文香

花を生け、花の言葉を語り、花の心を伝えます✿ 花にふれたとき、心に生まれるやさしい気持…

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花を生け、花の言葉を語り、花の心を伝えます✿ 花にふれたとき、心に生まれるやさしい気持ち。それは花が伝える「和」の心。あなたの心に咲く花を一緒に感じてみませんか✿

最近の記事

ショパンコンクールとポーランドの想い出。時を越えて蘇るもの。

✿花と音楽の意外な共通点 以前から私が感じていた、お花をいけるのが上手な方の意外な共通点。 それは・・・音楽のセンスがある方が多いこと。 私の実体験ですが、いけばなやフラワーアレンジを教えておられる方の中には、人並み以上に歌が上手だったり、趣味で何か楽器を演奏しておられたりと、音楽の才能もお持ちの方が多いのです。 同じ「美しさ」を追求するという点で、芸術的な感性や表現力など、音楽と花をいけることには共通するところが多いかもしれません。 音楽の演奏について説明する際に、「色

    • 40本のサプライズ 企画参加:#お花とエッセイ

      卒業式が終わって数日後の放課後。私は、誰もいない教室にいた。 ついこの間まで賑やかな喋り声で溢れかえっていた教室も、今は教壇の時計の針の音が聞こえるくらいに静まり返り、春の始まりのやわらかな陽ざしに満たされている。 教師になったばかりの3年前の春。クラス担任として初めて教室に足を踏み入れ、緊張と希望の混じった気持ちで40人の生徒と向かい合ったときのことが、今も昨日の事のようによみがえる。 まだまだ半人前の自分が、どうやって教師として生徒達を導いていけばいいのか、どうすれば

      • ✿初めてでもお花を美しくいける方法(3)花の太陽になりましょう

        これまで、はじめてでも美しく楽しくお花をいけることのできるポイントとして、 ・花との会話を楽しむ ・花の表情を楽しむ ということをお伝えしてきました。 ✿お花をいけるときに知っておいていただきたいこと(1) 花との会話を楽しむ ✿お花をいけるときに知っておいていただきたいこと(2) 花の表情を楽しむ 花との会話・コミュニケーションの第一歩は、「花をよく見る」こと。 一つ前の記事では、実際に花とどんな会話を交わし、何を受け取って、何に気づいていくのか・・・。私と花の秘密の会

        • 自分のままでいることは、怖い。だから、花の力を借りる。

          手の中の一輪の花。 この花はどんな表情を持っているのだろう、 どんな姿を見せてくれるのだろう、 どんな思いを抱いて咲いているのだろう。 そんなふうに問いかけながら、 花を見つめる。 わずかな角度、 わずかな向き、 わずかな長短の違いで、 花は驚くほど豊かな顔を見せてくれる。 一枚一枚の花弁の かたち、色の濃淡、陰影、重なり具合、、、 同じ枝に咲く花でさえ、一つ一つ違う。 見る方向で様々に表情が変わるのは、 花が歪みのない真円の形をしていないから。 そこに「欠け」が存在し

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          ✿初めてでもお花を美しくいける方法(2)花の表情を楽しみましょう

          前回に続き、初めてでも美しく楽しくお花をいけることのできるポイントをお伝えしますね。 前回は、お花を生けるとき、ただ器にお花をいけて美しく飾るだけでなく、花をいける行為そのものを楽しんでいただきたい、「花との会話」を通して花との触れ合いを心で感じていただきたい、ということをお伝えしました。 花の心に触れること、それは人との触れ合いと同じ。花とのコミュニケーション。 我々人間に置き換えてみると、コミュニケーションの第一歩は、まず「相手を知ること」ですよね。お花とのコミュニケ

          ✿初めてでもお花を美しくいける方法(2)花の表情を楽しみましょう

          ✿初めてでもお花を美しくいける方法(1)花との会話を楽しみましょう

          今日は、お花をいけるのが初めての方でも、美しく、楽しくお花をいけていただける方法をお伝えします。 花をいけることは、一輪の花さえあれば誰でもすぐに始められます。 お道具が揃っていなくても、お水とお花を入れる器さえあれば大丈夫。 実は、もともと初期のいけばなには、身近にある色んな器に花をいけて楽しむ「なげ入れ」というスタイルがあったくらいなんです。 わざわざ花瓶を用意しなくても、空き瓶やグラスなど、身の周りにあるもので充分可愛く手軽にお花を楽しむことができます。また、日常で使

          ✿初めてでもお花を美しくいける方法(1)花との会話を楽しみましょう

          ✿花のこころ、和のこころ ~心に花が生まれるとき~

          「花をいける」ことは「花といきること」。 目の前の花の命を感じ、その美しさに心満たされること。 心の中に咲く花を感じて、今この瞬間を共に生きること。 私が、日々、花にふれて花を感じたいと思う一番の理由は、 花にふれていると、どんなときでも自然にやさしい気持ち湧き上がってきて、生命あることの喜びに満たされた心に戻ることができるから。 目の前の花や草木にふれるとき、そこには、自分以外の命ある存在を思いやる、やさしい心が生まれます。 そして、それは自分の心の中に咲く花となって、

          ✿花のこころ、和のこころ ~心に花が生まれるとき~

          ✿花を生かし、花に生かされる

          「花を生かし、花に生かされる」 これは私がいけばなを学ぶ中で、何度もくり返し聞いてきた大切ないけばなの精神、教えの一つです。 今でもよく覚えているのですが、この言葉を初めて聞いたのは、いけばなを習い始めて間もない頃に参加した、ある展示会でのこと。 初めていけばなの展示会を見に来られたという年配の男性が、 「いけばなとフラワーアレンジメントの違いは、何ですか?」 と尋ねてこられました。 「花の向きやバランスの違いかな。空間の生かし方の違いかな」と、技術的な違いばかりを考え

          ✿花を生かし、花に生かされる

          ✿花をいける、花と生きる

          人は、花の美しさに心ひかれます。 幼い子供は花を見て純粋に、「可愛いね、綺麗だね」と言葉にします。 人が花に触れるとき、 そこには、あらゆる命あるものへ心を寄せるやさしい思いが生まれます。 それは、花が伝える「和のこころ」。 「花をいける」ということは、ただ花をきれいに飾ることではなく、 花を見つめ、花にと心を通わせ、花と人とがお互いをいかし合って生きる、あり方なのです。 ✿ note でお伝えしたいこと。 こんにちは。 日本の伝統文化 “いけばな” を通して、花と和の心

          ✿花をいける、花と生きる