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✿花のこころ、和のこころ ~心に花が生まれるとき~

「花をいける」ことは「花といきること」。
目の前の花の命を感じ、その美しさに心満たされること。
心の中に咲く花を感じて、今この瞬間を共に生きること。

私が、日々、花にふれて花を感じたいと思う一番の理由は、
花にふれていると、どんなときでも自然にやさしい気持ち湧き上がってきて、生命あることの喜びに満たされた心に戻ることができるから。

目の前の花や草木にふれるとき、そこには、自分以外の命ある存在を思いやる、やさしい心が生まれます。
そして、それは自分の心の中に咲く花となって、自分や自分以外の存在への暖かな愛情を生み出してくれます。

仕事や家事などに追われ、やるべきことをこなすのに精一杯で、慌ただしい日々を送っていると、自分と向き合うゆとりがなくなっていたり、周りへの感謝がついおざなりになっていたり。。。
いつも、やさしい気持ちを忘れたくないと願っていても、人間だから色んな感情に振り回されることがあって当たり前。いつも穏やかで余裕のある心ではいられないものです。

そんなとき、ほんのわずかでも花にふれる時間を持つことで、いつの間にかふんわりと穏やかな気持ちが心の中によみがえって、目の前のあれやこれやに占領されていた心を自然に落ち着かせ、いつしか本来の自分を取り戻すことができる。そんな花の力を感じたことがある方も少なくないのではないでしょうか。


疲れた時、落ち込んだ時、ほんの少しそれにふれるだけでも元気を与えてくれるもの。
それは、小さな子供の無邪気な笑顔にふれることであったり、愛おしいペットのモフモフした心地い手触りであったり、、、人によって様々だと思いますが、特に、純粋な命を感じさせる存在は、人の心に温かな愛情を湧き上がらせるスイッチのようなもの。

人はその命に自分の命を写し見て、知らないうちに自分自身へも愛情を向け、それを受け取ることで、生きる力を回復しているのではないかと思います。

一輪の花、一枚の葉に寄せる他を思いやる心。
それは、古来より、「和」と呼ばれ、尊ばれてきました。

日本人が大切にしてきた「和の心」。
その根底には、自らの命も、一輪の花の命も、大いなる自然生かされている同じ一つの命だと捉える、自然と共に自然の一部として生きてきた人々の思いが流れていると思います。

日々の営みの中で、ふと花に心をとめるとき。
周囲に生かされて生きることへの感謝。そして、自らも自他の生命のために生きることの喜び。

そんな「和の心」を、花は語りかけているのです。

✿今日の花からのメッセージ✿
「花の心。それは、あらゆるものを思いやる和の心」

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