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ノンスタンダードな女達〜40代からの女性の生き方

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40代からの女性の生き方をテーマに、ノンスタンダード(規格外)に自分らしく生きた女性たちを紹介していきます。 週一回くらいのペースで投稿したいなぁ、と思っています。
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2020年7月の記事一覧

鈴木真砂女著 『銀座に生きる』

鈴木真砂女著 『銀座に生きる』

今生のいまが倖せ衣被

「無味乾燥に一生を終わるよりも、恋の一つもしたほうがいいんじゃない。」NHKで放映された「あの人に会いたい」という番組に、鈴木真砂女が出演した時の映像を観た。

なんとまぁ、お可愛らしい方なんだろう。

詳細な放送時期などは分からないが、出演当時はおそらく、既に90歳を超えていただろう。

樹木希林の『一切なりゆき』の中に

女が徳のある、いいシワのある顔相になるためには、

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樹木希林のことば「一切なりゆき」

樹木希林のことば「一切なりゆき」

年齢を重ねる度に、重いテーマの小説や映画が苦手になってくる。
とにかくもう、ひたすら楽しくて美しいものを観ていたいと思う。

悲しいかな。現実でさんざん辛酸を舐めていると、結果こうなる(苦笑)

家のプロジェクターで、ジュディーガーランドの『オズの魔法使い』を観て、夜中に一人でテンションが上がっていたりする。誰かが見ていたら
それはそれで怖い光景だろうな。

それなのに、昨年Amazon prim

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樋口一葉「たけくらべ」

樋口一葉「たけくらべ」

岩崎ちひろが描く
憂いを帯びた少女の横顔。
綺麗で、もの悲しい。
ストーリーが分からなくても
子供ながらに切ない気持ちになった。

「たけくらべ」主人公の美登利は
大国屋の遊女である姉と共に遊郭に暮らす
天真爛漫で勝気で姉御肌な、14歳の美少女。
姉に貰った小遣いで、仲間たちに大判振る舞いをしている。
物静かな龍華寺の息子真如とは
互いに気になりながらも、いつもすれ違う存在。

千束神社の夏祭りの

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岡本太郎の母〜かの子繚乱

岡本太郎の母〜かの子繚乱

常軌を逸した圧倒的な情念が
強力な崇拝者を引き寄せる。

タイラント(暴君)として支配する者に
被支配者の情念が、渦を巻きながら絡みつき
支配しているのか、されているのか分からない
やがて渾然一体となった巨大な塊になる。

岡本かの子の晩年の作品群は
そうして完成された。

岡本太郎に、深く深く影響を与えた母。

でも、はぁ、困ったなぁ…
というのが正直な感想である。
どうやっても共感が持てないの

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