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 昨日10kmのペース速めのジョグをした。1km3分55秒のペースで走った。練習を積んで調子の良い時はこんなペースは全然キツくもなんともなかったが、昨日は意識して力を入れないとすぐペースは落ちるし、そうして力んだ走りをしていたら、走っている途中で前腿が張り、今日はひどい筋肉痛に見舞われた。

 人は1〜2週間走っていないだけでこんなにも崩れていくのか。積み上げてきたものは一瞬で崩れ落ちる、なんというデカダンスだろうか。

 今日は8kmを1km4分20秒ペースで走ったが、途中で前腿の痛みが膝にも響き、ついに走ることも儘ならなくなり歩いて帰った。数週間前は全日本インカレ選手であった自分が初歩的な練習で脚を痛めることが、少しだけ屈辱的だった。

 陸上で培った人間力、根気強さはきっと社会で経済活動を営むときに役立つ時が来るだろう。だが、社会で生かすために私は陸上をやってきたわけではない。純粋な自己ベストへの挑戦が私の陸上の目的であった。というよりも、スポーツに打ち込む人間のほとんどがそうであると信じていた。だから、他のことを犠牲にしてまで、陸上と向き合ってきたつもりだった。それを純粋に10年続けてきたことを、就活のネタの一部で済まされ、走ってきたこと自体は仕事に活かされることはない。

 私はそれに不条理を覚えてしまう、面倒な人間だ。
 それなら陸上は高校までにして、大学は仕事をするにあたり必要なスキルを構築していた方が良かったのではないか。
 体育会に所属していたことが就職活動において有利に働くことは、理屈としてはわかっていても、結局命を賭けるほどのものではなく、仕事にできるほどの物でなければ所詮お遊びだ。
 陸上を続けるにしても、もう少し将来を見据えてスキル習得のトレーニングをやっておけば良かった。そこまで器用な人間でもないから、そのことに気づいていたとしても実行に移せたかはわからないが。

 とりあえず、自分が走れなくなったという事実を受け入れられない為、脚の痛みが引くまで筋トレし、以降はまた練習を継続するつもりだ。

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