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amme
2024年1月18日 17:05
あたしは安らいで、恋人の体にもたれる。恋人の体は頑丈で大きく、あたしがもたれかかったところで、びくともしない。彼はTVから目を離さずに器用に缶ビールを持ち替えて、片手であたしの体をなでる。額やら、胸やら、唇やら、顎やら。あたしは目を閉じて恋人の体温と匂いを感じながら、あたしたちが今ともに生きていることを確信する。 ともにいる時間を幸福に感じることが、そもそも幸福なのだ、とあたしは知っている。
2023年12月26日 22:18
別れて数年経つ昔の恋人を思い出すことは、もうほとんどない。それなのにふと思い出すのは、きっともうすぐ一年が終わるからだ。 当時、あたしと彼は一年の終わりを一緒に過ごすのが常だったのだ。 彼はあたしよりも3歳年上だったけれど、どこか少年のような人だった。苦手な食べ物がたくさんあって、カラオケと体を動かすことが大好きで、人に批判されるといつもムキになって反論するような人だ。 あたしの価値観や