No.10 ペリドット
1.2ctの十分なボリュームのあるペリドットだ。若葉色も目にまぶしい。
ペリドットは通称として「イブニング・エメラルド」と呼ばれることがあるが、その名の通り太陽のようなバチバチとしたエネルギーのある輝きを放っている。
注目すべきはそのお値段。何と当時税込みで2100円という価格で購入したものなのだ。
「え?ペリドットって結構有名な宝石だよね?何でそんなに安いの?」
と思った方も多いだろう。
確かにペリドットは8月の誕生石になるほど人気の高い鉱物で、中には100万円を超えるルースも存在する。
じゃあ、何でこのルースはこんなに安いのか?
理由は簡単。原石の時点で小粒だったからである。
ペリドットは2ct以下であれば割と原石が見つかりやすいのだが、3ct以上の原石はめったに採れない。ゆえにペリドットは3ct以上になると急激に値段が上がる。先ほど言っていた100万円超えのルースも、行きつけの宝石店で見かける5ct以上の大物である。
逆を言えば小さいものなら質が良いものでも5000円以下で買える。ペリドットは意外と初心者に優しい鉱物なのだ。
【補足】
1ct(カラット)=0.2g
宝石に使う単位カラットはよく大きさの単位であると勘違いされることが多いが、実際は重さを表す単位。そのため同じ1ctの宝石でも種類によって大きさが違う。
【参考書籍】
「価値がわかる宝石図鑑」
諏訪恭一 著
ナツメ社 2016年
「ネイチャーガイド・シリーズ 宝石」
ロナウド・ルイス・ボネヴィッツ 文
伊藤伸子 訳 化学同人 2015年
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