を経て、再度現職へ。
NTT東日本におけるダイバーシティ推進立ち上げ期を経験し、現職ではマネージャーとして全社的なD&Iのさらなる推進を担う。
本業の傍ら、副業としてyoutubeチャンネルにて、好きな趣味の情報発信を実行中。

ダイバーシティ&インクルージョンを大きく推進させた“●●●●●”

2012年までにも社内のダイバーシティ&インクルージョンを推進させるための施策を行っていましたが、なかなか進まないという葛藤があったそうです。

大きく前進させたきっかけの一つが、“トップのコミットメント”でした。2012年の年始にに経営戦略としてのD&I宣言を社内外に発信したことで、D&Iに関する認知度が高まったそうです。

💡An-Nahalの視点
D&Iの推進、つまり多様な人材が輝く組織をマネジメントを推進するためには、インクルーシブリーダーシップの要素の1つである『コミットメント』が重要だと言われています。
どんな取り組みも一朝一夕では実現せず、すべてを完璧に行うことも難しい。だからこそ言動一致と情報開示、まずは取り組み姿勢が大切になります。
言葉だけでなく行動を明文化させることでより、周囲に自身のコミットメントを伝えることができます。

インクルーシブリーダーシップに関する詳しい解説は以下のnoteをご確認ください。

3つのステップに分けて推進

参加者からD&I推進に関する質疑応答の時間。
たくさんの質問を頂きました!

D&Iを進めていく中で行う施策はそれぞれ独立しておらず、繋がり・影響し合うため、3つのステップに分けて社内で推進を行っていました。

Step1 D&Iとは何か?を知ってもらう

経営層から直接、D&Iに関して社内報などのメディアを通じて継続的に情報を発信を実施。さらに研修やセミナー、有識者の講演会といった機会を作り、全社員が参加できる場を通じて学びの機会を提供したことで、なぜ必要なのかといった理解の促進を行っていました。

Step2 理解を促進してもらう

Step1で重点的に取り組んだように、「D&Iの必要性を知識として知ってもらう」取り組みは比較的実施しやすいもの。しかし次に、必要だという理解から実際に具体的なアクションや行動に落とし込んでいくのは簡単ではありません。
理解を深める具体的なアクションとして、以下の例を紹介していただきました。

  • 育休・産休制度の推進の一環として、ハロウィンの日に子供達が社内を回ってハロウィンパレードを行う

  • LGBTQを知ってもらう活動を行い、社員巻き込むだけでなく、制度も拡充

Step3 行動を起こしやすい仕掛けづくり

D&I推進担当者が実施する施策だけでなく、社員が抱える課題を解決するための施策をそれぞれが考え、立ち上げてもらうためサポートを行いました。「社員は、会社が話していることよりも、隣の席の人がやっていることの方が取り組みやすい」と黒坂さんはおっしゃっていました。

D&I推進は粘り強くやっていくしかない

組織のD&I推進に関して、弊社代表 品川とのディスカッションの様子。

ダイバーシティ&インクルージョンの推進は、他社の真似をするだけではうまく行きません。また、施策にもコストがかかっている一方で、多様性が受容されると、どれくらい売り上げが伸びるのか?はいまだに見出せていないとお話しされていました。

💡An-Nahalの視点
研究機関から、組織の多様性が増えることで起こるポジティブな影響に関してデータとしては揃ってきています。
マッキンゼーが2021年に発表した研究によると、15ヵ国の大企業1,000社を対象に性別や人種のダイバーシティが業績に与える影響について調査した結果、幹部職の30%以上を女性が占めている企業は、女性幹部が少ない企業の業績を上回る確率が著しく高いことがわかっています。

【引用】https://www.mckinsey.com/~/media/mckinsey/featured%20insights/diversity%20and%20inclusion/diversity%20wins%20how%20inclusion%20matters/diversity-wins-how-inclusion-matters-vf.pdf

参加者の声

ご参加いただいたみなさまと📸

参加者の声を一部ご紹介します📝

  • それぞれ社員が抱えていく不安をヒアリングするだけでなく、職場で起きている関係図を作り可視化させていきたいと思った

  • ダイバーシティという言葉の認知度は高まっているが、実際の取組みがなかなか見えないことが多いので、今回取組みの詳細が知れて良かった。

  • とても勉強になりましたし、参加された方たちと交流ができて素晴らしい時間を過ごすことができました。

まとめ

いかがでしたか?
D&I推進は正解がないため、担当者の方は日々苦労しているかと思います。
黒坂さんはお話の中で、ニュースの中にあるキーワードを拾っていくことや、気になったら企業に詳しく話を教えてくれないかとアプローチしてみるとおっしゃっていました。

対面でしか聞くことができない実情や苦労話を積極的に収集することで、より自社にも導入しやすい施策を集めることができるそうです。

次回の横浜人事カレッジは、1月頃に実施します。
組織を超えて学び合う場=情報交換の場として使っていただけたら嬉しいです!


An-Nahalは、ダイバーシティ&インクルージョン推進に役立つ情報とヒントをさまざまな方法でお届けしています。

  • note: D&I推進に関するノウハウやプログラム参加者のインタビュー記事など

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