アカリ

わたしもいつかしぬ

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      ほぼ10日ごとに更新する日記です。おもに子どものいる日常のことをかいています。

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      過去のことを思い出して転げ回りながら書いています、読んでもらえたら嬉しいです。

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    17さい、スイとのこと

     はじめて付き合った男の子の名前はスイという。スイを好きになって間もなく、向こうから付き合ってほしいと言われて、付き合いがはじまった。  (1)好きになった相手に(2)告白されて(3)付き合う、というその後の人生でもなかなか訪れることのない事象が一挙に押し寄せたので、わたしはその日を境にまるで違う生き物になった。17歳、クラスメイトのスイと手に手を取り、恋愛の世界に足を踏み入れた。頭上にファンファーレが鳴り響くのが聞こえるようだった。  手をつないで歩くこともキスも抱き合

      • 5年前日記①

        もうすぐ子どもが5歳になる。 それで5年前の記憶がわたしのまわりをうろうろしている。 せっかくなので書きとめておこうと思う。 2018年1月29日(月) 外には水気たっぷりの重たい雪が何日も溶けずに残っている。昼に野菜を買いに出たとき道でいくつかの雪だるまを見た。もともとの造形なのか、溶けかけてそうなっているのか、やたらとみんな困り顔だ。 わたしも夕方に思い立ち、玄関前で小さな雪玉を作って転がしてみた。犬を模しただるまを小さく作って積んだ。 もっとたくさんの作品を並べた

        • 2022年よんだ本を思いだせるだけ 前半18冊

          作品の重要な展開については触れていないつもりです。 ●波木 銅『万事快調〈オール・グリーンズ〉』 景気のいい小説。面白すぎるう マチェーテ、大麻などの道具立てが"快"を引きおこしてきて読んでいる間ずっと駆りたてられている状態だった。読む快楽。 ●猪熊弘子、ほか『保育園を呼ぶ声がする』 ジャーナリスト猪熊弘子氏と有識者との、保育にまつわる対談がおさめてある本。対談(鼎談)相手は英国での保育士実務経験があるブレイディみかこ氏、哲学者の國分功一郎氏。 わたしは保育士試験を春

          • ●2022年10月の日記

            10月1日(土) 洗濯機を2回まわすのと並行して半年前に購入以降ほぼ毎日背負っているバックパックのジッパーというジッパーを全開にして手洗いした。洗う前に取り扱い表示も確認したが全ての洗濯方法のマークにバツ印がついていたから見て見ぬふりを決め込むことに。ぬるい水に中性洗剤を溶かしてジャブジャブ。脱水もかけて陰干ししたバックパックをよく観察しても特にダメージは見られなかった。何にかはわからないが、勝った。 全ての洗濯物を干し終えたあとは新しい古着(?)のワンピースを試着して鏡

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            ●2022年9月の日記 【中旬】

            9月11日(日) 仕事に出かけるときに子どもが「お仕事がんばってねー!」と盛り上げてくれる。なんと景気のいい声かけだろう。ありがとがんばってくるねーとこちらもいくらか邪気の抜けた声で応答してドアを閉めた。 体調が悪い。感染症等ではなく周期的な要因による体調の悪さゆえ仕事には行く。仕事があってよかった。日曜日に家で大人が寝込んでいたらはしゃぎたい子どもの邪魔になるだろう。 自転車で行くのは諦めて電車に乗る。電車は客車に乗り込んで立ち止まっているだけで目的地に運んでくれるところ

            ●2022年9月の日記 【上旬】

            9月1日(木) 8月は例年仕事が少ないとはいえ、それにしてもだよという水準で無風の8月がようやく終わった。終わってくれた。仕事がなければ報酬がないわたしは仕事のあることをとても愛している。9月の始まった今日、さっそく今月1本目の仕事に嬉々として出陣してきた。ら、久々の現場にふさわしくなかなかハードだった。わたしの仕事は美術モデルであるが今日指定されたポーズはかなりきつめのポーズで、台の上に立ちながら身体の内部からキシキシと音が聞こえてきた。そこで姿勢を静止させる。痛みを迎え

            【ミナ】

             そんなに生きづらいんなら死んじゃえばってすぐ思う。私。乱暴だし雑だ。でも思ったことはしかたない。変えられない。私はその男について生きづらいんなら死んじゃえばって思った。でも直後にすぐ思った。死んでいるんだった。  おおよそ思春期の頃から(みんながうだうだしはじめる時期)、うだうだしている人を見るのが嫌いだった。周りからああでもないこうでもないという心の嘆きを聴かされることが増えたその頃は、みんながなんてつまらないことになってしまったんだろうと、常にがっかりしていた。  さ

            【キョンちゃん】

             私はやぶれかぶれになってそこにいた。  という設定でそこにいた。  実際さんざんだった。好きな男に飲み屋に誘われてうきうきと1時間電車に揺られて行ったら好きな男含む男ばかり5人でしみじみしてて。何かと思ったらそれは好きな男の結婚記者会見みたいな飲み会で。はあ?????? 先に言えよ、言ってくれたら来なかったのに。いや結局は来ちまったんだろうが、心の準備というものがあるでしょうよ。乱れた情緒が漏れ出しそうになるのをとどめるために祝い酒と称して1ccたりとも祝ってない酒をあお

            夏の出会いがしら

            朝、子どもを園に送って空っぽになった自転車をさっきまでより気だるい感じで漕いでいた。するとヒヨドリだかムクドリだかが不規則な飛びかたをしてこちらに向かってきた。すわぶつかるかとブレーキを握ったが、鳥はそんなにどんくさくない。ひらりとかわしていった。 鳥がいちばん接近したときに見たところによると、くちばしの数センチ先を何かの羽虫が飛んでいた。虫を捕食しようと追いかけるので不規則な飛びかたになっていたようだ。ほえー、と思った。ムクドリだかヒヨドリって飛んでいる虫を追いかけてバク

            ●2022年7月の日記 【中旬】

            7月11日(月) 銀行に行った日であり、役所に行った日でもあった。さらに、売るつもり売るつもりで溜め込んでいた古着の山も売りに行けたのだから言うことなしの一日だった。値段つくのか怪しいなと思っていた古着は300円で売れたしなぜか店で使える300円の金券もついてきたから嬉しくて「そんなことあります?」って店員さんに言った。すかさず金券を使って1100円の古着を買い…あ、こういうことかと思った。算数の文章問題みたい。①アカリさんがレジで払ったのはいくらでしょうか。②アカリさんの

            子どもが自ら育つ件について

            【2020年8月の下書きから】 2年半前に生まれた子どもが2歳半になる。赤ちゃんだった子が気づけば子どもになってずんずん歩いている。びっくりだ。全くわたしが育てたという感じがしないから。親として、いわゆる育児という作業はしてきた。お乳をたくさんあげてきたし、まいにち食事を用意して口に運んだ。夫と協力しておむつを替え、風呂に入れ、絵本を読み、抱っこ紐に抱いて果てしない散歩に出かけた。途方に暮れて泣いたことは何度も。それでもこの子はわたしたちが育てたんじゃない。自分でここまで育

            ●2022年6月の日記 【下旬】

            6月21日(火) 子どもを幼稚園に送り家に戻ったあとのわたしはブルドーザーになって居間を片付ける。ブルドーザーだから実際はモノを隅に寄せているだけだ。そしてすっきりしたテレビ前にヨガマットを敷き、ユーチューブのエクササイズ系チャンネルを見ながら体操する。汗をかくのでシャワーを浴びる。そして仕事があれば行く。これがわたしの平日午前のリズムになりつつある。一定の生活リズムというものを定着させたためしがないのでこれも一時のものになる可能性が高いが、ユーチューブ体操→シャワーのくだ

            五月の松本 子どもと旅すること

            特急あずさに乗って松本へ2泊3日の旅にでた。例によって子どもとふたりで。わたしは隙あらば子どもとの旅行を画策するくせがある。「ふたりで旅行にいくよー」と宣言すれば「そうなんだ?」といつも素直にトコトコついてきてくれる子どもに感謝である。 松本に出かけた主な目的は、松本に住む友人とその子どもたちに会うことと、クラフトフェアまつもとを見てまわること。 ずっとあこがれてきたイベント 5月26日(木) 朝10時発のあずさの乗車率は高く、わたしと子ども2人でひと席指定してある窓

            ●2022年5月の日記 【下旬】

            5月21日(土) 子どもと買いものに行くことになった。わたしがむかし使っていたネコチャン型の小銭入れをあげた。子どもが親戚からもらったお年玉をいくらか入れて。子どもが自分の財布を所持しているところを見るのは不思議な気がした。 玩具コーナーでの買いものをサポートした。子どもが指し示す品物の金額と、彼の財布のなかみとを照らし合わせて、足りるか足りないかをお知らせするだけ。「だめ」と言ったり「今日はやめとこう」とごまかす必要がないのがよかった。 子どもはレジにならび、順番がくると

            ●2021年5月の日記 【上旬】

            5月1日(日) 子どもを連れて仕事に行った。目的地に着いたら雨が降りだした。駅前の広場で開催されていた何かのフェスタがあわただしく仕舞われていくのを見た。子どもは仕舞いかけの風船をピエロからもらっていた。 子どもといっしょに仕事に行くことは普段ない。わたしがしている仕事は美術モデルで、仕事先では「静かに」「止まっていること」が要求される。どちらも子どもとは相性最悪であるのが一瞬でわかる要素だ。自分の監護者が「静かに」「止まっていること」を何時間も遂行する場に居合わせるのは小

            四月

            上旬、誕生日を迎える前の晩に高熱を出した。熱っぽいと感じてはいたが、体温計の39.5℃の表示を見たときは目がおかしくなったのかと思った。次に体温計がおかしくなったのかと思った。どちらも正常だった。 熱が上がりきった人間の変な興奮状態の中、0時がきて、私の齢はひとつ増えた。わー。 翌朝には魔法みたいに平熱ちかくまで体温が下がっていた。なんだったんだという感じだった。医者にいくと風邪のなおりかけと言われた。はやりの疫病ではなさそうでほっとしたもののしんどさは続き、数日間、ひと