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個性を改めて考えてみる

「世界の小澤」が亡くなった。。。
小澤征爾氏はとても気になる存在だった。
世界で〈自分〉という存在ひとつで勝負する、あの力強い瞳、魅力的だった。

テレビで小澤氏の密着があると、よく見た。
あんな大人になれたなら、どんな世界が見えるのだろう、と思いを馳せた。

そんな方の訃報はショックだった。
そして、ご家族より電波に乗って聞かせて頂いた小澤氏の大切にしていた事、言葉が、私に考える機会を与えてくれた。

「個を大切にする。個(その個性)が人を動かす」

【個性】って何だろうか?
妬み、やっかみの要因になることもあれば、その人の売りになることもある。
個性という冠を被って、スタイルを誇示することもある。
自分らしさ=個性なのか、自分=個性なのか。
個性が無いと人としてつまらないのか。
個性があればユニークなのか。

個性を大事に!なんて言う一方で、個性が強いから出る杭を打つ!なんて時もあった。

個性が欲しい、と訴える一方で、個性的に見られるのが嫌だ、と訴える。

【個性】とは、本当に難しい。。。

そこで小澤氏の言葉「個を大切にする」。
この言葉を聞いた時、あれだけモヤモヤしていたのに、何かがスーッと体の中を抜けた。
そして、「個性が人を動かす」。

“個性”というのは、そもそも才能、能力、存在感などではないのではないか。
もっと単純なものなのではないだろうか?
そんな疑問が湧いてきた。

自分が何を感じ、どう考え、どう発信したいのか。五感から日々感じ取るあらゆる現象の中から、自分の琴線に触れるものを察知し、それらを血肉としていく。
そして、喜怒哀楽を表現出来る心の柔軟さを持ち、それらをひとつずつ積み重ね、自分の価値観を知っていく。
人にはそれぞれ向き不向きというものが備わっているから、それを客観的に見つけていく。

こういう作業を、社会の荒波や人の目に振り回されず、素直な目で判断し繰り返す。
ヤケになったり、不貞腐れたり、なんてダメな奴なんだって自分を厳しく叩かないで、フラットに見つめてあげる。

「個を大切にする」ということは、自分で自分を、感情を、心の在り方を、何があっても動こうとする体を、一生懸命に大切にすることなのではないか。
今、こう感じる自分を蔑ろには出来ないと思えば、怠け者の私でさえも、動かずにはいられない。

そんな自分を見て、周りがどう判断するか。
周囲に笑顔の人が増えたり、元気な人が多くなってきたりしてきたら、きっと周りが認め始めてくれたということだろう。

そして、自分の目に映るものが輝いて見えることが増えたり、色とりどりな世界を感じ始めたり、言い訳をしなくなってきたのなら、私が【個性】を発揮し始めたということだろう。

その時私は、“人生”を歩いている、と心の底から感じるのかもしれない。

自分の人生を、自分の価値観で、自分のペースで、上を目指して、信じる道を選んでいく。
自分の選択は、誰の為でもなく、自分の為になされなければならない。

デザイナーのモリハナエさんも、
「オリジナリティが大切よ。」
と言っていらしたらしい。
世界で認められる巨匠達の目には、人の存在こそが美しく見えていたのかもしれない。

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