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詩集

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記事一覧

【詩】踏み出す怖さ

最初の一歩を踏み出すのは誰しも不安で、とても勇気の要ることだろう。 一歩踏み出すことで物事は動き始めるが、それがどう転ぶかは誰にも分からないからだ。 良い方向に進みたいと思って動き始めるが、すぐに悪い結果になってしまって終わるかもしれない。その一歩が楽園に続く道なのかもしれないが、踏み出した瞬間に奈落の底に真っ逆さま、という事だって十分にあり得るだろう。 考えただけで足がすくんでしまうのは当たり前の事で、とても怖いものだ。 でも動き始めなければ何も変わらない、何も進まない

【詩】逃げよう

勇気を持って、逃げる決断をしよう 本当につらくて苦しい時、自分の力ではどうしようもない時、あなたにはその場から逃げるという選択肢がある。 無理して頑張って耐えている間に、取り返しのつかない事態に陥るくらいなら、思い切って早く逃げて出して、少しでも心が楽な状態になってほしい。 しかし、逃げるという行動を起こすのはそんなに簡単なことではないはずだ。 それ自体が難しいことだし、逃げることで生じるリスクもあるだろう。 仕事を辞める、付き合っている人と別れる、家族と離れて暮ら

【詩】過ち

人は誰しも過ちを犯すことがあるだろう。 時には、取り返しのつかない大きな過ちを犯すこともあるかも知れない。 そんな時、心は深い谷に転がり落ち、暗く冷たい場所で絶望に打ちひしがれてしまうだろう。 故意なのか不注意なのか、感情を抑えきれずに暴走してしまったのか、原因は様々かもしれないが、起きてしまった事は絶対に取り消すことは出来ない。 弱い心は、それを隠し、誤魔化し、嘘をつき、逃げようとするだろう。 しかし、絶対に逃げ切ることは出来ない。もしその場を上手くやり過ごせたとし

【詩】笑い

人は生き物の中でも、おそらく唯一笑う生き物だ。 それだけではなく、笑うという行為を日常的に行っていないと日々健康を損なっていく、本当に不思議な唯一の生き物ではないだろうか。 それは人間の心や脳が、とても複雑に出来ているからなのだろうか。 それゆえに、時に笑って力を抜いてやらないと、とてもしんどい。 複雑で仕掛けの細かい機械に油を差すように、 活動を続け発酵し続ける酵母のガス抜きをするように、 複雑な心を持つ人間には、笑いという緩衝材がきっと必要になのだろう。 笑ってい

【詩】はなしと

イヤな事があったなら、胸の中にしまい込まずに、誰かに話すといい。 恐ろしい事があったなら、黙って震えていないで、誰かに泣きつくといい。 心に傷を負ってしまったら、じっと我慢などしていないで、誰かに見せるといい。 そうする事で、心は傷の痛みから解放される。少なくともその一歩は踏み出せる。 誰にも話せずにいるという孤独は、恐ろしく辛いものだろう。 だが、誰かに話すというのも、恐ろしく勇気が要るものだ。 心は次第にその恐怖に挟まれ、ますます苦しくなってしまう。 あなたはせっ

【詩】最後のわかれ

別れとはどうしてこんなに悲しいのだろう。 それが最後の別れとなれば、その悲しみは抑えようがない。 涙はいくらでも流れてくる、 想い出はいくらでも溢れてくる、 その胸はいつまでも締め付けられる。 もう二度と会えることはない、 その現実を前にする度に、あなたの小さなその胸は何度でも何度でも張り裂けるだろう。 別れという大きな変化が訪れた時、 人の心は悲しみで深く覆われてしまう。 それは、雨風が吹きすさぶ台風の訪れのように、防ぎようがないのかもしれない。 けれども、その

【詩】最後の答えはその胸の中に

暗闇の中で立ち尽くす時、どうしたらここから抜け出せるのか。 あなたは恐怖に怯えながら、必死に考え、時に泣き叫び、もがき苦しむだろう。 しかし、泣きながらもどこかで、あなたは気付いているのではないだろうか。 答えはもう自分の中に出ていることに。 その答えはおそらく直感的なことで、全く理に適っていない、理屈に合わない答えだろう。 そんなものがあなたの頭の中をよぎっても、 そんなはずはないと目を背け、また頭の中で必死に考えを巡らし、 理に適った答えを探そうとするだろう。

【詩】暗闇の答え

あなたがもし暗闇の中で立ち尽くしてしまった時、 上下左右も分からぬ漆黒の空間で、いくら目を凝らしても、 その先はただただ真っ暗で、何も見えないと思うかもしれない。 しかし、本当にそうだろうか? よく耳を澄ませば何か聞こえてくるのではないか。 じっと感覚を研ぎ澄ませば、風を感じることが出来るのではないか。 その肌に意識を集中させれば、温かい熱を感じられるのではないか。 目を凝らせば、暗闇の先にある光を見つけられるのではないか。 その目で注意深く周りを観察し、その頭で

【詩】愛ある人よ

人は誰かを愛し、誰かに愛されることが、重要な意味を持つ。 それは人に限らず、生きとし生けるもの全てに言えることなのかもしれない。 愛の無い人生は、それこそ暗闇の中を歩くのと似ているかもしれない。 彩りもなく、感情もなく、ただ平坦な道を、どこを見るともなく歩いているようなものだ。 せっかくこの可能性に満ち溢れた世界を生きているのに、 そんな無味乾燥な歩みは、とても寂しいものなのではないだろうか。 人間は時として、愛を恐れることもあるだろう。 愛を忘れてしまうこともあるだ

【詩】痛みと愛に苛まれる

激痛に苛まれる時 抑えようのない痛みが持続する時 深く心が傷つき胸が痛くなる時 病に伴う痛みと闘っている時 人はその命を生きている限り、大なり小なり痛みを感じる事があるだろう。 時には命を脅かす、非常に辛いものもあるだろう。 泣き叫びながら、のたうち回ることもあるかもしれない。 あまりの辛さに、その命をどうにかしようかと考えるかもしれない。 必死になって助けを求め、奔走するかもしれない。 そんな強い痛みや、止まらぬ苦しみが長く続けば、 その身や心は、 痛

【詩】闇夜の星

世界には夢と希望が溢れている。これは紛れもない事実だ。 そして、本来はあまり見たくはない、考えたくない事だが、 この世界には闇と絶望も溢れている。 そのことを考えると、闇が近寄ってきそうで怖いが、 やはりこれもある種の事実なのだろう。 もちろん、あなたには明るい正の部分を見てほしい、 夢と希望をもって生きてほしい。 そうした面に目を向けて、考え、行動をしていれば、 きっと明るい光が寄ってくるだろう。 闇があなたに近寄る隙もなく、幸せな日々を送れるだろう。 そ

【詩】与えよう、星と命が廻るように

何かを与えようと思った時、それは何処からともなく湧き上がってくる。 愛でも夢でも希望でも、確実にそれはムクムクと湧いてくる、 実に不思議なものだ。 山の奥深く、岩場の狭間から湧き上がる水が絶えないように、 あなたが愛や勇気やパワーを、誰かに与えようと決めた時、 そのエネルギーは自然と満ちてくる。 それは何処から湧いてくるのだろう。 あなたの心の奥からなのか、 宇宙の果てからなのか、 新しく芽吹いた木々の葉からなのか。 答えは分からないが、与えようとするエネ

【詩】許せえる者

涙が枯れるほど、辛く苦しい思いを強いられ、 とても許せないと、怒りに心を震わせる想いが、 あなたの中にあるかもしれない。 それはとても理不尽なことだったのかもしれない。 人の気持ちや尊厳を、踏みにじられるようなことだったのかもしれない。 取り返しのつかないような所業をされたのかもしれない。 しかし、どれだけ身が引き裂かれるような、痛切な心持ちになっても、 その状況に追いやったものを、憎み続けることはしないでほしい。 あなたを暗闇のどん底に突き落としたものを、 恨

【詩】溺れて死ぬか、力を抜くか

人は辛い時や苦しい時ほど、全身に力を入れ、 歯を食いしばり、ぐっと堪えようとする。 その身を丸め、ぎゅっと目をつむり、耳を塞ごうとする。 この先どうなるか分からない、今をどうしたら良いかも分からない。 そんな不安の真っただ中にいては、 心も体も縮みあがり、 まったく身動きが取れなくなるのも無理はないだろう。 あなたが突然、真っ暗闇の海に投げ出されたら、 恐怖と驚きでパニックに陥り、 体中に力が入って動けなくなってしまうだろう。 そうなってしまえば、あなたの呼