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鉱物備忘録

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今まで集めてきた鉱物についてただ語るだけのエッセイ。
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2020年1月の記事一覧

No.13 オパール

No.13 オパール



オパール。10月の誕生石になるほど人気の高い宝石だ。
今回のオパールは質が良く、オパール独特の虹のような光沢がある。さながら白い石の中に虹を閉じ込めたような美しさだ。
オパールは厳密に言うと「鉱物」ではない。
鉱物というものを簡単に説明すると、岩石を構成する物質のことだ。特徴としては同じ化学組成の結晶が規則正しく並んで、それが集まってできている。基本的に私が集めている鉱物標本やルースになるよう

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No.12 スフェーン

No.12 スフェーン



スフェーンというのは宝石としての流通名で正式な鉱物名は「チタナイト」というのだが、現在ではスフェーンという名の方がメジャーな上、響きもカッコいいのでここでは「スフェーン」という名で扱う事にする。
スフェーンは鉱物名から想像がつく通り、チタンを含んだ鉱物である。硬度が低く靭性も低いので割れやすく傷つきやすい。そのためあまりアクセサリーには向かない鉱物なのだが、ダイアモンドをしのぐ分散光を放つため

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No.11 コーネルピン

No.11 コーネルピン



透明感もあり色味もよい高品質のコーネルピンだ。大きさは大豆ぐらいで多色性があり、見る角度によって黄色や青、緑に色を変える。
コーネルピン。あまり聞き慣れない鉱物だが、それもそのはず、産出量が少なくそれゆえ情報も少ない。正にスーパーレアな鉱物、なはずなのだが、実はこれ東京ミネラルショーにて400円でたたき売られていた代物なのだ。
なんか外国人の不愛想なおじさんが適当に売っていたのだが、あまりにも

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No.10 ペリドット

No.10 ペリドット



1.2ctの十分なボリュームのあるペリドットだ。若葉色も目にまぶしい。
ペリドットは通称として「イブニング・エメラルド」と呼ばれることがあるが、その名の通り太陽のようなバチバチとしたエネルギーのある輝きを放っている。
注目すべきはそのお値段。何と当時税込みで2100円という価格で購入したものなのだ。
「え?ペリドットって結構有名な宝石だよね?何でそんなに安いの?」
と思った方も多いだろう。

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No.9 ジェレメジェバイト

No.9 ジェレメジェバイト



私が勝手に「世界三大名前ややこしや鉱物」に指定している鉱物の一つ、ジェレメジェバイトである。ちなみにもう二つはグランディディエライトとフォスフォフィライトなのだが、まあそれは置いといて、このジェレメジェバイトは自分が知っている中で最も名前がややこしい鉱物である。ただでさえ「ジェレメジェバイト」という名前だけでもややこしいのに人によっては「エレメーバイト」とか「エレメジェバイト」とか呼ばれたりす

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No.8 モルガナイト

No.8 モルガナイト



淡いピンクが愛らしいモルガナイトだ。
私自身お気に入りのルースなのだが、このモルガナイトに対して周囲の評価は結構低い。
「色薄くない?」とか「無色っぽいよね」とか、とにかく色が薄いという点がマイナスポイントなようだ。一般的な価値観からすると二流以下なルースらしい。
それでも、私はこのモルガナイトが好きだ。
確かに色は薄い。だがその絶妙な色の淡さ故ベリル特有の優しい輝きが良く映える。またピンク色

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