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かめおか霧の芸術祭、はじまりました。

本日は、「かめおか霧の芸術祭」キックオフイベントでした。

霧は大地の呼吸である

丹波霧」と呼ばれる亀岡盆地を覆う濃霧。「かめおか霧の芸術祭」は、この霧を象徴に亀岡市一帯でアートを耕し、人と地域の魅力を育てる芸術祭です。芸術祭の幕開けとなるキックオフイベントでは、亀岡にゆかりあるアーティストが集い、展覧会、ライブ、ワークショップ、トークと盛りだくさんの内容でお届けします。

本日はキックオフイベントということで、1日を通して様々なプログラムが開催されました。

〈workshop〉KIRI2芸術大学
〈live〉混ざる霧と音
〈talk〉霧で芸術を揉み、アートを耕す

ワークショップでは、木工作家の吉田さんの講座「糸でデザインする椅子~椅子の座編み体験~」を受講しました。

あけられた穴にペーパーコードを通していくのですが、上の座面は吉田さんに習って編み、側面は自由に編んでいきます。

はじめは慣れない作業に四苦八苦していましたが、だんだん言葉数が減っていき、指先の感覚と視覚だけに集中していました。本当にお恥ずかしいばかりですが、近くにおられる方の存在にも気づかず作業にのめり込んでいました(笑)。


改めて感じるものづくりのたのしさは、ほかの誰でもない “わたし” が「夢中」になれること。わたし自身ものづくりが好きで、時々ものづくり系のワークショップに参加することがあるのですが、本当にいいリフレッシュになるなぁと思っていて。

普段仕事で使う以外の脳みそを使うことで、いつもの脳みそを休ませる。これをわたしは「休脳」と呼んでいるのですが、まさに、ものづくりに夢中になることは その作用をはたらかせてくれることなんです。

つくった椅子はいろんなシーンで使っていこう。家の中でも、外でも、あぜみちでも、気持ちよく使えるだろうなぁ。

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ライブでは、ひさしぶりに「生の音」に触れることができました。エイコン・ヒビノさんの「音楽は目で観るもの」という言葉が印象的で。たしかに、作曲家さんのお仕事は、目で見た光景を音に起こしていく作業ですもんね。

そのあとの「亀岡・霧のサウンドスケープ」も、耳ざわりのいいような、ちょっと不思議な音が奏でるあたらしい感じの音がたのしかったです。横に座っていたおじいさんは「なんだかよくわからん」とおっしゃっていましたが、それも含めて良い光景でした。


わたし自身、小学校〜中学校までピアノを習っていたのですが、あんまり真面目に練習する方ではなくて。バスケットボールばっかりだったので、息抜きがてら音に触れる感じだったんでしょうね。

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トークでは、東洋文化研究者のAlex Kerrさん、アーティストの日比野克彦さん、かめおか霧の芸術祭監修/陶芸家の松井利夫先生をゲストに迎え、奥山理子さんが進行役を務められました。

それぞれの視点から、「2020年 かめおか霧の芸術祭」開催へ向けてのアイデアや意見を述べられていたのですが、とても興味深い内容でした。日本全国で1000以上もの芸術祭が開催されているなかで、なぜいま芸術祭を開催するのか。誰のための芸術祭なのか、わたしたち市民がどのように企画に乗っていけるのか。

日比野さんの「半農半芸」のお話やスポーツと芸術の親和性、アレックスさんの “打ち上げ花火” で終わらない芸術祭のあり方や町並みの保存についてのお話、松井先生の「芸術祭」に対する本音のお話などなど、「うんうん」とうなずきながら伺っていました。


ずっとスポーツをやってきた側としては、日比野さんのおっしゃる話がなんだかわかる気がして。練習前後のアップやダウンの時、試合時の応援など、身体的なパフォーマンスを引き出す作用が 広い意味での「芸術(音楽)」にはあるんですよね。これからサッカースタジアムができるなかで、そのあたりはもう少し深めていけたらいいなと思います。


ただ、「芸術」や「アート」と表現すると、勉強したことのないわたしにとってはすこし 敷居が高くなるんです。

でも、それを「ものづくり」の地産地消と位置づけるなら、わたしたちの日々の営みのなかで起こっている出来事と大きく変わらない思うので、ひとりの生活者として心がけていきたいですね。もしかしたらその先に、「たのしみ」が地産地消できるまちがあるのかもしれません。


そんな仕掛けづくりのヒントに、と参考にさせていただいているのがこちらの2つ。

誠品生活は実際に訪れたことがあるのですが、市民がアートと交わる光景そのものがいいなぁと思っています(ハードのきれいさは一旦おいといて)。地元の素材で、子どもの頃からアーティストと一緒にものづくりができちゃう環境って、きっとステキなんだろうな。

すべてがすべて「地産地消」である必要はないけれど、選択肢のひとつに「地元」が入るきっかけをつくれたらいいなと思います。小さくても、まずはできるところから。

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