今日という可笑しな1日のこと
銀行がシャッターを下ろす午後3時、銀行内ATMへ出向く。
シャッターの向こう側に肩と同じ高さで左右に両手を伸ばしてお尻フリフリダンスをしている男性がいた。マスクの中で少し口角があがる。
公園で運動をする男女がいた。偶然聞こえた。女性はCAさんらしい。しきりに男性が女性を褒め称えている。一体彼らの関係性はどんなものだったのだろうか。
さらに歩く。
芸術に造詣が深そうなおかっぱの女の子が髪をさらさらさせながら駅に向かって走っていった。あの後、間に合っているといいな。
「風流 おしるこ」と書かれた暖簾がゆらゆらと揺れていた。
夏を感じさせる爽やかさを伴ってはためいていた。夏はすぐそこか?
マンホールの穴に蟻がちろちろと迷い込みそう。気をつけてね。
花屋に入る。下ばかり見ていたら観葉植物の長く枝垂れた枝が額にあたる。
ちょっと恥ずかしかった。店員さん見てないといいな。
店を出ると雨が降っていた。予報では晴れだったのに。
傘、持っていないから雨を額で感じながら歩く。
雨、雨、雨。。。
そういえば最近読んだ『雨はコーラがのめない』江國香織さんの本。
「雨」という名のアメリカン・コッカー・スパニエルが出てくる。
この本と出会うまでその名前を知らなかった。思いがけない良い出会いだ。
可笑しみ。
何気ない日常に含まれるもの。
それでもなくてはならないかけがえの無いもの。
明日も探そう、新たな可笑しみを。