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就寝前、古(いにしへ)の寝覚め爽快サプリを飲んだはずだ。おかしい。目が開かない。布団から出られないどころか、もはや起きるってどんなことだったかイメージすらつかめない。古はやはり駄目か。具体的には2016年のサプリ。そもそも寝覚め爽快ってどんな感覚だ。有り得るのか。そんなものはじめから無いんじゃあないのか。わたしたちは存在しないものを追い求めているのでは。
やっとのことで横に寝ている子どもに声をかける。子どもを起こすことで起きた子どもに起こしてもらうという作戦である。子どもは鮮やかに起床する。「おかあさんもう起きてたんだね?」と言う。いいえ。君のおかあさんは起きていません。

養育者がだめだと俄然、子どもは張りきる。着替えを済ませ、自分で測った体温を連絡帳に記入まで済ませて、まだぐずぐずしているわたしに知らせにくる。健気にも「今日はすっごく急いであげるね!」なんて言っている。黒目がきらきら、ほっぺたはつやつやさせて。
この子いつもなら家を出る5分前までこちらがどんなに頼み込んでもやらずに粘っているようなことを、今日は起きて数分で済ませているだと? あっけに取られて目も覚める。
こんなにやってくれるならいつもだめでいればよくないか、わたし。と思うけどたぶんそれじゃあ違くて、だめぶる演技では通じなくて、本当にだめになっちゃった朝に子どもの張りきりが誘発されるのだ。

わたし、育児をしているなんて口が裂けても言えない。こういうとき思う。ケアの矢印は、子どもからこちらに向かっても伸びている。あきらかに。互いに矢印を向けて、その太さや形や角度を毎分毎秒変える中で、わたしたちはどちらも育てられている。

などと宇宙ネコ顔で思いを巡らせながらも手元では弁当を完成させているわたしもなかなかやる。育っている。
結果的に幼稚園には今までで一番早いくらいの時間に着いた。

確定申告が大詰め。
印刷した申告書をクリアファイルに入れてちょっと満足してしまう。


○今日のぬか床

昨夜埋めたズッキーニはとても良い具合。
まだ漬かりが浅いがこれはこれでベネ(良し)。
子どもの前に置けばつぎつぎ吸い込まれていく。
ズッキーニはぬか漬けで輝くと思っていた。予想通りだ。
明日の朝まで埋めておけば更なる高みに到達できそうだ。
大根菜はもう1、2日埋めておく。


2023年3月1日(水)の日記

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子どもに教えられたこと

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