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【詩】踏み出す怖さ

最初の一歩を踏み出すのは誰しも不安で、とても勇気の要ることだろう。
一歩踏み出すことで物事は動き始めるが、それがどう転ぶかは誰にも分からないからだ。


良い方向に進みたいと思って動き始めるが、すぐに悪い結果になってしまって終わるかもしれない。その一歩が楽園に続く道なのかもしれないが、踏み出した瞬間に奈落の底に真っ逆さま、という事だって十分にあり得るだろう。


考えただけで足がすくんでしまうのは当たり前の事で、とても怖いものだ。
でも動き始めなければ何も変わらない、何も進まない、そんなことはみな百も承知だろう。
しかし、分かっていても動き始めるのはとても難しい。誰しもそんなジレンマを抱えている。


ただ、動かないでじっとしていると一体どうなるのだろう?
成長することはやめてしまえば、木は枯れて朽ちてしまい、
流れることをやめては、水は濁って腐ってしまい、
動くことをやめてしまえば、風は淀んで行き場を失ってしまうだろう。
成長を続けるからこそ、流れをもって動くからこそ、自然は自然としてあり続けることが出来る。それはきっと人にも通ずるところがあるのだろうと思う。


宇宙だって最初は何も無いただの暗闇だった。そこにビックバンが起こり、全てが動き始め、成長し、活動し、大きな宇宙が回り始めた。


踏み出す一歩というのは、まさにそのビックバンとも言えのではないだろうか。
何もない暗闇から全てを生み出し、大きな動きを起こすきっかけと言えるのではないだろうか。そこには大きな衝突もあるかも知れないし、誕生も消滅もあるかも知れない。思いもよらない副産物もあるかも知れない。


一歩踏み出して物事を変えていくというのは、きっとそういう事だろう。
もちろんそれは、良いとか悪いとかいう話ではない。じっとして動かない人を悪い人だ、つまらない人だとは全く思わない。ましてや元気に活動してはつらつとしている人が良い人で素敵な人だと一概に言えるとも思わない。どちらの人も一生懸命考えて必死で生きていることに変わりはないのだから。
ただ、一歩を踏み出して現状を変えようと思うが、それが出来ずに悩んでいる人がいたら、それはとても怖くて不安なことだろう、と言ってあげたい。
勇気を持って恐怖を乗り越え、新しい一歩を踏み出すのは本当に素晴らしいことだ。


もしあなたがそうしようと考えているのなら、その時私は全力であなたのことを応援するだろう。