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指の短い&手の小さな人のトレーニングのすすめ

こんにちは!


関東を中心にS&Cコーチ兼パーソナルトレーナーとして活動する姉﨑 伸と申します。


それなりにトレーニングに励んでいる人であればご存じだと思いますが、身体的特徴がトレーニングに及ぼす影響は大きなものです。

代表的なものであれば、
・大腿部(太もも部分)の短い人はスクワットをするのに有利

・腕の長い人はデッドリフトをするのに有利

などです。

これらの要素はトレーニングレベルが高くなってきたり、より競技的なトレーニング(パワーリフティングやウェイトリフティング)に取り組む人が感じることの多いものです。

あまり知られていないのですが、実は指の長さ&手の大きさもトレーニングには大きく関係してきます。
手の大きさというのは、指の先まで含む、手のひらの面積のことです。

なぜこの手の大きさが重要なのか?

そしてその対策について説明していきます。


1.そもそもなぜこれに気づいたか?

ぼく自身これに気づくまでは、普通にトレーニングしていました。

たしかにそれまでのトレーニングの中で、デッドリフトやルーマニアンデッドリフト、懸垂系のトレーニングの中で握力がもたないことがあったので、ただ単に握力が弱いだけだろうと思っていました。

ある時、ある指導者の方の実技セミナーを受けているときの出来事です。
その時はスナッチをした後にクリーンをやっていました。

それまでの自分のウェイトリフティング種目の特徴として、セカンドプルをした後に前に跳んでしまうという動きが出ていました(基本その場にとどまっていられるのが良いです)。

「ちょっとストラップ巻いてやってみろよ」

とアドバイスを受けたので、ストラップを巻いてやってみました。
そうしたらあら不思議!
それまで感じていた重さがウソのようにスコーーーンと上がり、前跳びも起きなかったのです!!

その指導者の方と試しに手の大きさを比べたら、なんとほぼすべての指で一関節分くらいぼくのほうが小さかったんです!

その数日後に女性のお客さんと手の大きさを比べさせてもらったところ、ほぼ同じ大きさでした(笑)

もちろん、単に握力が弱いというのもあるんでしょうが、それ以前に指が短かったり手が小さいというのが、ぼくのトレーニングに多大な悪影響を与えていたのです。


2.なぜ手が小さいと不利なの?

実際に見てみるとわかるのですが、手幅の広い種目などをやると顕著にわかります。

こちらがぼくより約一関節分指が長い人のスナッチのグリップです。

画像1

続いてぼくのスナッチのグリップを見てみましょう。

画像2

特に小指側に注目するとその差がわかります。
指が短いとグリップのかかりがかなり悪くなるんです。


指が短い&手が小さいと、バーに触れる面積が小さくなってしまうので、よりがんばってバーを保持し続けなければならないんです。


正直この現実を認識したときはかなり困惑しました。

だってどこかの筋力が弱いとか柔軟性がないのが理由なら、トレーニングでその部分を強くしたり、ストレッチなどで柔軟性をつければ解決するんですが、指の長さ&手の小ささなんて解決のしようがないですからね。


ですがこれまでの自分のトレーニングや指導の経験から、この問題の対策を見つけました。


3.指の短い&手の小さい人がとるべき対策

この対策としては2つあります。

①軽いバー(15kgバー)を使う

②ストラップを使う

それぞれ解説します。

①軽いバー(15kgバー)を使う

一般的な男性用バーは1本あたり20kgです。
女性用バーは1本あたり15kgです。
ウェイトリフティングの国際大会でも使用されるUESAKA社のバーの比較画像がこちらです。

画像3

グリップの直系が3mm小さくなってくると、手の小さい人にとってはかなり大きな差です。

実際自分のトレーニングや手の小さい人への指導でこの15kgバーを使用したところ、全然感覚が違いました。
それまでギリギリ出来ていた重さも、少し余裕をもてるようになったんです。

それにしばらく15kgバーでトレーニングを継続した後に20kgバーに戻してやってみたら、握力の限界を感じにくくなったのです。

15kgバーがなければさらに軽い10kgバーなんかもあったりするので、軽いバーのある施設でトレーニングする方はそれを使用しても良いでしょう。

②ストラップを使う

ぼく自身は基本的には自分のトレーニングでもお客さんへの指導でもストラップは使わないし使わせません。
握力も大事な体力要素の1つですからね。

ですがそこだけにフォーカスしすぎると、せっかく筋力やパワーを向上させるために少ないレップ数で高強度のものをやっていても、大きな筋群は全然余裕があるのに握力が弱いことが原因で強度を上げられないなんてことが起こりえます。

そういうときはストラップを使うのもアリです。
ようは使い分けが大事なので、今どのような時期・トレーニングフェーズなのかを考えてストラップの使用の有無を決めます。

まとめ

今回はトレーニングに影響を及ぼす身体的特徴のうち、指の短さ&手の大きさにフォーカスしてお話しました。

ぼくの指導方針は、原則素手でバーを握るようにしてもらい、もし握力の問題が出てきたら必要に応じてバーを変更したり、ストラップを使用するようにしています。

他にもトレーニングベルトを代表とするトレーニングをサポートしてくれるアイテムもありますが、どれも必要に応じて使い分けることが重要です。
特にアスリートのトレーニングであれば。

ぜひ、握力がもたなくてトレーニングに困っている人は試してみてください。
新たな世界が見えますよ…(笑)


トレーニングの方針や自分でのトレーニングに限界を感じている人がいましたら、ぜひご相談ください!!

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